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〜断片の連なり⑥〜

芸術テロリストと呼ばれるバンクシー。

平和を象徴する鳩が、防弾チョッキを纏う。

ドキュメンタリー「バンクシーを盗んだ男」 イスラエル人とパレスチナ人の居住地区は、巨大な壁によって分断され、日常生活に過酷な影を落とす、現代のアパルトヘイト・ウォールと呼ばれている壁がある。

パレスチナ ベツレルム ウエストバンク地区のイスラエル居住地区を隔てる分離壁に、ステンシル画や騙し絵を生み出した非暴力のレジスタンス、バンクシー。

消費、政治、文化、倫理、戦争について、シニカルなメッセージを世界中に投げかける。
だが価値ある作品と知り盗まれたり、風化したり劣化したりで、永久に保存できない問題や、そもそも、「バンクシーの作品の所有者は誰だ?」ということも含めドキュメンタリーでは、盗んだ作品はオークションにかけられ、高額な為に売れ残り、ギャラリーの倉庫の片隅に置かれ、何の為にバンクシーがメッセージを込めた作品を提供したか意味を為さないという問題提起もしていた。

今回は横浜アソビルで、念願の「バンクシー展天才か反逆者か」が開催され、見応えある良い展示だった。

同地区で「ザ・ウォールド・オフ・ホテル」を2017年に開業。バンクシー曰く「世界で一番眺めが悪いホテル」との事。
「ディズマランド」は2015年に期間限定で開園したらしく、なんともざわついた奇妙ファミリーテーマパークだったが、ディズニーランド批判ではないらしい。
2009年にイギリスのブリストル・ミュージアムで個展を開催したらしいが、バンクシーの報酬は僅か1ポンド。館長は最も価値のある1ポンドと表現した。
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シュレッダー事件
2018年10月イギリスの美術品競売会社大手サザビーズが開催したオークションに彼の代表作「girl with baloon」が出品された。価格は日本円で約1億5千万円。しかし落札者が決まった瞬間、額縁に仕込まれたシュレッダーにより断裁された。シュレッド・ザ・ラブ効果によって更に価値がつく。

赤い風船🎈は希望とか愛を感じる…夢見る少女が手放す風船…大人達はその手放す風船のメッセージより、オークションに夢中。

. 石や銃の代わりに花束を投げる愛とユーモア。
Flower Bomber「花束を投げる男」(2015年
パレスチナ)はpeacefullで、好きな作品の中の一つ。
「世界最大の犯罪は、規則を破る者によってではなく、規則に従うものによって犯される
…後略」バンクシー著書「Wall and Piece」もあり、casaのバンクシー特集やバンクシーを読む(宝島社)にも掲載されている。

8月〜12月に寺田倉庫でも開催されるようだ。寺田倉庫で観たDAVID BOWIE is展も新しい見せ方で充実していたから、バンクシーも期待できそう。

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