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「力を抜く」と「緩む」って何が違うの?★★★★☆

ゴルフでは(実際どのスポーツでもそうであることが多い)、力むな!力を抜け!っていわれることが多いですよね。ただ同時に緩むな!っていう人もいます。この二つの違いって何なのでしょうか。今日はその違いを説明していこうと思います。


結論から言いますと、「緩む」というのは、切り返しやテイクバックで身体にグッと力が入ったのにも関わらず、インパクトの直前で力を抜くことを言います。逆に、切り返しやテイクバックで力が入っていないのに、インパクトでグッと力を入れることを「力む」と表現します。

一度力を入れたものを抜くことやその逆といったように、スイングの力感にムラが出ることを一般的に「緩む」や「力む」と表現するのです。

すなわち、「力を抜く」というのは、アドレスからフィニッシュまで力感にムラを作らず、一定して力を抜くということ意味です。


これを読んだ時に、読者が考えることを代弁すると、①「身体のどこの力を抜くんだ?」と②「力を抜いて振るのは分かってるけどそれができないんだよ!」、この二つが代表的な疑問なのかなと思います。

①「身体のどこの力を抜くんだ?」という質問に対しての答えは、「左手のひら以外の全身」というふうに表現するのがまずは適切なのかなと思います。

実際は、「左手のひらと腹筋」という答えが適切だと思うのですが、100切りや90切りで悩んでいる方の多くは、腹筋に力を入れようとすると全身の力みに繋がると思うので、あえて「左手のひら」だけと表記させて頂きます。

まずは「左手のひら」だけに力を入れる練習をしてみてください。左手一本で軽めのクラブを握り、素振りをする練習をオススメします。左手一本の素振りは、体に力が入るとうまく振れないので自然と「左手のひら」だけに力が入ったスイングを体現できると思います。

※ここで一つ、注意を促しておこうと思います。「全身の力を抜け」というと、多くの方はスウェースイングをしてしまいがちです。テイクバックでは、右足に体重が乗りすぎないように(体感 左:右=6:4)我慢することが大事です。


次に、②「力を抜いて振るのは分かってるけどそれができないんだよ!」という質問?についてです。

自分は、スコアが95〜120ぐらいの方々のスイングを20人ほど見てきましたが、多くの方に共通していえるのは、「力を抜く」の基準が間違っているということです。「力を抜く」は主観なので仕方ないことだと考えています。

「ショットは自分の全力の2割で振れ」というのを聞いたことはありますか?

「力を抜く」が全力の7割ぐらいだと思っている人がほとんどではないでしょうか。思っているより力を抜いても良いんです。全く大げさではないです。

飛距離は、振り幅で変わります。そして、振り幅が同じであれば、どんだけ力を抜いても飛距離が落ちることはありません。むしろ飛ぶんです。この感覚は、体感して理解するしかないと思うので、ぜひ練習場で2割で振ってみてくだい。

従って、飛距離の調節は振り幅と番手で調節します。ゴルフでは、飛距離を力感で調節することは絶対にしてはいけないことの一つです。それは、そもそも振り幅が同じであれば、力んでも飛距離はプラスにはならないという事実に加え、力感での調節は、緩みや力みを誘発し、方向性とミート率が狂い、大きなミスに繋がるからです。



ちなみに、「マン振り」って聞いたことありますか?「全力で振る」という意味です。プロが、試合でここ一番という時に、飛ばすために「マン振り」することがあります。この「マン振り」が多くのアマチュアの「力を抜く」の感覚を狂わせているのは間違いありません。

プロのする「マン振り」というのは、どこに力を入れているかというと、腹筋に力を入れているんです。身体や手の力は抜けています。テイクバックでの上半身と下半身の捻転差を大きくし、振り幅を大きくすることで、飛距離を伸ばしているのです。(めちゃくちゃ難しいです。自分もできません。)

アマチュアの方の多くは、「マン振り」を、「思いっきり全身に力を入れて力んで振る」と勘違いしていることが多いのではないでしょうか。

従って、「マン振り」というのはとても難易度が高い技であることを理解して頂くと、「力を抜く」の理解が早まるのではないでしょうか。


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