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たーちゃんとアメリカと夢 2 いとこのとっちゃんアメリカに行くの巻


たーちゃんには17歳位年上の従兄弟のとっちゃんがいました。とっちゃんはいつも人が思いもつかない様な事をして、皆んなをびっくりさせていました。

いつも、“おもろいやろ〜” と言いながら、色んな話をワクワクした顔で話てくれました。たーちゃんは、とっちゃんの影響をかなり受けているし、憧れでした。

残念ながら8年前に、天国に旅立ってしまったので、今はもう、とっちゃんの 
”おもろいやろ〜“ は聞けないんです。

そのとっちゃんが、40数年前 (まだ、たーちゃんが3歳か4歳位の時) アメリカに旅行に行きました。たーちゃんは小さかったので、はっきりは覚えていないのですが、当時1ドル300円 の時代で、海外旅行は一大事でした。ですので、親戚総出で大阪伊丹空港まで見送りに行きました。

その貴重なアメリカの土産話を、たーちゃんは、少し興奮気味に聞きました。

色々話てくれましたが、一番驚いた話は、とっちゃんはロサンゼルスのダウンタウンのホテルに泊まっていて、その辺りを歩いていると、おっさんが近づいて来て、
「アジア人、ブルースリー」
と、英語で何やら話かけられたそうです。とっちゃんは、
「少林寺拳法やったら出来るで〜」
と言って、形をやって見せていたら、いつの間にか、周りに人だかりが出来ていたそうです。パフォーマーだと思って投げ銭もあったとか。

やっぱり、とっちゃんは凄い!

あの時代、ほとんど英語が話せないのに、アメリカで楽しく旅行して帰って来た、とっちゃんの武勇伝は親戚一同とたーちゃんを、びっくりさせました。

その時聞いたのか、後日とっちゃんのお友達から聞いた話か、これもうる覚えですが、

「アメリカの猫印のツナ缶は美味いそうだ。」

と教えてくれました。
当時、猫は出汁の効いた味噌汁のねこまんまを食べていました。

現在、猫印のツナ缶は、うちの猫様が、美味そうに召し上がっております。

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