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滋賀県愛荘町にあるもの

2022年4月、滋賀県愛荘町(あいしょう)に地域おこし協力隊として横浜からやってきた。
愛荘町は2006年に秦荘町(はたしょう)と愛知川町(えちがわ)が合併した新しい町なので、県外の人は滋賀県のどこか知っている人は少ない。
しかし、江戸時代は中山道の愛知川宿、大正時代には愛知郡役所がおかれていたぐらい湖東地域の要となるような場所でもあった。

「地域おこし協力隊」さて、何から始める?

地域おこし協力隊と言っても全国いろんな隊員がいるのはにゃんわり知っていたが、我々も「まずは、生活になれて生活基盤を安定させて下さい」から始まるものの、部屋の片付けが終わってず~っと家の中に閉じこもっていては何も始まらない。
どんな人が住んでいて、どんな生活をしているのか?それを知るためには(気持ち的には片っ端から)地元の方々に会って話を聞くことからスタート。
7月までの4ヶ月でざっと30人程度の町民にお会いさせて頂いただろうか。
始めは、役場メンバーの紹介から始まり、商工会、観光協会(ありがち)・・・。そこから、町民で起業検討している方、企業さん、酒蔵、醤油蔵、野菜ソムリエ、農家さん、地酒を復活させようとしている人、デザイナー(Uターン)、古着屋を始めた若者(Iターン)・・・。
なんやかんや言って自分たちで頑張っている。「都会から引っ越してきました、お困り毎があれば相談に乗ります。」というような話にはならない。
あたりまえだろうが、「地域課題を解決する」というような意気込みがあっても、1-2回話しただけの相手の本音がこぼれてくると期待する方が間違いなんだろう。

愛荘町の資源

・[自然の恵み]鈴鹿山脈の水系に恵まれた超軟水の豊富な地下水
・[歴史文化]近江商人の三方良し(売手良し・買手良し・世間良し)が根ざすSDGs視点
・[人の交流]歴史的に旧宿場町、郡役所で栄えた人が交流する要の場所
ここから以下の3点の価値発見をキーワードに考えてみた。

自然の恵みから繋がる『体の健康』
歴史文化から繋がる『心の健康』
人の交流から繋がる『社会の健康』

この3つの価値を再発見して、まちづくりの可能性にチャレンジできないか?という仮説から具体的な活動につなげていくことにした。

チャレンジ!!自分たちのありたい姿を表現しよう

話を聞き始めた頃から、自分たちでも何かやりたい。という虫が体の中から顔を出してきた。GW頃に「ジンジャエールを作ってみたいです」と宣言。
きっかけは、「地酒/ビールブームだから、何か地ブランド飲料を地域おこし協力隊でやってみない?」というよくあるアイデアだしの会話から。
それまでのリサーチ印象から、この地域が、交通量は多い、町の北に彦根、南に近江八幡などの日帰り観光エリアに隣接してる。という事を考えると、ノンアル飲料の方が市場の可能性があると見積もり、ジンジャエールかコーラが向いていると直感した。(後に、びわコーラが近江八幡にあることを知る)

宣言すると、応援してくれる波が押し寄せた

何の知識も経験も無い..
まずは、生姜を栽培しないとジンジャエールの蘊蓄は語れない。
どうやって育てる?→肥料会社でプロの農家指導をしている専門家との出会い。(実は、ここだけ宣言する前に抑えていた)
どこで育てる?→89才のお爺さんが「自分の畑でよかったら使って」。
どうやって売る?→一緒に活動してるメンバーからレシピ作りに挑戦、イベントでの販売を逆提案。
そんなトントンと話が進むと、周囲にも話が拡がっていく。
『実は、愛荘町はその昔(昭和)..生姜の大生産地でもあり、域外へも手広く販売してた』という事を知る。
一方で、実は、生姜は大陸から輸入された作物のひとつだが、日本で一番最初に育てられたのは愛荘町であるという事まで知る。
なんじゃこりゃ..こんなエビデンスがあればやるしかない。

愛荘町をもっと知ってもらおう

愛荘町に住んで5ヶ月、8/7(日)に町内にある空き家バンク登録された古民家を使って地域おこし協力隊が主催するイベントを始めて開催できた。
町内のひと10名、町外のひと(関係人口)8名、想像していた以上の熱気を感じることが出来た一日だった。
これからの可能性を感じる中で、さらに情報発信を重ね、関係人口作りも大切にして、移住希望の方々が増えることを願っています。
今後の情報発信はFacebook、Instgramでも発信しますので、フォローしてくださいネ。



起業家集め

自分たちは、自分たちの力だけで活動できているわけではなく、地域の方々の繋がりと支援がなければ何もできない。
また、地域おこし協力隊は国の制度として役場の協力がなければ何もできない。
それに加えて、愛荘町の地域おこし協力隊はNext Commons Labという中間支援団体の協力なしでは独り立ちできなかったりします。
皆、仲間で支え合うことで、一人では出来ない、出来そうにないことを成し遂げることが出来る環境がここにはあります。
現在(2022/08)、Next Commons Labでは愛荘町で起業を希望する地域おこし協力隊を募集しています。
また、この募集に向けた説明会も適宜開催しています。
我々と一緒に、汗を流したい..という方をお待ちしています。


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