「私を構成する5つのマンガ」を選んでみた

はじめて読んだマンガ、覚えてる?

覚えてないね。少なくとも、わたしは。
保育園児だった頃に「週刊少年ジャンプ」読んでた記憶はある。「え、この本、すごい!ドラゴンボール(アニメ)の先の話が描いてある!?なんで!?」って思ったことは覚えてる。
マンガっていつの間にか読むようになってて、それがどんなきっかけだったとか思い出すこともなく自分の「当たり前」になってる人、多いと思うんだ。
これはもう「趣味」と言うより、「生活」だよね。食事や入浴ほど頻繁ではなくても、あー美容院行くかーくらいの頻度で、マンガ読む人はごまんといる。

だからたぶん、ろくに物心つく前から読んでるんだよね(台詞もまともに「読めて」なかったんだろうけど)、みんな。マンガがいかに自分の人生の基本的な構成要素のひとつかっていうことがよくわかる。

#私を構成する5つのマンガ

5つか…多いな…。
1つならもっと気軽に選べるけど。5つ選ぶとなると、4つ目あたりで集中力は切れるし、下手すると5つ目はそうでもない、になってくる。

さて、どう選ぶかな。

これまで読んだ数々のマンガで、決定的に「あー、これもう、アテクシのバイブルですわ」っていうものでない以上、ミリオンセラーの作品は選ばない。だって、それはもう学校の教科書掲げて「これが、わたしの基礎学力をつくった本です(ドヤァ」するのと同じだから。そりゃ、もうおめー、みんながみんなそうなんだから、「私の」じゃねーよっていう。「みんなの」だよっていう。

そもそも「おすすめの」とか「好きな」とかじゃなくて「構成する」マンガって何?面白く読ませていただきました、じゃダメってこと?血となり、骨となり、魂となってなきゃダメってこと?そんなものが5つもあるって?

わたしの友人で、完全に『美味しんぼ』で「構成」されてる女がいて。わたしが妊娠中、「常に食べてないと吐き気がする」って話したら、「あ!栗田さんもそう言ってた〜」とか、唐突に「山岡さんが言ってたんだけど〜」って、『美味しんぼ』の登場人物を実在の人物のことのように話すっていう。アイツは、アイツは、もう特定のマンガで「構成」されてるって言えるけど。そこまでの話?

悶々。(中略)

で、自分の記憶ひっかきまわして、作品を5つ選んだんだけどね。

この作品のこと書いたら、たくさん記事読んでもらるかな♡?とか、そういう邪な忖度なしで!マジの、ガチで!ガッチガチで選んだ。

↑おかげで、これが使えなかった。
ババーン!てヘッダーにしたかったのに。登録されてない作品、選んじゃったから。悲しい。

盛り上がらない予感、すごい。

前置きだけで1000文字近く書いたので、疲れた。
本題はさらりと書く。疲れたから。

1- 小道迷子『にゃんにゃん女子高校』

父の本棚にあったのを、小学生のときくり返し読んだ。人生で最初に「ハマった」マンガだと思う。小道迷子さん独特の倦怠感と言うか、まったりとした雰囲気が大好きだった。内容もシュールで小学生女児が好んで読むようなマンガではなかったと思うけれど、父との共通の話題ができたこともうれしかったように思う。
作中に出てくる、腕に2つ並んだほくろとほくろの間の少し下あたり(説明下手)をきゅっと指で摘まんで「ぞうさん」と言うネタを、令和になったいまも息子相手にやって喜ばせている。昔取った杵柄とは、まさにこのことだ。

2- なにわ小吉『王様はロバ〜はったり帝国の逆襲〜』

これも小学生のときに読み倒した。ジャンプのいちばん後ろのギャグ短編として連載されてたんじゃないかな。同世代に聞いてもあまりみんな記憶してないようなんだけど。アリクイの話とか、日本ちょっとだけ沈没シリーズとか、掃除機が進化する話とか。アホほど読んだので、アホほど記憶してる。
なにわ小吉先生には人生初のファンレターも書いた。内容は忘れたけれど、たぶんとても偉そうなことを書いたと思う。申し訳なかったと思う。

3- 谷川史子『くじら日和』

ラブコメディって言うのかな。谷川史子先生の描く絵があまりにもかわいすぎて衝撃だった。当時の少女マンガの登場人物は大きな瞳の中に星を散りばめているようなのが王道だったけれど(いまもそうなのかな?)、そういう作品群の中で、シンプルに描かれるキャラクターの表情がとても魅力的で。この後のわたしを完全なる「谷川史子ファン」に仕立て上げたことを考えても、わたしの人生を構成するマンガで間違いない。

4- 浅田弘幸『I'll』

はじめて読んだときの感想は「何このマンガ、おっしゃれ〜!!」だった。バスケなんて全然知らないけど、知らなくても「おっしゃれ〜!!」だけで十分楽しめた。クールでポエミーなものが大好きだった当時のわたしにはぶっ刺さりまくったし、いつまでも終わらない思春期を過ごしていたわたしの黒歴史を全力で支えてくれた作品。あと、湘南地域の地名を知るのに役立った。マンガで得た知識って、大人になって真価を発揮すること度々あるよね。

5- 片岡吉乃『天然同盟』

いや、もうこれ。「エキセントリックせつない」とでも言うべきか、ふざけながら真剣に生きている不器用な登場人物たちがあまりに美しくて。かっこいいし、最高だし、最高。「あっくん」みたいな人に出会いたいって思ったけど、いまだ出会えていない。いまでも思い出しては読み返す。片岡吉乃先生の作品はすべて読んだし、どれも好きだけれど、出会いとなったこれがやっぱりベスト。

超メジャーマンガを外して選んでよかった。
より自分の嗜好と言うか、思考がよくわかった。
努力は必ず報われるとか、正義は絶対に勝つ、とかそういうのどうでもいいんだなって、わたしは。シュールだったり、ちょっと王道からはズレたような作品に面白みを感じてきたし、そういう風になりたい、そういう自分でありたいと思ってきたのじゃないかと。

マンガを通して自分の「構成」を考えるの、楽しいな。

いい息抜きになった。

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