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勘違いされている「言霊」

わたしが初めて古神道の言霊を勉強するにあたって触れた世界が 、俗世間で使われている「言霊」の意味と古神道の修法による「言霊」は全く違うものであることに唖然と驚いたものです。

 ネットや巷で使われている言霊は言葉になっていて、プラスの暗示やネガティブな言葉などのことが多いようですが、日本語になっている言葉というのは 「 言霊 」 とは 随分と意味がかけ離れているにもかかわらず 、自己流の解釈が屈折し安易にそのまま世に通用しているところがとても危ないのです。 何も知らなかったらそれで すっかり騙されてしまいます。

 日本にある言霊の秘密というものは 、日常用語 の中で美しい言葉をたくさん使うと強運になるというような現世的利益を狙ったものではないことがはっきりとわかります。

 美しい言葉の義務化により、本当に心に思ってない美辞麗句を使っていれば、心と行動はバラバラで返っておかしなバランスになり、不調になりやすいことがよくわかるのです 。 

 言葉は私たちに心理的作用が働き、投げかけられた言葉によって自然と意識が向いてくるもので、「ありがとう」という言葉を言われたら、 誰も嫌な気にならないし そういった意識になります 。

 「バカヤロウ」と使えば荒い気持ちになり、言われたならば気分を害するだろうし、そういったことを「言霊」は 使わないでしょう 。 

 安易に手に入る情報による言霊定義を信じ、どうして言霊の本質を知ろうとしないのでしょうか 。

 言霊を学んだ人の声音というのは 、空気を振動させ 天地を振わせその場に同調する声音となり、見えない世界に働きかけ霊威を発いたします。肉耳で聞こえる音の大きさや、上手い下手ということではなくて、霊的パワーがあるかないかになっています。

発した声音の振動は波紋のように広がっていき、人や物質、空間、やがて天地に届き伝わるものであって、大自然と一体化することで調和され柔らかさを感じます。

 自分の息を天地と合わせると 、人智を超えた働きが生まれて現象化されるもので、人間界にあることだけではないことがわかるもです 。

 言霊は言語を超えて霊的振動となり、それが宇宙的波動と共振いたします。そういったもののなかに、真言・ 密呪・ 秘詞・ 陀羅尼など があって言霊の霊的作用が働くことを大事にしてきてきました。

そういった霊威ある言霊を発するようになるための方法は、秘伝によって守られながら残されてきました。

それを学べば自然に祝詞力にも違いが生じてくるものです。そうすることによって祝詞を奏上した通りのことが起こるようになるのでしょう。

特に大祓詞 には言霊の高い波動がこもっております。

奏上するだけでも不思議とその人の修練の度合いによってさまざまな善い果報をもたらすものとなる善行があるものです。

 日本語の言葉を霊化させる修法を学び鍛えていくとその先に「言霊」になるものなのです。

* 古神道の言霊玄修秘伝に則った言霊講座を開催しています。
言霊の実習は様々な形式がありますが、まず 初めは、 丹田に息を鎮め 、呼吸とともに何も支障なしにヒラヒラと自然に任せて言葉が出てくるというような修法で行います。

人前で話すことが苦手、自分の思いが人に伝えることが苦手、あがり症、コミュニケーションが上手く取れないなどの方には特に現世的変化と効果がございます。

ご希望の際、詳細などございましたらホームページなどからお問い合わせください。

日暈 鸞(ひがさ らん)
令和四年二月二十四日

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