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「ストフェス2024」5年ぶり復活!初の本格参加、の話(写真レポあり)【そして今月もポンバシへ。#1】

「アキバ系」ならぬ「ポンバシ系」の自負がある。90年代冒頭生まれ、『憂鬱』を見て人生が変わった“ハルヒ世代”。ポンバシデビューは06年、でんでんタウンに「ハルヒのぼり」がずらりはためく初夏だった。以来、ある時は買いに通い、またある時は勤めに通い、そして今は書きに通い………な筆者による、毎月のポンバシ訪問の記録。この記事は第1回、24年5月編です。
※投げ銭式です。無料で読めます。読んでもらえるだけで励みになります。


>連載記事の第1回なので、一応それらしい入りを書いておく


縁あって21年夏より、大阪日本橋を拠点に季刊で発行中のフリーペーパー『ぽんタブ』 紙に、「“ハルヒ世代”が見る 2次元のポンバシ今昔」なるコラムの連載枠を頂戴している。アニメやマンガをフックに界隈(とその周辺)のモノ・コトについて“ハルヒ世代”のポンバシ系なりの目線を交えて語るといった趣旨で、以下は最新号。お見かけの際は手に取って貰えると幸いだ。

そんな同コラム、のらりくらりと続けさせてもらい、24年新年号をもって第10回を超え、それでふと考えた。この数年、ネタ探しに執筆にと、オタロードの某オタクショップでバイト店員をしていた時期ぶりに(さすがに当時のように週5日とかではなく、行って月に数回とかだが)界隈によく通っている。気付けば、何だかんだと最近の大阪日本橋……ポンバシというまちの移ろいを見ているような。この経験と今ならではの視点をもって、何か書けるもの、書くべきものがあるのでは、と。そんなわけで始めるのが本連載だ。

……とかもっともらしいことを書いておくが、その実はプロフィールの通り、「遅筆&筆不精から脱却」すべく自分に課すプレッシャー、の意味合いが大きい。どうか、書くリハビリにお付き合いいただけると幸いである。

「訪問の記録」だけに、“定点観測”的な視点、温度感を持つ内容にしたいと思っているところでいきなり変則的だが、我ながらイヤらしいが出だしのヒキにはうってつけかもしれない。今ポンバシを記録すると決めた以上は欠かせないし、何より今こそ、と思った。5月12日、実に5年ぶりの開催となった「日本橋ストリートフェスタ」、通称「ストフェス」に初めて本格的に参加して写真に収めてきたので、まずはレポ的にそれを残して第1回としたい。

>「迷惑」だけど、気にはなる。「ストフェス」に対する正直な印象と思い出


筆者のオタク趣味を活動内容でカテゴライズすると、購買系オタク? 消費者オタク? これという表現があるのだろうか。……とにかく、最初期から一貫して(鑑賞や読書以外は)まあ買い物くらいかなという、よく言えばスタンダードな、悪く言えば特に面白みのないタイプだ(オタクとしての守備範囲も、分かりやすくアニメやマンガを中心に、だ)。で、その買い物先のホームグラウンドとしている・してきたのがポンバシ、というわけである。

最近は仕事目線・目的での訪問が主だが、通ってそれなりに経つこともあり、(近年は未開催が続いたが)ポンバシといえばのイベントとなった「ストフェス」ももちろん認識している。が、正直を言うと、抱く感情はポジティブなものばかりではない。なんのことはない。第一印象が「混んでまともに散策できないから、買い物目的には迷惑」から始まったためだ(X(旧Twitter)で検索したら、似た意見のポンバシ系諸氏も多く、ほっとした)。

と、ここらで一旦、そもそも「ストフェス」とはなんぞや、を記しておく。

・・・2005年に13万人の来場者と約300名のコスプレ参加者でスタートし、以降年々発展を遂げ前開催の2019年には25万人の来場者と全国各地から1万人以上のコスプレ参加者が集う大阪ミナミの一大イベントかつ国内最大級のコスプレイベントとして知られる・・・

https://www.nippombashi.jp/festa/overview.php

公式、日本橋まちづくり振興による紹介を引っ張っておけば間違いがないだろう。まあ、こういった具合の、地元商店街によるコスプレ(メインの)イベントである(長く「まちの振興を企図して」的なアレと思っていたが、公式的には「コスイベ」です、の位置づけなのだろうか)。来場者数のデータは(2016年から2019年まで歯抜けだが)Wikipediaに詳しい。これを見る限り、2008年の第4回に少し下げたものの開催のたび数字を伸ばし、約202,000人が来場した2010年の第6回以降の規模感は先の現行イメージそのままだ。

