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ひとり旅日記モロッコへ17日目:この旅最後の日帰り。世界遺産がある首都ラバトへ

2020年1/9ラバト:近代首都と歴史都市の側面を併せ持つ都市

首都であり、世界遺産もあるラバトへ。昨日の電車の時間より早い。それに、朝のラバト行きは通勤で混むらしいから早めに駅へ。今日は朝から冷たい風で寒い。ニット帽かぶってくれば良かった。

駅に着いたけど、まだ乗れる電車は到着してない。他の人たちも外のホームで電車を待つには寒いらしく、駅構内で待機。電車がライトを点灯してホームに入り始めた頃に、切符のチェックしてもらってホームに行って電車に乗り込む。今日も2階建ての電車。上の座席を探す。上の階は暖かい。

昨日のアルジャディーダ片道2時間の半分の時間が今日の乗車時間。あんまりおいしくないパンが朝食。そしてラバトヴィルに到着。この駅も新幹線通る様になるのか、拡張工事中。駅外観は首都って感じ?カサブランカの近代的過ぎる2つの駅と比べたら、モダンな感じ。

今日はラバトの見たい世界遺産の構成要件を見るには、駅が起点と終点で一周する感じになる。今日も歩くな…。まずはラバト博物館へ。10時オープン時間ピッタリに到着。そして、子どもたちの見学団体とカチ会った。ヴォルビリス遺跡で発掘されたものがこの博物館に収蔵・展示されてる。だけど入場料20DH。ここは来る価値あった。遺跡で発掘された鉄製の青年の頭部の像。よくぞこんなに綺麗に残ってくれた!鉄製発掘物の展示は本当に見る価値がある。これがAC初期の時代、2000年前の物って本当に凄いと思う。腐食せずに残っててくれてありがとう!じっくり見学して1時間。

次の場所へ。次はシエラという遺跡。ローマ時代の遺跡だけど、14Cにはイスラム教徒の共同墓地となった事で、遺跡内にミナレットがある。駅を中心とした南側は以上。

東方向へ。その前にインフォメーションに立ち寄った。「地図ください!」と言うと、「ないけど、これなら…」と、ラバトの案内パンフをくれた。地図より有難い。さすが首都。そう考えると、世界遺産の町なのにインフォメーションがなかったり、あっても地図だけで町の詳しい説明ないのが多かった印象。これは自分の地元も同じ。インフォメーションがあっても資料シケてる所が。

今日はちゃんとmaps.me が働いてる(笑)。おかげでショートカットで次の目的地に行けた。東側の世界遺産ハッサンの塔とムハンマド5世の霊廟。ハッサンの塔は12Cのものにしては立派で高さがある。たくさんの円柱は何かよくわからないけど。ガイドブック情報だと霊廟は中に入れると書いてあったが、実際に入ると入口の監視系のおっさんに「No!モスク」とよくわからない事を言われた。ってか、ここモスクじゃねーだろ?後で思ったが、頭をスカーフで覆ってれば中に入れたかもね。でも、入口の監視系のおっさんに拠る所が大きいかも。いいや。気にせず次行こう。

北エリアへ向かうには、スークを抜けて行くのが早そう。城壁の内側に入って行くと、見えてきた景色が変わってローカル度満載。そして、もはや首都というより、もう何度も目にした地元の人たちの普段の日常。市場には観光客向けのものではない地元の人の為の日用品。観光客が来ないからか、「China?Japan?ニーハオ!コンニチハ!」とうるさくもない。

そして見つけてしまった!組紐で作られた髪飾り。メッチャ可愛い!!試着させてもらって、1個買った。30DH。モロッコ、ガイドブックに載ってないこういう可愛いものもちゃんとあるじゃん!

スークを抜けると、ウダイヤのカスバと庭園。カスバの階段は上る気は全くないから、遠景の全体写真だけでカンベン。庭園はアルハンブラ宮殿に似た造り云々とガイドブックにあったが、そりゃああっちに失礼だろ?規模も、込み入った庭園もあっちの勝ちだよ。でもこの庭園はねこの楽園?ねこさんがたっくさんいた。くしゃみばっかしてたねこさん、大丈夫かな…?

