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捨て子を見つけた私は持ち帰った

【捨て子を見つけた私は持ち帰った】

「かわいそうに捨てられてるの、あなた」

私は捨て子を見つけ声をかけた。

「そうだけど、文句ある?」

捨て子は警戒心を剥き出しに声を出した。

「ま、いいわ。早く帰るわよ。

 汚い格好されていたら神聖な森が枯れちゃうわ」

捨て子の下に魔法陣を展開させ、私の家に帰った。


「な!?何をする!俺は、何もできないぞ…」

大声を出したと思ったら、次の言葉はぶつぶつと呟いていた。

「ふふふ、何言ってんの。今からやればいいじゃない」

私は笑って言った。


「あんたの名前教えて。呼ぶとき不便だ」

早速、一歩進んだ気がした。

「私の名前はブレンよ。覚えやすい名前でしょ」

私はウィンクして言った。

「覚えやすいかは、こちらが決めることだ」

捨て子にドライに受け流された。

「ちっ、君はなんて呼べばいいのかしら?」

私は口を尖らせながら聞いた。


「俺はアフエラだ。かっこいいだろ」

捨て子は自慢気に言った。

「かっこいいを決めるのは、こちらが決めることよ」

ふふふと悪戯に笑って返した。

「ちっ」

アフエラは舌打ちだけしていた。

「気が合いそうね。これからよろしく頼んだわよ」

私は手を差し出した。

「おう。仕方ねぇな」

アフエラは私の手をパチンと叩いて言った。


「早速だけど契約に私の血を飲んでちょうだい」

私の血の入った袋を引き出しから取り出した。」

「飲まなきゃダメなのか?」

アフエラは袋を見ながら聞いてきた。

「飲まなきゃダメよ」

私は袋の角を切った。

「う、うぅ、鉄の味。まずい」

アフエラは血を舐め、少量のみ後は私へ返された。


「これでアフエラ、あなたとの契約完了したわ。

 これからの時を楽しみましょう」

私はアフエラの頭を撫でて微笑んだ。

「まったく、こんなはずじゃなかったんだ」

アフエラはこれからが楽しみといった感じに笑って言った。




【最後に】

『捨て子を見つけた私は持ち帰った』を読んでいただき、ありがとうございます。

・これからも500~1000文字程度のすぐ読める空想物語を書いています。

『スキ・フォロー』して楽しみにしていただけたら嬉しいです。

・「楽しかった」・「つまらなかった」など、あなたの正直な感想もコメントに書いていただけたら嬉しいです。

・古い空想物語から少しずつ『有料化』していきます。
まだあなたが読んでない空想物語がある場合お早めに読んでください。

あなたの中の一冊になれるよう応援をよろしくお願いします。


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