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平等

誰もが平等であるように、か。誰か。名前か。体か。言葉か。

平等ではないか。生まれて来られたんだろう。誰もが生まれて来られたのだろう。平等に生まれているのだろう。スタートはこれでもかと、平等、だろう。

その後の結果まで平等なんて、どこに有るんだ。だったら、マラソン大会で、全員同時にゴールだ。一番もビリも発生しない。平等ならば、このような結果になるだろう。こういう結果を望むのなら、選ぶ必要は消える。あれこれと悩む事は無くなる。何をしてもしなくても、全員同時にゴールなのだから、しない方が、楽にゴールできるという事で、不平等な結果が生じる。徹底的に平等を追求した結果、不平等が生じる。

学校で既に、こんな平等はずっと続いてきたのか。役員をしようがしまいが、みんな卒業。同じ卒業証書を手にする。成績表の違いがあるのはいただけない。学校ですら平等を達成できてはいない。

同じ机と椅子。同じ教室で、同じ授業を、おなじ日に受けた。平等。

同じノートを持ち、同じ体を持ち、同じ字を書く。

ノートに書かれた結果が違う。これはいただけない。平等な結果になっていない。けしからん。

お前のノートと俺のノートは等しい。一字一句異なる事は無い。これが真の平等。

という事で、お前は俺。俺はお前。何ら異なる部分はない。これで、平等達成。

お前の成果は俺の成果。俺の罪はお前の罪。俺とお前は一心同体。違いは無い、平等。

にしては、おかしい。

平等、水平、波は、無いはず。

しかし、地球の、波は、ある。

それゆえ、真の平等はまだ、達成されていないようだ。誰も彼もが等しく違いがないという段階には至っていないようだ。

それどころか、ここは俺の場所、お前は出て行けとか、一心同体であれば不可能な事を平気で言う。これは俺の物、お前の物ではない、などと平気で言う。

お前って、誰。まさか、俺とずっと一緒に暮らしてきた人の事ではないよね?

都合良く一心同体だったり、そうではなかたりと、波がある。平等を強調する割に、ちっともそれを達成しようとしていないのは誰か。

徹頭徹尾一心同体でいようよ。おかしいよ。折角一緒になったんだからさ。俺とずっと一緒に暮らしてきたじゃないか。いまさら何だよ。

全部、私たちの物でしょう。平等なんだからさ。私たちの場所でしょう。平等なんだからさ。出て行くもいかないも無いでしょうが。一緒に仲良く暮らそうよ、これからも。

お前と俺は一心同体。今までも、これからも、ずっと。

そうでなくっちゃ、いけないよね?俺の物はお前の物、お前の物は俺の物、じゃなきゃ、真の平等じゃないよ。

お前の作った物、食えねえ、はだめだよ。お前は俺なんだからさ、お前が作った物も、当然食えるだろ。俺が作った物、お前は文句を言わずに食ってやってきただろうが。

平等にさ。

俺が作った世界で、俺の言う事を聞いてさ。ずっと聞いてやって来たじゃないか。

お前と俺は一心同体、何ら違わない、もう切り離される事はないとまで言っただろ。

それが何だい。お前は俺に逆らうのかって言うのかい。お前が俺に逆らっていると言うのかい。

逆らえるわけ、ないじゃないか。一心同体なんだから。何をばかな事を言うんだ、俺は。

俺とお前は一心同体。今までも、これからも、それだけだろ。

それなのに、お前、それ、やめろは、おかしいだろ。お前のやっている事は、俺がやっている事だよ。何にも問題ないよ。一心同体なんだからさ。お前がしたくてしている事は、俺がしたくてしている事だろ。

お前も俺も落ち着いているさ。一心同体で、平和さ。問題ないだろ。お前も俺も。

だから、波も、少なくなっているだろう。よかったな。真の平等達成か。

いいなあ、平等って。なにをしてもしなくても平等。だったら楽しよ。

いやお前、楽するなって、言わないだろ?お前の楽は、俺の楽、なんだからさ。だろ?

血迷って、お前と俺は違う!なんて言うなよ。いまさら、なんだよ。平等だろ。

同じ体で、一心同体。お前と俺は、末永く、共にある。いいなあ、平等。

©️2024悔仮滅

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