イギリス コロナ日記 4月5日 We will meet again

北国の我が町はそんなに暖かくもなかったけれど、ロンドンでは20度近くになるとのことで、朝から保健相が「ガイダンスを守らなければ外出禁止令を出すことになるかもしれない」とちょっと脅しをかけたりして必要外の外出をしないよう呼びかけていた。

今日は大きなニュースが3つもあって、イギリスも激震。

①ほぼ毎日、ニコラ・スタージョン自治相とスコットランド政府会見を行っていたスコットランドのChief Medical Officer が、車で1時間くらいのところにある別荘に2週連続で行ったことがスキャンダルとして報じられた。別荘に行くことは「必要外の外出」で、政府が国民に回避するよう呼びかけている行為。よりによって指示を与える側がルールを破ったという。。その後の会見でスタージョンが「今、彼女の専門性が私の政策決定には必要であり、彼女を解雇することは国民の利益に繋がらない」とはっきり述べたものの、数時間後にChief Medical Officer自ら辞任。これがスコ国民の不利益にならないといいけれど。。この大切なときに。

②異例の女王スピーチ。私は作家の故スー・タウンゼントの著書の影響を少なからず受けているらしく、イギリス王室にあまり関心がない。それより、一般庶民の生活の方に興味がある。私の周りのイギリス人もそう。(ただ、王室には興味ないけど女王は好き、という人も結構いる)なので、「テレビを付けたら後5分でスピーチが始まるようだから、まあ見るか」と気軽に見たのだけれど、図らずも感動してしまった。We will meet again という言葉は特に記憶に刻まれそう。これは第二次対戦に関する有名な歌、We’ll meet again を思い起こさせる言葉らしい。他に印象的だったのはこの部分

"And those who come after us will say the Britons of this generation were as strong as any. That the attributes of self-discipline, of quiet good-humoured resolve and of fellow-feeling still characterise this country.”

今この時代を生きるあなたは我が身のおかれた状況を悲観してしまうだろうけれど、次の世代からリスペクトされる存在になるんだということを忘れないで、というメッセージと理解しました。

イギリス世論はブレグジットで二分割されたまま。政府の対処にも批判が多い。国民が一致して信頼する政治家不在の中、女王がモラル的なリーダーシップを担っていると感じます。

③女王スピーチの余韻も冷めぬうちに、またもニュース。コロナ闘病中のボリスが検査入院。日本にいる人は、逆に「今まで入院していなかったの?」と思うかもしれない。首相といえ、N H Sの医療資源問題が毎日議論される中、重症化しないうちは病院に行って貴重な医療資源を使うと、批判を受ける可能性がある。血中の酸素レベルを調べるための入院とのこと。妊娠中のフィアンセは彼女自身の症状は回復したようなツイートをしている。

簡単な日記を書くつもりが、なぜ毎回長くなってしまうのかな。。

映画Contagion を観た。実は前から好きな映画で、コロナのずっと前から3回くらい観ている。登場人物の台詞に「ソーシャル・ディスタンシング」の言葉が出てきた時は、「おおー」と思ってしまった。また、配給に並ぶ人たちのシーンでは「2メートル離れて!」と心の中でつっこんでしまう。現実と重なることが多い。ただ、映画の中のような暴動は起きてほしくない!


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