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インバウンドという言葉の幻想

インバウンド事業を展開しております。スミヨシ(@rskwork)です。インバウンドという言葉は誰しも一度は聞いたことがあると思いますが、インバウンドにも2種類あると思っており、それは

短期滞在者
長期滞在者

です。短期滞在者はいわゆる旅行者で、長期は、こちらで仕事、生活をしている層になると思います。

短期滞在者

インバウンド=外国人をターゲットとした訪日をゴールとしているもの。総じてあっています。私も、これらの価値に投資をし事業を進めています。ここ2年程この事業に関わってきて、短期の方は、そこまで企業がプロモーション、マーケティングしなくても訪日してくれるというものです。地方自治体や企業などが主に、うちの街に来て、うちの商品買って、といったプロモーションをかけることが多いかと思いますが、自治体の方は、いわゆるオンラインのマーケティングにそこまで詳しくなく、そこに大きな予算を割く方向性や考えでもないのが現状です。

ではどうやって、プロモーションしているのでしょうか。それは、SNSです。主に、インスタグラムやYoutubeになります。我々のような一般消費者が面白い動画や写真、きれいな写真や動画をSNSに無料でアップし、それをまた消費者が無料(一部広告があるが)で見て、日本へ訪日してくるのが現状のメインストリームです。あえて、企業に大きな予算を使って、かっこいいプロモーションビデオを作ったり、取材したりといった事はしてないですし、する方向性でもありません。SNSの効果もあり、短期滞在者は右肩上がりで、年間3000万人にも登るようです。

素晴らしくいいお話です。

一方、長期滞在者

外国人は前年比17万4228人増の249万7656人と高い伸びを記録した。高齢化が一段と進み、人口減局面に入った日本で、外国人が労働力を補っている構図が浮かび上がる。(2018年)

17.5万人増えてます。すごいですね。

一方、労働人口は2019年の現時点で毎年50万人減少してます。

ここには、日本に1000ある技能実習生の監理団体や、民間企業、大学なども含め、大きく予算、プロモーションをかけ、増加させております。日本で監理団体を作るには、株式会社を作るよりはるかに大変で、それでも既に技能実習生を対象にした1000の管理団体があるのです。技能実習生の良し悪しは、既に様々なニュースで取り上げられて、問題も顕著に出ているのが現状でここでは大きく述べませんが、それでも外国人が必要な国が日本なのです。

50万人の労働人口が減っており、17.5万人の長期滞在者ということは、結果、30万人以上の労働人口は、まだ減っているのが現状で、労働人口だけの軸で考えたときに、今の経済水準を保つには最低でも50万人の外国人を受け入れなければ今の日本は保てません。

私だけかもしれませんがインバウンドという言葉はすごいハッピーに聞こえ、右肩上がりですが、長期のインバウンドを考えなければ意味がないと思っており、政府も今年から新しい特定技能VISAのような新しい労働VISAを発行に踏み切ったようです。1年目の今年は、プラス数万人がこのVISAで滞在することになり、向こう数年で30万人前後を受け入れていくようです。

足りませんね。。。

世の中で、(The)インバウンド事業をやっている企業はたくさんあり、それらの多くが短期滞在者向けの施策です。旅行に来たら、うちの商品買って、家のホテル泊まって、このツアー面白いよなど。

長期滞在者向けのインバウンド事業をやっている企業は、今の私の頭の中だと、あまり思い浮かびません。それこそ、技能実習生事業や、留学、人材系の会社だけだと思います。国に頼るのではなくもっとこっちに企業が予算をさき、啓蒙していく必要リアルにあります。受け入れる側も、その体制を整え、それが当たり前になるような心構えも必要です。いきなり外国人のエンジニアが来て、対応にこまるようでは話になりません。できれば日本人がいい、外国人でも日本語ペラペラじゃないときつい、など色んな意見を聞いてきました。そういった状況でもないことをそろそろ皆で認識し、きちんと移民という言葉でも、実習生という言葉でも、そんなものはどうでもよく、文化の違う、言葉があまりうまく通じない人々を普通に受け入れる体制をつくっていかなければならないと思います。単一民族国家とかよくわかりません。

短期滞在者の方は、SNSが発達していくので、一般消費者が勝手にプロモーションをしれるので、問題ない
長期滞在者の方にもっと予算を。
受け入れる側も、言葉、人種関係なく平等に受け入れる。

言葉を選ばすいうと、10年後は、今の東南アジアくらい経済力の日本になって、今の日本の経済力に、10年後の東南アジアはなっている可能性がかなり高いと思います。

会社をやる以上、社会的意義がないとあまり意味がないと思っているので、自分の中では、日本と海外の架け橋というコンセプトのもと、長期インバウンドにフォーカスし、新しい文化を創るというミッションステートメントを掲げて行っていきます。

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