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『経験格差』と言うけれど…

私の夫はタイ人で、もっと言えばカレン族です。山の中で育ってきたこともあり、私のことを色々と驚かせます。特に子育てを共にする事で根本的な違いにイライラすることもしばしば。その1つをご紹介。

先日子供の1歳の誕生日でした。私と子供は日本に帰ってたので実家で初めての誕生日。餅背負わせたりケーキ用意したり、大人用に寿司買ったり、バタバタしながらも楽しく過ごしました。
でタイに戻って夫に、子供の誕生日タイでも祝おうね、なんて話してました。夫もそうだね、という具合に。

でも、いつまで経っても誕生日のたの字も出てきません。

夫はプレゼントを用意する気配もなく、お祝いのためにちょっと特別な食事やケーキのことを考えてる素振りも無し。こいつ一体何考えてんだ?と私はイライラ。何度か怒り気味にいつ誕生日のお祝いするの?と聞くと、やろうやろう、と返事はするけどアクションに全く繋がらない。なので今回はちょっと質問の仕方を変えて夫に、自分が子供の頃誕生日祝ってもらったか?と聞くと一度もないと答えます。あー、だから誕生日を祝うって何すればいいかよくわからんのね。そして私はもう一つ、じゃ自分が祝ってもらったことないから自分の子供も祝わなくていいと思ってる?と聞くと、いや、祝った方がいい、出身の村でも子供の誕生日祝う習慣あったらいいなぁと答えました。じゃ、やれよ、と私が言うと、うん、と言ってましたが、多分それでも中々お祝いしないんだろうなぁ。。。

ここでふっと、最近これまたモヤモヤとしてしまう「子供の経験格差」について思い出しました。誕生日を祝ってもらったことないなんて、今風に言えば完全に経験格差で、子供の頃の嬉しい、楽しい思い出を作るチャンスを逃している、ひいては誕生日お祝いされたことないなんて自己肯定感の形成に悪影響があるんじゃないか、てな風に。でもうちの夫、とりあえず普通に成長し、学校へ行き、就職し、普通に結婚し子供もいます。自己肯定感もまぁまぁ。

要は、どんな社会で生活し誰と比べるか、なんですよね。一定程度は住んでいる社会の常識と比べてしまうとは思うけど、〇〇さんの子供はこんな経験させてあげてる…とある人と比べて悲観する必要はないと思っています。参考にはしても。人間、与えられた環境の中で適応しながら生きていくと、根本的には思っています。

後日、やっと夫が誕生日のお祝いとしてミニカーを買ってきて、風船で部屋をデコレーションし、大人用にガイヤーン、ソムタム、カオニャオを買ってきてお祝いしました。私は子供用にカップケーキと大人用にアイスケーキを準備。意外にもそれらしい誕生日会になりました。

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