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ひとり旅日記スロベニアとクロアチアへ16日目:日帰り世界遺産トロギール→スプリト最後の晩餐は想定外で宿のオーナーからおすそ分けをいただいた

2019年1/10トロギール

今日は世界遺産トロギールへ。バスは昨日予めチェックしといた金額より少し安かった。40分の乗車で8:40am着。ガイドブックだと、9〜12に大聖堂は開くらしい。トロギールの青空市場と魚市場チェック。青空市場はリエカ、魚市場はスプリトがイケてる。橋を渡って小さい島のトロギールに上陸。まずはインフォメーションへ。地図と資料をもらった。クロアチアを代表する教会という聖ロヴロ大聖堂は外観、特に鐘楼は美しい。

ガイドブック情報だと、13Cから建築が始まって17Cに完成したとの事で鐘楼の窓の形が3つの異なるスタイルになったとか。聖堂入口の彫刻も見事。1240年頃に作られたとの事。ここにもアダムとイブがいた。クロアチア中世美術の傑作という。いよいよ中へ。昨日のシベニクの大聖堂の様に、中に係の人がいない。どこで25クーナ払うんだろ?うろうろして探すも誰もいない。外にもいない。仕方ない。何か言われたらその時に払おう。

入って左側の聖イヴァン礼拝堂は、この聖堂の中でも別格で美しかった。面白いのが天井から逆さに彫られた聖人像。この体勢で何百年ここにいるんだろ?じっくり見させて頂いた。外に出て看板確認。鐘楼と宝物館見るのに25クーナだったのか。いずれにせよ、人がいないんだよね…。開いてないし。

バスの時間までトロギールの町を散策。今日は北風ピーピーだよ。青空はキレイで良いんだけど、寒過ぎ。昨日と気温全然違う。フォトジェニックな建物の写真に収めて、この小さい島の砦の最先端まで行って引き返そう。ホント小さい島。

インフォメーションでもらった資料によると、ギリシャ支配からこの島の町の歴史が始まるらしい。可愛いらしいねこさんの写真も何枚か撮れた。バスはたぶん10時。でも市バスでバスターミナルには行きは10:30との事。寒いからバスターミナルの待合室で過ごした。10:20に乗り場に移動。ちょうどバスが来た。そして定刻よりも早く発車。キケン…。時間を待たずに定刻前発車なんて。

11時にスプリトに到着。バスターミナル向かいのスーパーに入って、土産用クッキーを買った。そうだJCB使える土産物屋でラベンダークッキー買うの忘れた。10年前に買ったハロッズの幻ラベンダークッキー並みにおいしいと良いけど。

宿に戻らずそのままランチへ。昨日チェックしといたレストラン。宿から一番近くて昨日は確かに開いてたのに、今日からしばらく休みに入るとの事…トリュフパスタ…。切り替えて第2希望の魚市場前のレストランへ。開いてた。席に案内されて、決めていたイカスミリゾットとこの地方名物のプリンを注文。イカスミリゾットは人生初。去年のベネチアのイカスミパスタはイマイチだったけど。魚市場目の前のレストランだけに、煮込んだイカの身も柔らかく、イカ墨は漆黒。フォークに乗せた黒く染まった米は、天窓の光を受けてツヤツヤの黒い米粒として光ってる。おいしかった。何より、この旅初の米じゃん?ペロリだった。

水でさりげなく口をゆすぎ、プリンを待つ。プリン!写真撮ってひと口。マズッ…。これがこの地方ダルマチアの名物だと?あぁ。仏のクリームブリュレって、なんて美味しかったんだろう。このプリン、カスタードの味もせず、キメも粗く。こんな豚のエサで自分の体内を汚したくない。なんとか1/3食べたが、これ以上はギヴアップ。リゾット完食とは対照的。支払い終えて外に出た。レシート見ると、ここも伊か?コベルトがちゃっかり徴収されてた。

昼食後だったが、夕飯レストランリサーチしてから宿に戻ろう。シーフードばっかじゃ力出ないから、肉食べたいよね…。店名、グリル&チップスってまさに肉じゃん?でも冬場休み。次。ここは開いてる「メニュー見せてください」お!トリュフのパスタある。何より、タルタル︎生肉。ここで決まり。「今ランチ終えたばかりなので、夜来ます」「お一人なら予約なくて大丈夫です」「では後ほど」よし。さっきのリゾット分歩いて消費せねば!

昨日の階段上った展望ポイントにもう一回行こう。昨日は暗くて途中で戻ったけど、階段を上り切ろう。けっこうな坂を上り、また階段を上る。北風ピーピーだけど、暑くなってきた。上ってるうちに動物園臭が。階段を登りきると確かに動物園の表示があった。地図には載ってないのに。ここまで来たら、クロアチアの国旗がはためいてる丘の上まで行っちゃえ。

緩い坂を歩くとまた階段。ここは親切。今から314段あります。と表示があった。でも待てよ。下界から上って来た分合わせたら500段くらいになるんじゃん?しょうがない。夕飯を美味しく食べる為の運動だ。ゆっくり上れば大丈夫。まだ12:30だし。気付くと後ろから年配の男性が。階段を譲った。って、このじいさん、ここトレーニングコースなのか?足取りがボクサーのエクササイズみたいに軽い。息も乱れてないし。自分なんてはーはーだよ!

