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【編みlog 自由研究】3種類の細編みを楽しく徹底検証してみた

はじめに


かぎ針編みは、
初心者の時期ほど覚えることが多く
つまづきやすいポイントが満載です。

でもそれ以上に嬉しさや平和があるので、
静かに一人で向き合っていられます。


独学をはじめてから数ヶ月の間、私は

目を見つける→目に挿す→糸をひっかける→目から出す

だけで精一杯でした。

「糸引っかけて出せばええやん。
 勝てば官軍やで」

と信じて疑いませんでした。

まさか糸を引っかける際に、
糸の下から行くか、上から行くかが
編み方に影響する
とは

つゆにも思いもしませんでした(*゚Д゚)!! あ゛ぁ゛ー!

今回は、自分の備忘録も兼ねて
細編みをする時の針と糸の関係を
徹底検証していきます。

たのしくやるぞー! おー!

検証方法

・3種類の細編みを検証します。
・編み方ごとに、往復編みのサンプルと
 輪編みサンプルを用意します
・段数の目安は 往復編み20目×10段 
 輪編み6目スタート×6段
※残りの段染め糸を使用しているため
 サンプルの途中で色が変わることが
 あり、見づらいと思いますが、
 糸は同じものです
※初心者のため編み地の
 うねりとゆがみは多分に含まれます。
 大目に見ていただけますと幸いです。
 お恥ずかしい……( 。-_-。)


基本の細編み

糸の下からくぐる編み方が
「細編み」と呼ばれている基本形です。

針と糸の関係

「下から」とは
針を糸の下から通らせることです⬇

糸の下を通る針

下から通ると、
糸の奥側(利き手側)から
絡める形になります⬇
(針が糸に寄り添うように後ろからあすなろ抱き)

後ろからそっと寄り添う

最後の2本を引き抜く糸も同様に
下から引っかけます⬇


2本引き抜く際も下から


基本の細編みで往復編み

20目×10段で以下の形になりました。
横長ですね。
(整体院に連れて行きたいくらいの
 歪みに涙しながら……)