・・・新型コロナウイルスの感染拡大により2019年開催より開催を見送っておりました“日本橋ストリートフェスタ”が5年ぶりに日本橋商店街に帰って来ます!・・・
・・・17回目(2020年の開催中止含む)となる今開催においては開催日程をこれまでの3月から5月に移動し、よりパワーアップし皆様に楽しんでいただけるイベント開催をめざします・・・

https://www.nippombashi.jp/festa/overview.php

そのうえで、今開催におけるポイントとしては、まあこのあたりだろうか。

先述の通り、当初はもっぱら買い物のみを目的にポンバシを訪れていた筆者は、そもそもは「ストフェス」に関心がなかったと記憶している(ポンバシに通い始めた当初、「3月に何かまち一帯でイベントをやるようになったばかりらしい」程度は知っていたような、知らなかったような)。そして、これまたおぼろげな記憶によれば、ついに大学生の頃に意図せず、出てきたタイミングが開催日と被った。人混みの中、でんでんタウンとオタロードを往復するはめになり、それにうんざりしたことで前述の第一印象を抱いた。

まあ、それでも、開催のたびにの盛況具合は見聞きするし、界隈に通う身だけにそれなりに気にはなっていく。その後、「当日は買い物できん」と割り切ったうえで、2010年代の開催日のうち1、2回だけ、あくまで冷やかし程度に遠巻きに賑わいを眺めたことがあった。同行者と大規模な「囲み」を見かけ、(色んな感情を込めて)おおー……となったことだけは未だに頭に焼き付いている。オタショの店員時代も少なくとも一度は開催を経たはずだが、それはなぜだか特に記憶がない(コスプレ参加者を接客した等の思い出もない)ので、普段よりせわしい週末でそれどころではない、だったのだろう。

で、ここ数年の開催見送りである。なので、つまりはまともに見物・参加した経験はゼロと言って相違ない。「迷惑」イメージが特に刷新されることなく、でも何だかんだ気になりつつ、のほぼノータッチがこれまでなのだ。実際のところ、あの空間はどういった雰囲気なのか。あの人混みで見る、歩くポンバシは普段とどう違うか。ちゃんと知らないまま、ここまで来ている

>【需要はあるのか】5年ぶり「ストフェス2024」開催中のポンバシ写真レポはここから


……というわけで、以下は

「ストフェス」は「開催日は買い物できなくて迷惑」な印象を持って以来避けがちで、過去回では数回さらっと遠巻きに冷やかした程度。でも盛り上がりを見てずっと気にはなっていたので、今回が実質的な初の本格参加。カメラで参加しつつ、主目的は「開催中のポンバシの風景」自体の見物と記録。

……という立場での、ポンバシ通い歴十ウン年の30代前半、不慣れな一眼レフ持ちのカメラ参加者による風景写真でおくる、先日開催された「ストフェス」開催中のポンバシのレポだ。単にカメラで参加してきた、と切り出すような目線や温度感とは違うと思い、そこは示そうと冗長な前置きになった。(普段のアニメライターの仕事とは真逆で)「『○○(作品名)』の「××(キャラクター名)」のコスプレが~」的な視点は意図して排している。

(コスプレ撮影は一時期「acosta!」等に参加しており下手なりに多少の経験はあるものの、久々で気が引けて声をかけられずほぼ撮っていないこともあるが)趣旨が趣旨のためコスプレ参加者を捉えた個々の写真は載せていない。もし綺麗な&素敵なコスプレ写真目当てなら、ぜひXで「ストフェス」と検索してメディア欄を眺めてみることを薦めたい。レポ中、写真は一眼レフ撮りとスマホ撮りが混じる&ほぼ撮って出しの無加工なのはご容赦を。