一足先に旗がなびいてる展望ポイントに着いてたおじいさんは景色を眺めてた。続いて自分も到着。小さくィェィ!とガッツポーズした自分を見ておじいさんは笑ってた。いくら夕飯を美味しく食べたいからって、昼食後すぐのこのエクササイズは修行の一部と思ったね。てっぺんから海が両サイドに見える。

このコースで犬の散歩の人と何人かすれ違ったけど、自分が飼い主ならこんなハードな散歩コース避けるなと思った。膝に来るし(苦笑)。さ、汗が冷えないうちに一旦宿に戻ろう。地上に戻って最後のスプリトの町散策。スプリト、居心地良い場所だったな…。魚市場楽しかったし。調理できる宿で良かった。色々思い出しながらまだ歩いてない路地を選びながらぶらぶら。

15時に宿に戻り、水分補給。お茶飲みたい。パッキングも少しやろう。17時半過ぎに宿を出ようとすると、宿主とカチ会った。「明日は何時の出発だい?」「8時のバスなので、7:30には出ます」「荷物手伝おうか?」「是非お願いします」「料理作ったんだけどいる?」「少し頂きます」って、鍋から出来立てを皿にてんこ盛り。しかもリゾット。「足りるか?」「充分です。ありがとうございます(あぁ夕飯プラン狂った)」出かけるハズが夕飯を食べるハメに。しかも昼に続いてまたまたリゾット。電子レンジありゃ明日の朝ごはんに回せるのに…。出来立てを頂いたからいただきます。

って、マジ美味くね?マッシュルームたっぷり入ってる。うめェよ。マスター…。食べながら、これでトリュフパスタはなくなったと思った。でもタルタルを諦めるワケにはいかない。せっかくエクササイズして来たんだし。

出直した。夜は一段と冷え込んでる。10分もかからずにレストラン着。「お好きな席にどうぞ」宿主から頂いたリゾットで浮いた分、カッコつけてワインでも飲んでみるか。「ワインなんですけど、ドライとか重いのは苦手なので、甘口なんてありますかね…」「フルーティな白がありますが」「少し試飲させてください」頂いてみた。香りは確かにフルーティ。しかし味は自分にとっては辛口。これを125mlのグラスで注文はキツイな。「ごめんなさい。自分には辛口です。水をお願いします。注文はタルタルをお願いします」「他にご注文は?」「来る前に少し食べて来てしまって(ホント想定外だった)、あまりお腹空いてないんです」「かしこまりました」機会があれば各国でタルタルステーキを食べて来た。日本じゃ食べられなくなってしまったものの一つだからね…。

タルタル登場。ザンシン!なにこの盛り付け方。普通、ハンバーガーのパテみたいに円形だろ?皿の上に長細い器があって、その上に盛ってある。ガーリックソースの白いドット、黒胡椒のトッピング、両サイドの野菜の上に黒と白のバルサミコの球。美しいというか、オシャレな盛り付け。見た目だけじゃない。味ももちろん良い。バルサミコとタルタルを一緒に食べると肉の風味を楽しめないから、野菜とバルサミコは先に食した。そして肉に集中タイム。少量ずつ。自分には珍しくよく噛んで味わって。最後に食べた牛肉はクリスマスのローストビーフだったと思い出す。2週間ぶりの牛だよ。と思いながら噛み締める。ニンニクソースは主張し過ぎず、タルタルに良く合ってた。美味いな…。食べ終わってから、長細い器が牛の骨?いずれにせよ動物の骨だったって事に驚いた。骨をどうやってこんなに綺麗に真っ二つに割って器として使ってんだよ?すげェなぁ、この店!

支払いし、身支度終えて店を出る間際に担当してくれたウエイターのお兄さんに「素晴らしかったです。味はもちろんの事、料理のプレゼンがクリエイティブで良かったです。特にバルサミコバブルは印象的でした。本当に美味しかったです!」と感想を述べると、「プロのシェフですか?」「いや、料理は好きだけど趣味程度です」おっと!自分のコメントはプロっぽかったか?笑顔で店を出た。

トリュフパスタを食べられなかった分、近くのアイス屋に入った。イチオシはピスタチオとの事で試食させてもらったが、イマイチ…。ショーケースの一番減ってるチーズケーキとがきっと美味しいんだろ?と注文。フツーにおいしかった。あぁ。リュブリャナのアイス屋さんは同じ値段で2種類選ばせてくれた上にどれもおいしかったよな…。旅行前半のリュブリャナを既に懐かしく思い出してる。今日は歩いた分以上に食い過ぎ。お腹重い…。だけど、スプリト最後の晩餐はとても満たされた。

宿に戻ったら、マスターからの予想外のリゾットに感謝を込め、サンキュースイーツ&スナック+みそ汁を皿に盛り付けてお礼の手紙を書いた。明日のサンドイッチ弁当を作り、パッキングして寝た。この宿は寒かったけど、本当に居心地良かった。

自分はスプリトで3日間暮らしたんだ。


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