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俺の人間がキスを拒むんだが

【俺の人間がキスを拒むんだが】

「こんにちは、ネビス」

俺はネビスに顔を近づけ、唇を狙う。

「こん…っ!?今はだめ」

ネビスは俺の口を手で塞ぎ顔を逸らした。


「なんで、手やるの?」

塞ぐネビスの手を舌で舐めつつ、聞いた。

「…っん。は、恥ずかしいじゃないか」

ネビスは吐息が漏れつつも、冷静な態度を保っていた。


「ネビス、耳赤くなってるよ?」

俺はネビスを見ながら塞ぐ手を外し、手を握った。

「な、何をしているんだ!ミジェ」

手をブンブンと振って握った手を解放しようとしていた。

「無駄だよネビス。この手は外れない」

力入るネビスの手を、更にぎゅっと握った。

「ミジェ、痛い…離して…」

ネビスは涙目で俺を見つめて懇願していた。

「ネビス!ごめん。泣かないで、可愛いな!」

俺は感情が複雑になりながらさっと手を離し、ネビスの顔へ手を伸ばした。

「もう、ばかミジェ!」

ネビスは俺の手を払い涙を拭った。


「ソファーの上じゃ嫌なの?」

俺は羽でネビスを囲い二人きりの状況にした。

「別に嫌じゃないけど…」

ソファーの上で体育座りしたネビスは呟いていた。


「俺のことは嫌い?」

ネビスの顎に手を当てて、真剣に聞く。

「ミジェのこと、嫌いじゃないよ。好き」

目を合わせて言ってくれた。

「ありがとう、ネビス。俺も好きだよ」

好きと言って、ネビスの唇に優しくキスをした。

「…っ//」

綺麗なネビスの顔はとろけていた。


「ネビス、今は抵抗しないの?」

俺は微笑みかけて聞いた。

「ミジェいじわるだ。今は二人の空間だから…大丈夫」

ネビスは俺の頬にキスをした。

「頬じゃなくて、ここにしてくれたらよかったのに」

俺は指をネビスの唇に当てた。


「仕方ない。ミジェ、目を閉じて」

ネビスは照れながらぎこちなく、俺にキスをしてくれた。




【最後に】

『俺の人間がキスを拒むんだが』を読んでいただき、ありがとうございます。

・これからも500~1000文字程度のすぐ読める空想物語を書いています。

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