歯ぎしりと歯の痛み
リハビリの場面でもよくあるのが口から物を食べるということ。これは療法士の中でも言語聴覚士さんが主に担当してくださることが多くて、どちらかというと理学療法士は食事中の姿勢とか動作のほうに目がいきがちです。
もちろん言語聴覚士さんのほうが摂食嚥下の部分を専門的にしておられますので、その辺りは区分というか得意分野をお任せするということになります。
ぼくが以前勤めていた病院では、病棟の看護師さんもそうなのですが、言語聴覚士さんが義歯のことも構っておられました。口腔ケアなんかをされるのでその辺りも観ることが多かったのでしょうね。ぼくはその辺はあまりわからないですので、これ以上突っ込まないようにお願いします。
さて、これまで多くのリハビリを必要とする人を観させていただいたのですが、やはり栄養という面でも楽しみや生きがいという面でも、口から物を食べるということはとても重要なことです。
とくに腰椎2番がよく動く左右型と呼ばれる人からしましたら、食べることとは人生のテーマ。食べることができない人生なんて人生じゃない。生きている意味なんてないのさ、ということになりかねません。
以前に書きました左右型の記事です。
食べるのが大好きな左右型ということで左右型は消化器の異常を起こすことが多いです。
厳密に言いますと、消化器、胃が異常に強い左右型もいるのですが、なにせよく食べる左右型ですから、消化器への負担は大きいということです。
食べるためにひつようなことはいろいろありますが、今回は歯について。
そういった意味で言うと食べるためにひつような歯。口から食べることは命の輝きにもつながります。食べることが生きがいだという体癖の人もいるわけです。
食べるためには物を口に運んで、咀嚼しないといけません。歯でかんで小さくするんです。そのあいだに唾液が出て、その唾液は消化酵素も含んでいますから、よくかんだ方が消化にいいよってなるんですね。
しかも、そのかんでいる間に味ってしますよね?その味わいをつくるのにも歯はひつようなのです。
この歯が痛いとなるとイヤですね。全くうれしくありません。
歯が痛いと歯医者さんに行って、キュインキュインされる。痛いし沁みるしイヤですね。
でも歯が痛くなったら歯医者さんに行くしかないのも事実です。
こんな話がありました。
ある人物。この人は男性です。30代後半の男性。この男性は左右型の男性でした。左右型ですから食べるのが大好きです。どんなに仕事で遅く帰ってきても、ドアをあけてバタンキューなんてことはありません。かならず何かを食べてから寝ます。食べないと一日が終わらないのです。
男性といっても最近は多いかもしれませんが、甘いものも大好き。近くのショップに売ってあるスイーツにはまって、女性に混じって列に並ぶくらいです。
最近やや血糖値の悩みも出てきました。でも若いですから、そこまで気にすることもありません。ちょっと運動しないとね、くらいは思っています。
男性ですから揚げ物、脂っこいものもお手の物です。基本的に美味しいものはなんでも大好きな人でした。
最近は昇進したこともあって、仕事上のストレスも増え、帰宅する時間も遅くなりがちでした。
時間的に不規則で口に物を入れていたのですから、体型もやや丸みを帯びてきました。最近ではすこし睡眠時無呼吸のきらいもあるようです。
それほど毎日ではないようですが、いびきをかき、無呼吸でいることもあるようです。いびきだけでなく歯ぎしりもあるようでした。
この男性が歯が痛いということで、歯医者さんに行かれたそうです。しかし、レントゲンを撮ってみてもとくに穴とかは開いていない。虫歯のような跡は見えないということでした。おそらく歯ぎしりの影響かな?ということですこし噛み合わせを調整してもらって帰って来たそうです。
さて、この男性ですが、しばらくするとまた歯が痛くなったそうです。でも痛くなり方が前回と同じだったので歯医者に行くのもどうか?と相談に来られました。
歯というのは整体で言うと肺と腎臓です。
この男性は肺と腎臓の調整をすると歯の痛みが取れました。
もちろん続くようだったらまた歯医者さんに行ってくださいね、とはお伝えしましたけれど。
ちなみにその方法は脇の下をゆるめる、です。腋窩の後壁をほぐすことで、この人の場合、歯の痛みが解消しました。
そして、肺と腎臓の手当ての方法をお伝えして、整体操法の終了となりました。
次回のご予約で来られた時にきちんとお手当てができているか、お聞きしないといけませんね。
口から物を食べるという、ある人においては生きるための目標になるべきこと。ただ歯が痛いというだけで、食べるという望みは遠いものになりがちです。痛みの種類や原因によっては自分自身で何とか出来る術があるかもしれません。
新型コロナウイルスの影響でわれわれは極端に分断されようとしています。このようなときこそ、自分でできることをもう一度見直すことも必要なのではないかと思います。
本日もお読みいただき、ありがとうございます。
読んでくださってありがとうございます。とてもうれしいです。