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天界から帰宅した最初のわがまま

【天界から帰宅した最初のわがまま】

「お帰りなさい、オスカルス」

玄関で出迎えてくれた。


「リリン両手を出して」

僕はリリンを座らせながらお願いした。

「これで良いの?」

よくわからないまま、素直に両手を出してくれた。

「うん、痛かったら言ってね」

リリンの手首を、ぐるぐると優しく蝶々結びをした。

「急に縛ってどうしたの?痛くはないけど」

リリンはさらに?を増やしていた。


「内緒。今度は腕上げて」

僕はリリンが痛くないか表情を見ていた。

「これで良いのかな?」

リリンは痛くないところまで腕を上げた。


「じゃ、リリンただいま」

僕は上機嫌でリリンに抱きついた。

「お、おかえりオスカルス」

リリンは驚いていた。

「えへへ、リリン捕まえた」

僕はもっとぎゅっとした。


「オスカルス抱きついてくれるのは嬉しいよ。

 けど縛るのは、いらないんじゃないかな」

照れながらリリンは言った。

「ごめんね、いつもより近づきたいなと思って」

僕はリリンから顔を逸らして言った。

「恥ずかしがらないでよ。

 私、これでも我慢してるのよ」

耳赤くしながら言われた。


「初めてのことだから仕方ない」

僕はぎゅっとしたまま言った。

「私も初めてだよ、両手を縛られるの」

ちょっと拗ねた感じに言っていた。


「リリン成分もらえたから結びを外すね」

僕はリリンの輪から抜けて縛りを解いた。

「両手が自由になって良かった」

リリンは両手をブラブラさせて微笑んでいた。

「リリンありがとう付き合ってくれて」

僕はニコニコと満足していた。


「早く部屋に入って天界のこと聞かせてね」

リリンは立ち上がり部屋へと向かう。

「うん、いっぱい聞かせてあげる」

僕も立って部屋に向かった。




【最後に】

『天界から帰宅した最初のわがまま』を読んでいただき、ありがとうございます。

・これからも500~1000文字程度のすぐ読める空想物語を書いています。

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まだあなたが読んでない空想物語がある場合お早めに読んでください。

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