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ジーンズの構造

KENZOです。

今では世界中で愛用者が多いジーンズですが、
その始まりが金鉱労働者の作業着だったことは有名な話。

激しい労働に耐えうる耐久性、
労働者の所得に合わせた価格設定、
需要に応えるための大量生産に適した設計。

ジーンズの開発にはいろんな意図がありました。

ジーンズの構造の特徴

ジーンズの構造には以下のような特徴があります。

  • 生地はデニムなどの分厚く強度があるもの

  • 太い縫い糸

  • リベット、タックボタン、ファスナーなど
    付属部品は金属製の頑丈なもの

  • ウエスタンポケットの袋布の部分以外
    裏地はほとんど使用されない

  • 芯地はほとんど使用されない

  • 体の丸みに合わせるためのパターンは
    ヨークなどの平面のつなぎ合わせで構成される

  • ミシンによる縫い合わせは直線的

ジーンズの形

ジーンズの基本形は5ポケットです。

5ポケットジーンズは、
フロント部分は左右にウエスタンポケットを配置。

右のウエスタンポケットにはその内部に
コインポケットが配置されています。

バック部分は2つのポケットが配置され、
基本的には5角形をしています。

フロントに3つ、バックに2つの
計5つのポケットがあることから
5ポケットジーンズとよばれています。

ジーンズは1873年にリーバイス社が
ポケットのリベットを打ち込み補強したことが
その始まりとされています、

それまではデニムではなくキャンバス地が
使用されており、形もワークパンツのような形でした。

その後改良が重ねられて、
ポケットの形や位置、ベルトループの位置、
ブルーデニムの使用など定まってきました。

今の5ポケットジーンズに落ち着いたのは
1920年ごろとされており、
以降100年、5ポケットが主流となっています。

ジーンズの縫製の特徴

ジーンズの縫製には以下のような特徴があります。

  • 生地の分厚さや縫い糸の太さに応じた特殊なミシンを使用

  • 高速の工業用ミシンで大胆に、直線で縫い進んでいくため、パターン作りにも直線的でありながら体にフィットすさせる理論や技術が必要

  • 生地の頑丈さを得るため、特殊な縫合構造がある

縫合構造の例

巻き縫い

デニムなど2枚の布地の端を、一方は表側に、
もう一方は裏側に少し折り返して巻き込むように生地を合わせ、
合計4枚分の生地を太いいとで縫い合わせる構造。

布地の端の処理も同時に行えるため非常に効率的。
強度も非常に丈夫でヒップ部分などに使います。

インターロック

2枚の布地を縫い合わせるため、二重環縫いの縫製と
合わせられた2枚の生地の端のほつれ止を同時に行う構造。

内股や左右の脇の部分などに使います。


ほかにもさまざまな縫合構造が存在します。

ジーンズの部分の名称

ジーンズの部品名称


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