早期教育の是非と我が子にあった園選び
保育園や幼稚園の入園時期になりました。
わたしの周りにも、希望が叶わなかったケースを多数聞いています。
やむを得ず
この園しか空きがなかった!
という場合も、もちろんあると思います。
しかしながら幼児期は
子供の人格の基礎をつくる、最も大事な時期。
どうか大切に過ごしてほしいと思います。
もし、望んだ園に入れなくても
無理なく家庭でもできることは
意外と基本的なところにあります。
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私の好きな、児童精神科医・佐々木正美さんの言葉を拝借します。(要約)
■ 基礎工事のような子育てってなんだろう?
ここからは、我が家の話。
息子が小さかった、昔
私は何も調べずに、ママ友と同じ保育園に発達障害の3歳息子を入れるつもりでいました。
ところが
当時、息子の担当をしていた保健師さんが、わたしにストップをかけたのです。
おどろくべきアドバイスでした。
なぜなら、その保育園は自分たち保健師にすら、ぞんざいな態度を見せることがある、とおっしゃるのです。
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代わりに勧められたYG保育園は、遊び重視の保育園。
早期教育を好む人のなかには
遊んでばかりの野ザル保育園と、悪口を言う人も。
しかし、実際入ってみたら、そこには全く違う世界があったのです。
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先生たちがみな勉強熱心で
発達障害の正しい知識を持っている。
みんなの輪に入れなかったり、部屋を出ていく子には、ゆっくり日にちをかけて、輪の中へ入れるように促します。
発達のバラツキは
個々にゆったりと、つきあってくれる。
ルールはあっても、無理をさせない。
そして、毎日おもいっきり遊ばせてくれる。
発達に遅れのある息子にとって、最高の環境でした。
もし、お行儀よく座って字を書かせるような園だったら、息子は毎日がストレスで、やる気が失せていたに違いありません。
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子どもたちの成長には、健康と体力が最も大切です。
例えば、毎月こんな行事が行われていました。
歩け歩け大会。
ハギレ布で三つ編みを教わり、自作のなわとびで、跳ぶ練習も。
梅干しを漬けたり、コマ回し、登山など。
どれも適度に難しく、かつ楽しくチャレンジできることばかり。
うまく出来なくても大丈夫。
子供同士が、お互い教え合い、助け合っているのです。
ついでに、友だちとの関係も学べます。
毎日が、本当に楽しそうでした。
*
こうして
温かい保育士さんたちのもと
息子は、卒園するころには
学校生活に、さほど困らない子どもに成長していたのでした。
ところで
こんな保育園の遊びが、将来いったい何の役に立ったというのか。
大人になって、東京でプログラマーになった息子は、今、こんな風に語っています。
勉強は、座ってやるものばかりではありません。
保育園で遊んで育った子が、大人になって野蛮だなんて話は聞いたことがありませんよね。
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「何歳までにこの教材始めると、頭のいい子になりますよ・・・」
こんな高額教材のうたい文句が、あちこちで聞かれます。
しかし
早期教育でスタートを切り、
加速していった子が
途中で息切れし
思春期以降、こじらせてしまった様子を
今まで、何人も見てきました。
逆に、スタートが遅かったうちの息子は、保育園で底力をつけると
卒園後にどんどん伸び、小学4年生くらいで周りに追いつきました。
そのあとも、伸び続け
小学校を卒業するころには
徐々に、周りを追い越していくようになったのです。
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早くスタートしたから、なんでも人より出来るわけではありません。
まだ体力のない子供どもを
ゴール不明の10キロマラソン大会に出場させるようなものです。
しっかり基礎体力をつけ
満を持したころ、子どもは自ら方向を決めて、走り出すのです。
乳幼児期に大切なのは、きっとこんなこと。
家庭でもできる、こんな普通のことが
案外、置いてきぼりになっている現在。
生きるための底力をつけること。
これがきっと
人間が生きていく、みなもと。
こんな風に育った子どもたちは
将来、揺るぎない頑丈な建物を、しっかりと自分の中に築き上げことができるのだと感じています。
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