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ひとり旅日記モロッコへ16日目:日帰り世界遺産アルジャディーダはその昔ポルトガル都市だった

2020年1/8アルジャディーダ

昨日切符買った後に部屋でアルジャディーダを調べて、初めて気づいた。駅が世界遺産からかなり遠い遠い事を(苦笑)。バスより費用安いし、電車の方が早く着くと自分に言い聞かせたが、実際は…。

8時に宿を出ようと、reception 前を通り過ぎようとしたら、当番のおっさんに「モスクに行くのか?」と聞かれたから、「アルジャディーダに電車で行く」と言ったらチェックアウトは?とよくわからない話に…。「いやいや…。昨日チェックインして3泊なんっスけど」と答えて入口のドアを開けてもらった。

8:30発の電車は2階建だった。上の進行方向の席に座って、朝食の続き。片道2時間。カサブランカの近代的な建物は中心部だけで、車窓の景色はすぐに畑というか緑に覆われてた。今日も下車するひとつ前で電車内でトイレを済ませた。アルジャディーダは終着駅。帰りは2時間に1本だから逃したら痛いね。

maps.me が今いる所を示さなくなってる…。載ってる目印を見ながら進むしかない。今どこまで来たのか知りたくて、銀行に駆け込んで窓口のお姉さんに尋ねると世界遺産まであと半分と判明。この時点で30分は歩いた気がする。お姉さんにお礼を述べて再び歩く。マジでバスで来るべきだった。

やっとデカイラウンダーバウトまで来た。海沿い歩きたい。今回の旅は海を見る機会が多い気がする。幅広い砂浜。シーズン中はさぞかしパラソルが並ぶんだろうな。2人の女性が岩に腰掛けてるのが、とっても絵になってたから背後から静かに写真を撮らせてもらった。

駅から1時間歩いて、やっと世界遺産の旧市街。入口に世界遺産マーク。おじゃましま〜す。早速葡貯水池へ。光の筋がない…。天窓から注ぎ込む光の写真撮りたい。来るのが遅かったか?いや。待てよ。太陽が高くなるのは12時くらいじゃなかったっけ?今11:40。もう少し待ってみよう。天窓の日陰の部分が小さくなってる気がする。これは期待できるかも。12時回った。あと一歩。来たァ!細く差し込む光の筋。もう少し遅い時間なら、光の筋がカーテンとなるのだろう。今日はこの一筋でガマン。でも、待った甲斐はあった。

外に出て、稜堡に上がる。この小さい囲みの中に歴史が詰まってる。葡時代の場所だから、モスクが多いこの国には珍しく教会もある。稜堡から地上に戻ろうと出口を出ようとしたら、白昼堂々、しかもイスラム圏で、彼氏が彼女のおっぱい掴んで顔を寄せてた。おっと〜。邪魔してメンゴ。彼女の方が先に自分に気付いて彼氏の頭を叩く。自分は何も見てませんよ〜というツラして通り過ぎた。本当は彼氏に「彼女のおっぱい良かった?」と親指立てたかったが。

電車の時間までビミョー。ここアルジャディーダもシーフード料理がおいしいらしい。が、通り過ぎながら店でメニュー見せてもらったが、あんま食べたいものはなく。結局海沿いエリア最後のレストランで魚のタジン。時間ないので、早めに出しててくれる様お願いした。出てきたのは鯛っぽい魚のタジン。骨付。あぁ。こういう時箸があったらな…。と思いながら食べる。20分くらいで食べ終わって、来た道を戻る。

日差しキツイぞ。アルジャディーダ。本当はここのカルフールでワインgetの予定だったが、この暑さと駅までのあまりの遠さに体力の自信はなく断念。ホント、焦げそうなくらい暑い。やっと駅に着いた。駅の売店にアイスのケースがあった。欲しい!なのに中空っぽ…。ナゼ…。

来てた電車に乗り込む。アルジャディーダで10kmは歩いた気がする。電車の揺れと暖かさでまぶたは自動的にに閉じる。砂漠ツアーのオマールさんがLINEでわざわざ忠告してくれた「電車では寝ないでください!日本とは違います︎」に、眠さに負けたよ。

