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半額シールに御用心

 1099 文字

 コロナ禍になり月に2度程にしているスーパーの買い出し、時折行く店内の商品に半額シールがあると、必要でもない物がカゴの中へ入ってしまう。
 コロナ前は週一で買い出しをしていた、冷蔵庫の中が少なくなると買い出し、椎茸が必要だわ、モヤシもないと駄目ね等と思い、買い物に行くと半額シールに手が伸び瞳は次なる半額シールを発見してしまう。
 椎茸ワンパックの筈がカゴいっぱいという事が度々だったのに、今では冷蔵庫の中の物がほぼなくなり買い出しとなる。
 少ない食材でも何とかなるものなのね~と、過去の買い物カゴを思い出してしまう。
 只、少ない食材は脳みそフル回転させないと、食べれる物が出来ない。
 矢張り玉子は便利で料理のレパートリーが増える、4日程我慢をしたが万策尽き、玉子めがけてスーパーに行ってしまった。
 燦然と輝く玉子に見えてしまったわ(笑)

 過去に半額に手が伸びて失敗した事がある、思い出しても背骨が抜ける様なムンクの叫びの画面を20㌢縦に伸ばした状態・心情になる。
 秋鮭がスーパーにお安く並ぶ時期には、秋鮭祭りの様になっていた過去。
 秋鮭は捨てる部位がない、圧力鍋で調理すると、あの太い骨さえ美味しく頂けるすんごいお魚、近年はあの頃の3倍のお値段はする、お値段見つめて見なかった事にして通り過ぎる事頻繁になってしまったわ。
 そんな秋鮭の白子を甘辛く煮付けると、私の大好物が出来上がる。
 10年程前になるだろうか ?? 行き付けのスーパーでその秋鮭の白子に半額シールがペタペタ貼らさっているではありませんか~、♪♪♪音符が飛び交いお買い上げした。
 帰宅して直ぐ調理すれば何の事は無く、美味しく、頂きま〜〜すとご満悦出来た筈が。
 冷蔵庫に入れて夕方調理する事にした、その間3時間位かな〜、おもむろににどれどれと取り出してパックを開けようとして私はフリーズ、白子の入ったパックを流しの中に思いっ切り投げてしまった。
 私は幼虫が嫌い、ハリガネ虫見たいなのも全く駄目、どうしょう、どうしょうと心が心臓がヒクヒク泣いてしまった。
 パックの中の白子の中から、ハリガネ虫が無数に伸びてグニュグニュうごめいているではあ〜りませんか、硬直していても始まらないけど、数えてはいなかったが雑草の如くにいっぱいいた。
 手袋を履き袋の口を広げトングで恐る恐る持ち上げ袋の中に入れた。
 出来るならばその袋を長〜い棒の先に括り付けて持って行きたかったが、流石にそれは辞めた。
 そしてレシートを持参してスーパーにお返しした。
 あれから私は半額シールに惑わされず、吟味に吟味を重ねて用心深くなった。
 経験は人を成長させる、本当です。
 
 

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