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おじいさんのジーパン【障害をも乗り越える】

KENZOです。

先日の出来事をちょっと
共有させてください。

とある飲食店のトイレで
偶然隣り合わせになったおじいさん。

おそらく70代くらいだろう。

なにやらベルトを止めるのに
手こずっている様子。

最初は、指先が使いにくいのかな?
程度にしか思っていなかった。

そこでふと目に入ったのは、
ジーンズを穿いていたこと。

当然次に目をやったのが、
ロールアップ部分。

セルビッジジーンズだった。

「どこのだろう?」

気になるのがデニム好きの性。

『Levis501XX』
VINTAGE CLOTHING

おそらくまだそこまで穿きこんでない。
だがワンウォッシュはしてある色味。

ベルトはどこのかは
わからなかったが革のベルト。

まだ新しいナチュラルな色合い。

私がそんなことを考えているうちに
ようやくベルトを止め終えたおじいさんは
歩き出した。

その歩く姿を見てベルトを止めるのに
時間がかかっていた理由がわかった。

元々リハビリの仕事をしていた私には
馴染みのある歩き方だった。

マヒだ。
脳卒中の後遺症に特異的な
歩き方をしていた。

杖をついていたわけではないし、
指先も使えるほどの後遺症。

リハビリ目線で考えると、
脳卒中の後遺症がある人には
着脱しやすい衣服(ジャージなど)
を進めることが多い。

しかし、おじいさんが着ていたのは
フロントボタンのセルビッジジーンズ。

しかもベルト付き。

この服を着るのがどれほど大変なことか。

でも衣類には
その人の価値観を反映する。

また、それを着たいから
頑張れる理由にもなる。

不自由なこと=避ける

ではなく、

不自由なこと=価値のあること

この気づきを得ることができた。

次見かけた時は話しかけたいな。



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