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右手が上か、左手が上か。

昔、平和祈念像の手の向きが気になって、見にいった友人がいました。
今みたいにネットが普及していなくて、写真が見つからず、駄々をこめて親に車で送ってもらったそうです。

この時期はどうしても考えてしまう戦争。
「火垂るの墓」が観たくなります。
わたしは長崎県出身なので、夏休みの登校日は8月9日と決まっていました。
体験者のお話を聞いたり、戦争関連の映画や写真を観たり、本を読んだりして過ごします。
全国どこの学校もそうだと思っていました。

そして、あの時間がくるとすべてを中断します。
今のようにエアコンなんか完備されていない暑く蒸した体育館に全校生徒が整列して、11時2分、街中に鳴り響くサイレンと共に1分間の黙祷をします。

東京にきてビックリしたことのひとつが、サイレンも鳴らないし、黙祷する習慣もないし、8月9日になにが起こったのか知らない同世代がたくさんいたことでした。
知らないひとが多すぎることが少し悲しかったです。

2020年の8月9日も、とても暑い日でした。
きっと1945年の8月9日も暑かっただろうなって毎年思うのです。
あの綺麗な青空から、わたしたちを傷つけるものが落ちてくるなんて微塵も想像できません。
灰色の空なんて観たくありません。
もう二度と、あんなものが落ちてきませんように…


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