・前夜:開催前日のオタロード&堺筋の様子見へ

「開催中のポンバシ」と比較すべく、開催前の風景も見て写真に残さねば、という謎の意気込みで、前日晩からミナミに宿を取り前入り。様子見へ。

なんば駅方面から歩くと、この辺りからだんだん「ポンバシに来た」感が出てくる。
21時30分過ぎにオタロード着。客引きはこの時間帯でもちらほらと。
「ストフェス広場」として開かれるタイムズ大阪難波。テントなどが設営済み。
オタロードで立ち寄りがちなファミマ。当日の通行止めを知らせる看板があった。
夜、シャッターが閉められたまち並みは独特の風情がある。
アニメイトビル横。コスプレ撮影エリアになる「オタロード広場」は設営の囲いがあった。
続いて大通り、堺筋(日本橋筋商店街)へ。
明日はここがホコ天に、と考えると不思議な感じ。
ミナミのど真ん中ほどではないが、この時間でも通行人や車両は途切れない。
駐車禁止の立て看板がずらりと並ぶ。いかにも開催前夜の趣き。
オタロードのものと同じ、通行止めになることを知らせる看板も随所に立つ。
オタロードに戻る。買い物時は欠かせないアニメイトビル前。
この光景がどう変わるか。

・~11時:オタロード入り口で開幕に立ち会う

そして当日。天気はくもり。早過ぎてもな、と考えたうえ10時頃に界隈へ。

いかにも参加者・見物客だな、と思われる人の流れはこの時間ではまだ見られず。
10時過ぎ、なんさん通りから望むオタロード方面。
ほぼ同時刻、高島屋東別館前の交差点。既に交通規制が行われている。
その後、また戻りオタロード方面を眺める。10時10分頃はこんな感じ。
……だったのが、11時前になっていよいよ本格的に足を向けると、既にこの賑わいに。
11時直前。この時点で、明らかに普段の週末より人が多い印象を受けた。
11時。ここまで来たところでアナウンスが聞こえ、開幕。
コミケよろしく拍手が起こっていた。

・~12時半:まずは様子見でぶらぶら。急にすごい混雑に

“「開催中のポンバシの風景」の見物と記録”とか気取った感じに意気込んでいるが、その実はほぼノープラン。ひとまず思いつくままに歩いてみる。

11時過ぎ、まずは堺筋を様子見。11時から交通規制に入っている。
12時からの路上一般開放(ホコ天化)を待つ雰囲気がひしひしと。
オタロードへ戻る。11時5分撮影。
どんどん賑わってきているが、まだ普通に歩ける。
……と思っていたら。
グーニーズ」での小休憩後、11時20分過ぎのアニメイトビル前。
ものの15分かそこらで一気に人混み具合が変わった。
11時30分過ぎ。人の流れを気にしつつ歩く。
11時40分頃、ストフェス広場に着。
駐車場を利用した入り口が狭い影響もあるのか、より人口密度が増す。
区切られた撮影エリアに入る手前。
人力により参加証チェックが行われているせいか、人の流れが悪い。
と、気付くと12時を回っていたため、いったんホコ天の始まっている堺筋を見に抜ける。
何でもない短距離の移動に時間がかかる混み具合と化している
12時16分撮影。ホコ天開始すぐの堺筋。
人、人、人
中に入ると抜けづらくなる可能性を考え、いったん様子見に留める。
ストフェス広場に戻り、今度こそ撮影エリア内へ。
混んではいるが、いざ入ってしまうと配慮しつつ合間を縫って歩ける程度。
中での撮影は、待ちが発生しているものはこんな感じ。
自然発生的に撮影ブース(?)くらいの空間と待機列が形成されていた
コミケの「壁サー」ではないが、フェンス沿いのコスプレ参加者は人気の&有名な方々なのかも。
ざっと撮影風景を見て回ったのち出る。12時30分頃のオタロード。
普段の週末の何割増しかの混み方。歩きづらい。
この時間帯はまだ、天気はくもりで頑張ってくれていた。

・~13時:人混みのピーク。堺筋のホコ天へ&パレードにも遭遇

ぼちぼち、ちゃんとホコ天を見に行くかと覚悟を決め、堺筋へ出てみる。

道中。「こういうのが醍醐味だろうな」と感じさせる、視線とカメラを集めていた「あわせ」。
遠目にも、いよいよ人口密度がすごいのが分かる。
12時34分撮影。ホコ天化した堺筋を進んでみる。
コスプレ参加者の立ち位置は主に道路脇。
見物客&カメラ参加者はその間を通って見る&撮る。
あちらこちらで発生している撮影はこんな雰囲気。
やはりというか、女性キャラに扮する女性のコスプレ参加者がカメラを集めがち。
歩道に引いてホコ天の群衆を眺めてみるとこんな感じ。
混雑を避けたい方は歩道に逃げていた。
ホコ天は特に、通りすがりにスマホでパシャ、があるのは不可避なのかな、とは感じつつ。
一方で、ちゃんと声掛けが行われている場面もそれなりに見かけた
ホコ天では、いわゆる「囲み」を形成しているコスプレ参加者もちらほらと。
“女性キャラに扮する女性コスプレ参加者を撮る”には違いないが、独特の熱気が漂う。
中でも特に人が密集していた「囲み」のひとつ。
状況を見かねてか、近くに陣取る別のコスプレ参加者(見覚えがあったので、有名な方のはず)
が声を張ってカウントして呼びかけ、散開の流れを作った場面もあった