モロッコ人。席たくさん空いてるのに、ピンポイントで隣に座って来るのがチョット。日の当たり方によっては席をしょっちゅう移動するし。4人がけの斜め向かいの座ってたおっさんもそのひとり。窓の日除けを下ろしても眩しいらしく、ついに自分の横に来た。しばらくして仏語で話しかけて来たが、「エーゴしかわかりません」と言うと、「君のペットボトル、太陽当たってるよ」「いや〜気にしてません」すると、なんと!このやり取りの後すぐに自分側の席に一切日が入らなくなり、おっさん気まずそう…。

カサポール駅までの切符だったけど、ひとつ手前のカサボヤージュで下車。この駅は近代的でヤケにデカイ。カサポールと違って、新幹線が通ってる駅だから?ここからハッブース街を目指す。地元の人の買い物エリアで、観光客にもボラないらしい。旅も終盤。気付きゃ何もモロッコらしいものを買ってない(苦笑)。家にあるタジンは極小だからデカイの欲しい。一目ボレする様なのがあったら欲しいな。

ハッブース街。自分には写真ポイントな所に思えた。カサブランカは世界遺産の町ではないし、特に観光する所はないとガイドブックにはあったけど、このハッブース街は良かった。そして、ムーレイ・ユーセフモスクが目の前に現れた時、どうしてか急に涙が出てきた。本当にこの涙の理由はわからない。モスクの美しさのの感動の涙なのか、何なのか。この国に来て、モスクなんてたくさん目にしてきたのに。ここは自分にとっては別格のモスクだった。

このエリアにある大学の建物、お店が出てるアーケードは雰囲気が良かった。そして出会ったタジン。フタを開けても可愛いグリーン系の物に決めた。店の兄ちゃんがガスでも「オーブンでも電子レンジにも全てに使える」と言ったタジンに一瞬揺れたが、自分の第一印象と直感で最初のにした。他の店もまわったけど、このタジン鍋以上にピンと来なかった。果たして割らずに持ち帰れるのか?昨日調べた所によると、空港入口セキュリティチェックで手荷物にしたタジンは没収という事例が相次いでるという。手荷物で荷物棚から滑り落ちた時の被害を防ぐのが没収の理由らしい。本当か?

カサボヤージュから宿までの間にカルフールに寄った。マラケシュとフェズとは違い、カサブランカにはアルコール売場がない…。終わった。今日はもう足が悲鳴上げてる。

宿が近くなって来た所にザクロジュース屋があった。この旅の間に飲みたい物だったから注文。一体何個くらいのザクロを手動の機械で絞ってんだかわからない。最後のひとつをおじさんは渾身の力を込めて搾り上げた。この仕事、力使うな…。おじさんの頑張りに敬意を示し、サンキュースイーツを。15DH。搾りたてザクロ100%ジュースは甘酸っぱくて美味しかった。

フードコートまで歩く気がしなかったから、昼の魚タジン食べたけど、カサポール駅近くのシーフードレストランへ。生牡蠣6個だけにしときゃ良かった。いくら今日トータル15kmは歩いたからって、そこまでフンパツした夕飯にしなきゃ良かった。エビのアヒージョっぽいのはフェズの方がおいしかったし、魚グリルも吐きそうだった。レモン絞るとレモン味になってしまって、素材の味がわからなくなるから普段は絶対かけないけど、今日はムリだった。レモン汁に浸した魚はなんとか食べられたが、付け合せの野菜は残した。

会計時、クレジットカードで支払う金額にチップは含まれてないと何回も言ってきたが、エーゴメニューないし、大しておいしくもない料理に誰がチップ払うか!すっとぼけて、「え?チップなにそれェ〜?」とムシした。

やっと宿に着いて、お湯沸かして淹れた緑茶でクドイ味付けを流した。マジで生牡蠣6個だけにしときゃ良かった。心からの後悔。


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