見出し画像

拝啓、はるかきみへ。

いろんなことがどうでも良くなる


風が気持ちよくて、子供のはしゃぎ声が聞こえて。
それでも1990年に見えていた景色は
この窓からは何一つ見えなくて。

誰もいない。
嫌いなあの子も
学校も
わたしだけ


なんにでも、どうにでもできる気がする。


上手くいかなくて馬鹿にされる時間も
いつの間にか人形のようにさせられる空間も
見えない何かに怯える瞬間も

君に自分らしく生きなと言われた
分からなかった。
私らしさだとか、私にしか出せない美しさだとか
自己嫌悪に陥っている訳でもなくてただただ私って人が自分ではずっと分からなかった。

素直なのはいい事だと思っていた
でも自分の身を守る為の嘘だけはついていいんじゃないかと思った。
怖かった、苦しかった、辛かった、寂しかった。
確立した自分が欲しかった
私だけは私を信じていたい
好きでいたい
認めていたい
無条件に愛されたいし、愛していたい。
真っ白な世界で残酷な社会の中じゃなく
私だけの世界を持っていたい
愛して、憎んで、苦しんで
この世界はずっと、私にとって凄く難しい事だらけ。

それでもやっぱり、わたしは恵まれている。
ひとりでは何もかも出来ないけれど、誰かが手を差し伸べてくれるから、わたしを作れる気がする。

お気に入りの香水だって減らないままだし
これからもずっと難しい事だらけかもしれないけれど
わたしらしく素晴らしき破壊者でいつづけよう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?