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たーちゃんとアメリカと夢 22 番外編 猫と飛行機に乗った話

年が明けて、様々な情報が入って来ました。地震に遭われた方々が、少しでも早く暖かい場所で、安心して過ごせるようにお祈りしています。

そして、飛行機の事故で愛猫を亡くされた方が居て、動物を貨物に入れる事に関しての論議があった記事を読んで、私がアメリカで猫と飛行機に乗った時の事を書こうと思いました。参考にしていただければいいなぁ。

そもそもアメリカという国では、水族館で大声で、
「この魚めっちゃ美味しいねんで。」
なんて事を口走った物ならば、動物愛護の方々に何と罵倒されるか分かりません。ちょっと行き過ぎかも、と思う事もありますが、おそらくそんな方達が、声を上げて下さったお陰で、たーちゃんはたーちゃんの猫を連れて飛行機に乗る事が出来たんだろうな、と思います。

たーちゃんは、2005年にカリフォルニア州からワシントン州に引越しして来たのですが、その引越しする道の途中、まだLAを出てすぐの所で横転事故を起こしてしまいました。幸い、私も当時ボーイフレンドだったパートナーも、一緒に引越していた猫のピーナッツバターも無事でしたが、車から外に出た瞬間にピーナッツバターが走っていなくなってしまったんです。2、3日そこに留まって探しましたが、見渡す限りの畑の中で、どうしても見つける事ができませんでした。

泣く泣く、そこを立ち去らなければならなくなり、ワシントン州までやってきました。

それでもやはり、日々ピーナッツの事が気になって、ずっと事故したあたりのシェルターをチェックしていると、ピーナッツバターと同じ黒で首に白がある、タキシードと呼ばれる子の写真が上がっていました。ピーナッツだ。っと思ったたーちゃんは、友達に電話して、ピーナッツを引き取りに行ってもらい、飛行機でLAに飛んで行きました。結局ピーナッツでは無かったのですが、その子を連れて帰る準備もしていたので、一緒に帰って来ました。

2005年なので、色々変わっている事もあるかもしれませんが、たーちゃんは、まずデルタ航空指定の布製の動物用バッグを買いました。肩から掛けられるので、非常時でも担いで動けるのかも知れません。首輪とハーネスも買いました。そして、動物病院でワクチンを打ってもらい、数日待機したと思います。そして搭乗する少し前に動物病院で処方されたお薬を飲ませました。すると、起きてはいるけれど体に力が無い状態になり、猫を抱えてセキュリティを通ることができました。セキュリティを通った後はバックの中で目だけキョロキョロしているのが見えました。座席に着いたら猫のバックを足元に置いて下さいとCAさんに言われました。アメリカの国内線。しかも田舎の空港に飛ぶ飛行機なので両サイド2シートの小さめの飛行機だったので、振動が大きく、バックの下に足を入れて、なるべく怖くないと良いなと思っていたのを覚えています。

飛行機の中は、割と沢山の乗客がいて、動物が嫌な人も居るかなと思ったのですが、誰にも何も言われませんでした。セキュリティを通る時にも猫を出して抱いている時にも何も言われず、むしろ助けてくれる人も居たりして、本当に心強かったです。

もし何かあった時、動物を抱えて逃げる事に何か言ってくる人が居たとしても、きっと猫を守ってくれるたくさんの人がいるんだろうな。という漠然とした思いがありました。

この度、一緒に逃げられ無かった猫ちゃんも、愛猫を亡くされた方も、どんなに辛かった事でしょう。日本での動物愛護の声もアメリカまで聞こえるようになって来ました。その声が、色々な事を見直すきっかけになったのではないでしょうか。

ピーナッツと間違えて引き取った子が我が家に来た後も、シェルターを見ていましたが、タキシードの子が多すぎて、もう迎えに行く事は断念しなければなりませんでした。きっとあの可愛いさで、どなたに愛されている事を信じて。

ピーナッツと間違えて引き取った子はガスパチョと名付けて、2017年に虹を渡って行ってしまいました。

現在いる猫が生きている間は、ここで一緒に居るつもりです。

ピーナッツバター
ガスパチョ


デルタ航空猫用バック、今でも病院用に使ってます。


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