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「お坊ライダーと帰ってきたご先祖さま」-若旦さんの単純な散文#16

祇園祭・宵山の喧騒もはや一月前。
八月となり、六道珍皇寺さんや千本ゑんま堂さんあたりでは、お精霊さんをお迎えする期間もいつの間にか過ぎて、お盆の最中の京都です。

市内では袈裟姿でスクーターを駆るお坊さまの姿、私はこれを勝手にお坊ライダーと呼んでいるのですが、これが目立つようになり、少し歩けば読経の声や木魚の音があちらこちらから聞こえてきて、七月の賑やかな祭りムードとはまた違った、静かな弔いの空気が漂い始めます。

ほんとに皆さんお忙しそうなわけですが、この後も「五山送り火」が過ぎてからも京都では、「地蔵盆」や「大日さん」さん(大日如来さまをお祭りする行事)など仏事系の風習がたくさんある為、正直、「師走」よりもお忙しい可能性すらあります。

もちろん、和菓子店も蓮菓子やお迎え団子などお供物を作るお店は忙しくなり、当店もその一つ。
今日も今日とて、頑張ってお作りしております。
冥土からお帰りになられた先人の厳しい目線を草葉の陰から感じながら…

お盆の御供物の定番「蓮菓子」寒梅粉と上白糖で作った大きな落雁です。


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