【エッセイ】同人誌即売会でオリジナル小説を出したら1冊も売れなかった話
昔、コミティアという同人誌即売会に行った事がある。毎年夏・冬に開催されるコミックマーケットと違って、1次創作(オリジナル)の同人誌だけを頒布することができるイベントだ。私はそこに、オリジナル小説を刷って持って行った。
そしてものの見事に、1冊も売れなかった。その時のことはよく覚えている。隣のサークルは椅子から立ち上がり無料配布を握りしめながら道行く人に声を掛けていて、正面の島(サークル列)のお誕生日席(列の端に位置するサークル)は長蛇の列が絶えず、本にサインを求めている人も