往復編みは裏柄と表柄が
混ざるため見づらいと思いますが、
細編みの2本足がクロスせず、
ピタッとくっつく
感じになっているのが分かります。

簡略化するとこんなイメージ⬇

女の子座りに変換すると
こういう感じでしょうか(え



基本の細編みで輪編み

6目スタート×6段で以下の形になりました。

柄が往復編みより見やすいですね。

変わり細編み

糸の上を跨ぐ編み方が
「変わり細編み」と呼ばれています。

「上から」とは
針を糸の上を通らせることです⬇

変わり細編みの場合、
最後の2本を引き抜く糸は、
通常の細編み通りに下から引っかけます⬇


変わり細編みで往復編み

20目×10段で以下の形になりました。

やはり見づらいのですが、
眼光で焼き尽くす勢いで
睨めっこしていると、

編み目が通常細編みより
2本の足の位置が少し違うと
分かりました。

若干足組んでますね。
左の足が上で右足がやや隠れています。

簡略化するとこんなイメージでしょうか⬇

女の子ポーズに変換してみましょう。
足が下の方でクロスしているイメージですね。

変わり細編みで輪編み

6目スタート×6段で以下の形になりました。

黄色マーカーの足と
緑色マーカーの足が交差しています。
緑が上になっています。

ここで一度比較しましょう


細編みと変わり細編みの往復編みの比較




※極太糸で実測0.1cmの差は
 数字では些細なものに感じますが
 実際手で触ると厚みによる
 触感の違いが結構出ます


変わり細編みのほうが
かなり小さく仕上がりました。

段の高さはほとんど変わらず、
ひと目の横幅は変わり細編みのほうが
狭いです。

また、変わり細編みで編んだもののほうが
編み地がよりしっかりしており、
厚みがあります。

細編みのほうが柔らかく、
平面的で薄めで、目が緩く、
引っ張ると比較的によく伸びます。

変わり細編みは立体感があり
ひと目ひと目しっかりと感じられ、
ざらつく感触ある程度の立体感があります。

引っ張ってもあまり形状変化せず、
編み目が比較的にキツくなっており
比較的に穴がより目立ちません。


細編みと変わり細編みの往復編みの比較

輪に編む場合サイズと伸縮性は
ほぼ変わりません。
厚みの違いは往復編み同様
実測0.1cmほど出ています。

(それぞれ往復編みより編み地の厚みが
 0.1cmプラスされています)
触感の違いも往復編みとほぼ同じです。

強いて言えば変わり細編みのほうが気持ち角が張る気がしましたが
……編むのが下手なだけかもしれないのでちょっとなんとも



細編みと変わり細編みの比較まとめ

最後の引き抜きも上からにしてみる


さて、ここまで2種類の細編みを
比較してみましたが、

細編み、変わり細編みともに
細編みの最後の引き抜きのところは、
下からくぐって引っかけています。

これも上から引っかけると、
どうなるかが気になるので、
第三種細編みとして検証してみました。

最後の2本抜きが「上から」だと、
このようになります⬇


画像だと針のかぎ部分の向きの関係で
一見針が糸の下敷きになっているように
見えるため
一瞬疑問に思われたかもしれません。

ただ実際は矢印が示めしているように、
糸の「上を」通ってから引っかけているので、
「上から」で合っています。

ここまで来るともう
上とか下とかの概念について
混乱しはじめます。
何度か間違えて
やり直しています(゚´Д`゚)カナピ……

余談ですが、
上から最後の引き抜きの糸を
引っかけるとき、
利き手だけで頑張るより、
糸を持つ手の手首を
うまく合わせて回転することを
意識するとやりやすくなります。



引き抜きも上からの往復編み

20目×10段で以下の形になりました。

そろそろ編み目も宇宙の裂け目も
気合いで見えそうな気がしてきました。

最後の引き抜きによるねじりで、
足を組むV字交差の左に
逆斜線\が1本増えたのが分かります。


緑が増えた斜線部分です。

簡略化するとこんなイメージです⬇

おなじみの女の子ポーズ変換のお時間です⬇
いよいよ本当に分かりづらいのですが、
手足のうちの3本で見立てるイメージです。
3本足あったらもっと分かりやすかったのにね!

引き抜きも上からの輪編み

6目スタート×6段で以下の形になりました。


緑と黄色はクロスしている足で、
オレンジは後ろから見え隠れしている
一個隣の頭のねじりです⬇
(そろそろ断片だけうっかり読むと
 世にも不思議なテイストに
 なってきた(゚д゚)オソロシヤ……)


比較だョ! 全員集合!





先に総評を発表すると、
細編み、変わり細編み、
変わり細編みの引き抜きも上からやる場合、

この三つの細編みの違いは、
ちょうど絹豆腐、木綿豆腐、厚揚げ
違いとよく似ており、
豆腐になぞらえて考えるぴったりでした(え

というわけで、三者を
比較しやすくするため、以降、
最後に検証した細編みの
仮名称を厚揚げ細編みとします。

さて違いについてですが、
厚揚げ細編みは

・編み地が最も厚い
・編み地が最も丈夫
・編み目が最もキツい
・編み目の立体感が最も大きい
(特に往復編みの段の間の
 くっきり溝が特徴的)
・伸縮性は変わり細編みとほぼ同じ
・柔らかさは変わり細編みと近い
(厚い分やや触感が違う)
・サイズ感は、往復編みは
 ほんの少し変わり細編みより小さい
 輪編みは変わり細編みより大きい
(斜め後ろに出っ張っている)

と、意外とかなり使い勝手が
よさそうという検証結果になりました。

全体的にすごく安定感がある編み地
できます。
厚みがある分形状と輪郭がハッキリしていて、
初心者でも見やすく心強い
編み方となるでしょう。

厚揚げ最高や。厚揚げ記念日にしよう。

比較まとめ


結論


今回の検証で改めて学んだのは
かぎ針編みの糸の引っかけ方で
糸のねじりが変わり、
それが積み重なり
編み地の大きな違いを
作っていくことがあるということです。

シンプルで基本的な編み方でも、
手順ごとに糸をどの方向から
どのように針にかけるかを考え、
さまざまな組み合わせで工夫するだけで、
アイディアが広がっていきそうです。
夢がありますね!!


Happy crocheting life!




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