「囲み」については、撮られる側の過熱する露出、撮る側のいわゆる“ローアングラー”行為と、思わず「おいおい」と言いたくなる場もあった。週末の白昼、親子連れも歩く路上でこれは……と感じたが、真面目過ぎるだろうか。

12時50分過ぎ。
身軽なぼっち参加とはいえ、さすがに人疲れしてくる混み具合が続く。
撮影ブース的な空間と待機列はホコ天でもあちらこちらに。
通りすがり&遠巻きの勝手な撮影もあるものの、おおむねちゃんと自治がなされていた印象。
いざ撮影を行うにあたって、熱心なやり取りが交わされている様子も見かけた。
雑踏の中で、おふたりだけの撮影に入り込む様子。「なんかいいな」と思わせる。
これくらいスペースがあると、撮る側・撮られる側とも撮影や交流がしやすそうだった。
スマホ撮りも多い一方、カメラ参加者には見るからに良い機材を携えた重装備の方も。
12時55分過ぎ。
動きのない人混みにぶつかり、何かと思えばコスプレパレードだった。そのまま見物する。
参加者が脇道へと抜けるために折れる、パレードの角に行きついたらしかった。

報道で特に取り上げられがち(というか、これのみの場合も多かったりする)なパレードだが、この距離で見るのはもちろん初めて。オタク街のど真ん中を闊歩する、多種多様なコスプレ参加者を一望できるのは、なるほど「ストフェス」ならではかもと。特に見る&撮るのが楽しい時間となった。

思い思いに歩けるパレードだけに、コスプレの元ネタを思わせる立ち振る舞いで歓声を浴びる、“魅せる”のが上手いこなれた参加者も少なくなかった。

ちなみに。メディアの取材記事で主役になりがちだったこちらのコスプレ。
筆者も人混み越しに何とかシャッターを押したが、撮れた数枚で一番ましなやつがこれだった
パレードがひと段落すると、すぐに再びホコ天の真ん中まで人で埋まる。
13時過ぎ。
少しだがパレードも見れた&撮れたし、ホコ天はこんなところかな、と思ったところで離脱。

・~15時:いったん中抜け。午後に入ったストフェス中の界隈

当日、急きょの声掛けに応えてくれた既知の方々がおり、以降13時台~14時台は休憩も兼ねてご挨拶の時間に。その合間に撮っていた写真をいくつか。

13時10分頃、オタロード方面へと戻る最中。
人混みのピークというべき時間帯だが、裏路地を通ると回避できたのは発見だった
対して、オタロードの混み具合は相変わらず
残念ながら、この時間帯から少しづつ雨がちらつき始める。
すごい人混みだけに、路上に面した店舗の方々の呼び込みにも熱が入る。

いち参加者として俯瞰すると、界隈一帯を巻き込んでの催しだけに、特に中心部の路上に面した店舗はこの“ハレの日”的な人混みの恩恵を受けている・受けやすいのかな、とは感じられた。一方で、普段からポンバシに通っているオタクとしての頭で考えると、その人混みが「今日は普段通りの散策は我慢して」と押し付けてくるように感じるのも、それはそれで否めなかった。

1時間ほど経ち、14時過ぎ。人混みはまだ引けず
飲食店にも入店待ちの列が伸びる。
この時間帯のオタロード~堺筋間の人混みはこんな感じ。
まだまだ、見るからに普段の週末より人口密度が高め。
界隈をコスプレ参加者が普通に散策し、かつ自然に各店舗を利用しているのは開催中ならでは。

・~16時:コスプレ&カメラ参加者が集まり始めるストフェス広場

オタロードは14時30分、堺筋のホコ天は15時で、コスプレ撮影可能時間が終了に。コスプレ参加者、カメラ参加者とも徐々にストフェス広場に集まっていく流れがあり、(ちょうど待ち合わせもあり)逆らわずに改めて入る。

