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怠ける心地よさ

試験を受けるために、先週末から実家に帰った。

週2コマのゼミと大体週3日入るアルバイト以外は
今いる街ですることもないが
そんなゼミを休んで、なんだかんだ今日も
母が作り置いて出た昼食を食べた。
カレーだった。

それにしてもこの町は、いつ帰って来ても
いつも、思っているより静かだ。

心地よい日差しが差し込む窓は
青々としたこの町を切り取っている。
お喋りで喧しいリビングのテレビを消すと
遠くの鳥の声と揺れる葉の音だけが肌を撫でる。

ここに住んでいた頃は、
こんなに静かに感じるものだと思わなかった。

車の音は、大抵、1時間に1回、
市営バスが家の前を通る時くらいだ。

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あの街に帰ってもやることがない

そう言ったが、それはこの町でも一緒だった。

家族を気にして、外に遊びに出ることも難しい。
かと言ってこの町は緑しかない。

このnoteを書き終えたら散歩でも行こうか。
それくらいしか思いつかない。

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実家はどうも体に悪い。

段ボールでストックされている缶ビールは
まるでポケットのビスケットみたいで
底をつきそうにないし
美味しそうでつまみやすい食べ物が並んでいる。

昨夜、好きなアーティストの動画を見ていると
目の前に6本の空き缶が並んでいた。
一人暮らしの家だったらコスパが悪すぎて
絶対にやらないな。

ただ、曽祖母や祖父母と暮らすこの家は
信じられないくらい朝が早い。
毎日7:30には朝食を食べても、遅い。

あとは、本当に何もしなくても
毎食しっかりご飯が食べられる。
朝は母がセットしたコーヒーがあって
1日中寝転んでYouTubeを見ているだけで
昼も夜もしっかり一汁三菜。

体に良いのか悪いのか。

ただ、確実に、ここに帰ると私は
毎回、ダメになってしまう。

体がこの心地よさを思い出し
怠惰を覚える前に、今夜、私はこの町を出る。

次はいつ帰ってこられるだろう。
そして、すきにこの町で遊ぶ予定を
立てられる日は、もっといつになるんだろう。


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