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人付き合いと携帯

携帯って便利ですよね。
いつでも、どこでも、誰とでも繋がれる。
予定の管理もできれば、ちょっとしたゲームも。
その上、検索で意思決定まで支援してくれる。
まるで優秀な秘書さんみたいです。

そんな便利な携帯は、当然私たちの生活の基盤の一つになりつつあり、その姿を見られない場所はほとんどありません。
電車に乗ってもみんな画面を見ているし、暇さえあればとりあえず携帯を触っておく。
それが現代社会の一つのあり方なのでしょう。

さて、ここで問題です。
あなたが、友達と出かける約束をしたとします。お出かけなので、遊んだり、ご飯を食べたりしますね。
そんな食事の真っ只中で、相手が携帯を触り出しました。何か興味を惹かれるトークやニュースがあったのでしょう、それをやめることをしません。
あなたはこの人にどんな感情を抱きますか?
①「いやまあいいんじゃね?」
②「いやいや、ご飯中に携帯はありえんでしょ」
③「人によって感じ方は違うから…」


この問いへの答えは一通りではありません。
どの選択肢も、その人にとっての正解です。
けど、私は絶対に②を選ぶでしょう。
感じが悪いとか、マナーが、とかではありません。


人とのお出かけ中の「スマホ」は相手に「あなたとの時間よりスマホで過ごす時間のほうがいいな」と伝えてしまう可能性を孕んでいるからです。

だって、AくんがBさんと「約束の上で」遊んでて、途中でCさんが乱入してきてBさんを連れ去ったら、まあ不快じゃないですか?
スマホもそれと同じだと思うんです。この条件のCさんを「スマホ」と置き換えてみてください。一緒じゃないですか?


もっと言うなら、スマホは「いつでも、どこでも、誰とでも」繋がれるからこそ、目の前に「しか」存在しない、「この場での時間」を破壊するツールにもなり得るのだと思います。

30連勤の後の休みの日に家でゴロゴロしていたら、上司から仕事の連絡がきたとしたら、嫌な人が多いはずです。少なくとも私はごめんですね。


だからと言って、スマホを止めろとかそんなことを言いたいんじゃないんです。
通信技術の発達によって失われつつあった、「刹那的な人間同士の密な空間」。これがコロナ禍によってさらに失われつつある中で、その瞬間その場にしか存在しない「相手との時間」を、私はもっともっと大事にしたいのです。


これ以上、人と人との「キョリ」が、離れる前に。


まあ、私が社会の波に乗れていないって言われたらそれまでなんですけどね。しっかりサーフィンしていこう。

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