15時過ぎ。まさに筆者もそうだったが、
ここでやっと友人や知り合いと合流、といった様子を見せるコスプレ&カメラ参加者も多い。
中でのコスプレ撮影はこういった雰囲気。
腰を据えた撮影ができる状況だからか、本格的な機材を用いる方も多々見られる。
15時20分過ぎ。
他に行くあてのなくなった様子のコスプレ参加者&カメラ参加者が続々と増えていく。
ほぼ同時刻。ますます交流目的、という輪も目立ってきた。
いざ参加してみて分かったが、開催中、特にピーク時はとにかく待ち合わせが難しい。
15時40分頃。また雨が気になり始め、コスプレ、カメラとも傘を差す姿が増えてくる。
これはストフェス広場における「囲い」の様子。

12時過ぎに見に来た際も思ったが、ストフェス広場は参加証持ちの参加者のみとしているだけあり、場が荒れていたり、トラブルが起こっていたりといった様子は“ほぼ”見かけなかった(仕切りのフェンス近くで大声を上げる方がいたのは無視できない)。治安の要の空間になっているのは間違いない。

・~17時:ストフェス広場もお開きに……そして雨の中で閉幕

16時を過ぎるといよいよ雨脚が強くなってきた。ストフェス広場にもお開きの雰囲気が漂い始めたところで、改めてオタロードと堺筋の様子見へ。

16時5分撮影。いよいよ傘を差す人が大半になってきた。
オタロードを行きかう人も大半が傘を持つ。
人混みとともに多数の傘が写っているため一見では分かりづらいが……
この時間になると、天候も手伝ってか目に見えて混雑が解消されてきた。
アニメイトビル周辺は、ここに来てやっと店に入る気が湧くくらいの人具合に。
見物客と思しき方々は、だんだんと帰路に就き始める様子がある。
16時20分頃、堺筋。ほんの少し前までホコ天だったのが嘘のよう。
見慣れているはずなのに、ホコ天を経てまた見ると不思議な感じがする。
車両の通り具合も、すっかりいつもの週末の日中に戻った。
16時45分頃。
まだギリギリ開催中だが、後片付けを担う方々は既に動いている。
アドトラックを夢中で撮影されている姿が思わず目に留まり。
海外から観光に来られていて、ストフェスを見物された帰りとかだろうか。
17時直前。オタロードに戻ってくる。
解散、という雰囲気を滲ませる人の流れ。
17時。オタロードから見たストフェス広場。
閉幕のアナウンスが行われている。
17時過ぎ。
アナウンス後、ストフェス広場からも人が捌け、いよいよ帰りの流れが本格化する。
帰宅していく人波を警備の方々が見守る。
開催中、正直を言えば人混みに対する警備は(仕方ないのだろうが)足りてないな、と感じた。
一方、声掛けされる姿自体は何度か見かけたため、精力的に動かれていたには違いないはず。
さて、ここから改めてポンバシ散策を。
……の体力はさすがになく、筆者もここで離脱。

>……で。いざ「ストフェス」に初めて本格参加してみて


……と、こんな具合で、歴十ウン年にして初めて「ストフェス」の最中にあるポンバシで終日過ごしてみた。書き進めつつ、各種メディアによる報道や個人のレポ投稿・記事をチェックしていたが“「ストフェス2024」開催中のポンバシ”自体の風景を記録して発信を、という内容のものは見当たらなかったので、微力ながらそういった視点の補完になれていれば、と願う。

(正直なところ、個人はさておきメディア、特に大手には、まち一帯で行われているのだからひとつくらいはまちそのものを俯瞰する記事を出しても、とは思っている。揃いも揃って「コミケ」取材に似たコスプレ紹介ばかり。「ストフェスが復活!まちの様子は……」的な視点も絶対に必要だろうに)

しかし改めて振り返ると、「ストフェス」そのものについてもパレードはごく一部しか見ていないし、各種ステージイベントや「なんばカーニバルモール」の様子など、抜けは多い。何より、趣旨としては肝要であるはずの界隈各店舗(親和性の高そうなオタク系ショップ、開催に合わせた営業を行う飲食店や個人店等はもちろん、逆に親和性が思わしくなさそうなPCショップや電器店等)について、開催中の様子を見て写真に残すことが叶わなかった。