15時の電車に乗りたい。あと1時間。駅の方へと南下する。スークとは違った商店街を通り抜けた。喉乾いた。ジュース屋発見。さとうきびジュースじゃなかったけど、レモン+生姜ジュースを注文したが、カサブランカのおじさんのジュースほど生姜が効いてない。けど、潤った。ってか、生姜ジュース効かないこの鼻水、どうすりゃ良いのか?帰国後病院だな。鼻水垂れてるのが長過ぎる。いつのまにかこの商店街の終わりはスイーツ通りに変わってた。こんなにケーキ屋が並んでる町って初めてかも。老若男女がそれぞれお気に入りのスイーツ屋に並んでた。

この商店街抜けると大通りに出た。さすが首都。道幅広い。って、フェズにもこういう道あったか。しばらく行くと無事に駅に到着。お疲れ様でした。5時間歩きっぱ。電車乗ってやっと座れる。今日もオマールさんの忠告に従えず、座るや否や寝てしまったね…。荷物しっかりガードして。

カサポールに着いたら急いで宿へ。というのも、明日のヒコーキのウェブチャックインする為に。思いの外時間かかった。17時にやっとデカイカルフールがあるというモールに向けて出発。この国のトラムに初乗車。ガイドブックだと、一本で行けるような書き方だったから、方向だけ係の人に聞いて、ちょうど来たトラムの終点まで乗った。が、モールがある駅名ではない。

え?と思ってたら、親切な女の子が助けてくれた。彼女はエーゴ話せないけど、路線図見ながら説明してくれた。また戻るトラムに乗るには一度改札出なきゃならないらしいが、彼女が係の人にうまく説明してくれた。そして、乗り換えポイントも教えてくれた。この時点で18時過ぎ。カルフールのアルコール販売20時までとかってガイドブックに書いてなかったっけ?

乗り換えポイントまで30分、目的の駅まではそこから更に30分。下車した時にはもう夜。19:15。モールはここから徒歩20分。走るしかない!海沿いだからか、ジョギングコースがあって、そこをジョギングしてる人の後ろを走る。斜めがけバッグとリュック背負って走ってるのには、我ながら笑えた。

旅に出る前に、「モロッコワインを土産に買ってくるね〜」「おお、頼む」と両親とやり取りしたからって、ワインの為にここまで走るか?昨日アルジャディーダで歩きまくって、今日もラバトを5時間歩き回ったからか、左足の甲が痛む。連日の歩行距離がこの痛みとなったのか?途中なぜ自分がここまで必死にワインを探し求めてんのか、マジ笑えた。

汗だくでモールにたどり着いた19:30。間に合ってくれ!カルフールの店員にアルコール売場を尋ねると、「はぁ?」ダメだ。この人使えない。次。もう1人のスタッフに聞くと、「ないよ」えぇ!まさかの展開。この規模のカルフールにアルコール売場がないとは!カサブランカ、どこでアルコール買えるんだよ??マラケシュにもフェズにもあったのに…。一気にヤル気なくして、力尽きそうだった。手ブラで帰るのは悔しいから、オリーブオイルとチーズを買って、夕飯も不本意ながらこのモールのフードコートで食べる事にした。

トルコ料理と思って注文したらレバノン料理だったり。肉はパッサパサ。はぁー。宿から歩けるモールのあのチキン食べたかった。って、このフードコート、ねこさんがごはんをねだりに来てて、笑えた。自分が残した物を全部あげたかったけど、食べ終わったものを片付けるおばさんに怒られそうだったから、肉をひと切れだけあげたらペロリだった。

走ってここまで来た距離、チーズとオリーブオイル持って戻れるか…。モール出たらタクシーがいて乗り込んでカサポール駅まで行ってもらおうとしたが、やっぱりトラムの駅で降ろしてもらった。トラム乗り換えるのに、小銭がない。乗り換えの駅でお札崩してもらえそうな所あるだろう。

乗り換え駅近くのバーのレジの兄ちゃんにお札を崩してもらおうと声をかけたが、「できない」と言う。「なんで?」と聞いても、エーゴ話せないのか完全無視。マジ困った。こっからじゃ距離的にも体力的にも歩けない。もう一回掛け合ってみても同じ。なんだ?コイツ。嫌な奴。

と、奥からおじさんがレジに向かってきた。このおじさんに、「トラム乗るのに小銭がないので、お金崩せませんか?」と聞いたら、このおじさんはこのバーのオーナーだったのか、レジの兄ちゃんに指示してお金を出させた。「これで足りるよ」とおじさんは言うが、自分は決してお金くださいとは言ってないから、「これを崩して欲しかっただけです」とお札を再度出すと「大丈夫」と言ってくれた。いや、大丈夫じゃないだろう…。この旅最後のサンキュースイーツを持ってるだけ全ておじさんに渡した。「本当にありがとうございます」おじさんはサンキュースイーツの量に驚いてたけど、これ全部渡してもトラム代にはならないと思う。

何度もお礼を言ってバーを出て、トラム券売機で切符を買って乗り込んだ。果たして明日空港行く前にワインを無事に手に入れる事はできるのだろうか…?

やっと宿に着いた。シャワー浴びる前に髪の毛を白いコームでとかしたら、黒くなった…。髪の毛にこんなに砂埃やらタバコの煙やらが付着してるのか…。髪を洗った泡を流すと黒っぽい…。ここまで世話になった衣類にセイグッバイ。明日空港行くまでの時間をうまく使わんと。


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