そんな至らないところも多い記事ではあるが、それでもこれをきっかけに出てきづらい声も出てくるようなことがあればという思いもあり、あえて「気になったところ」を挙げておきたい。できるだけ短く箇条書きしておく。
長くポンバシに通う立場から第一印象として抱いていた「混んでまともに散策できないから、買い物目的には迷惑」が実際どうか、をいま一度ちゃんと確認したうえで、正直なところを言えばその延長線上にある感想を持った

人、人、人。スタッフと警備が頑張る姿は確かに見かけたが、それでも物理的に追いついていない。その時・その場の各々任せが中心の治安に不安。

・特にホコ天中の堺筋での「囲み」における、コスプレ・カメラとも「白昼の路上でそれは」という姿は目に余る。あれを見逃しているのは、どうか。

・“ポンバシのハレの日”的な盛り上がりがあったのは違いない。が、開催を機に訪れた参加者や観光客に「とっておきの晴着を披露しただけ」で終わっているように思った。長く通い銭も落としてきた身として、開催中のまちは「また来たい、今後も通いたい」普段の姿との隔たりが大きく意義に疑問

・・・浪速区長の幡多伸子氏も白雪姫の衣装で登場。「この日本橋は漫画やアニメ、音楽、ゲームなどポップカルチャーの最先端の街。今日はこの日本橋をくまなく歩いていただいてその魅力を堪能し、そして一緒に情報発信をしていただければ嬉しく思います」と呼びかけた・・・

https://www.lmaga.jp/news/2024/05/815998/

3番目については、上の浪速区長=あの界隈の公のトップの発言にも「まちの振興」もあっての「ストフェス」、の意識が滲むように思えるが……。

……とにかく、絞って挙げるならこの辺りか。これまでの「ストフェス」に通じた方・詳しい方からすると何だこりゃ、かもしれない。もしくは逆に「何をいまさら」「分かり切ったことを」という指摘になっているかもしれないが、いずれも今回初めてまともに、ちゃんと参加したうえでの感想だ。
復活開催で盛り上がって終わった余韻に水を差すな、という声もあるかもしれないが、「盛り上がった」「楽しかった」「(ストフェスに)また来たい」だけで「また来年!」ではいけない部分は、確かにあったはずだ。ひねくれた見方だろうが、それでもいちポンバシ系としてまちを想っている。

>【生々しい話ながら】今回の出費を赤裸々に&次回へ向けて


さて、手弁当でやるとしている本連載だが、いざやってみると(今回は題材が題材だけに特例的なボリュームだが)どうも趣味で片手間に、では済まなそう(実際、この記事は済まなかった。こんなに時間と手間がかかるとは……)と分かったため、それはそれとして出費は記録していくとする。

交通費:¥1,500(帰りに疲労で利用したタクシー代含むと¥2,500)
飲食代:¥3,000
宿泊費:¥5,000
「ストフェス」カメラ参加証代:¥2,500
合計:¥12000(タクシー代含むと¥13000)

……あくまで「自分のため」を大前提でやっているものではあるが、これから連載していくにあたって、もし今後も見てみたいと思ってくれた方がおられれば、差し支えない範囲で応援いただけると嬉しいのは正直なところ。

タクシー代と宿泊費、参加証代は今回ならではのうえ、飲食代は前入り&長時間滞在によるものが大きいので、何はともあれ必要最低限の出費の交通費(¥1,500)がペイできたらこれで来月も、というライン設定はしやすい

・当日現地にいたけどまち全体の雰囲気は見れなかったので役立った。
・行かなかった(行けなかった)ので雰囲気だけでも見れて役立った。
・これくらいの距離感・温度感でのポンバシに関する記事を今後も見たい。

……自分で書きだすと何ともクサい&イタい感じだが、とにかくこんな具合に良かった、今後もポンバシについてこういった記事が読みたい、と思ってくださったなら、お力添えいただけると助かる。最下部、客観的に考えて自分がこういうのに後腐れなく協力するとしたらならまあこれだよな、という課金額だけ設定している。書くまでもないが、そもそも読まれるだけで嬉しい。拡散だけでも今後の大きな励みになるので、ぜひよろしくお願いする。

次回、まだざっくりとした構想でしかないが、切り口案としては「駿河屋」とか「外国人観光客」とか、その辺りが思い浮かんではいる(毎月、界隈の様子を記録しつつも、「トピック」は設けたいと考えている)。「ストフェス」中にそれとなく今後協力を仰ぎたい方々への声掛けもしたので、また6月中に取材のうえ、記事を出せれば。よければ第2回もぜひ読んでほしい。

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