【Preview】2018年J1第7節 川崎フロンターレVS.ベガルタ仙台

今節の対戦相手はベガルタ仙台です。
リーグ戦はここ3試合は勝ちが無く、首位とは勝ち点差が8であり、引き離されないためにも悪い流れをこの辺で断ち切りたいところです。

チャンスを逃さないFW
 まず仙台の攻撃の特徴ですが、クロスが多いためサイドからの攻撃主体であることがわかります。さらに直接フリーキックが多いので、ドリブルで仕掛ける回数、特に相手が嫌がるエリアでの回数が多い可能性が多いのではないでしょうか。実際30mライン進入回数も多いので、相手サイドの深いところまで突破ができていると思われます。そのためアーリークロスは少ないでしょう。
 一方でシュート数は少ない(リーグ17位)です。クロスが多いにもかかわらず、それらはシュートに結びついていないのでしょう。枠内シュートも1試合平均2.9本と少ないです。それでもシュート成功率は11.3%とリーグ3位の成績で、シュート成功確率の高いチャンスが多い、もしくは確率が高いシュートしか打たないと予想されます。個人的には後者だと思っており、それはFWの石原の存在です。彼はワンタッチゴーらータイプで、ゴールへの嗅覚に優れています。そのため常に確率の高いポジショニングを取ることで、チャンス自体は少なくとも、確率の高いチャンスがきた時には確実に仕留める、そういった攻撃スタイルなのではないでしょうか。

ハッキリしている守備のメリハリ
 続いて守備の特徴としてはクリアが多いことや、オフサイド獲得数が少ないことから、守備のスタートラインは低めであることが予想されます。クリアは自分たちの危機的状況を回避する行為なので、ボールを奪う位置が低いと、ボールを持っていても危機的状況には変わらないので、増える傾向にあります(無理にでもつなぐ場合もありますが)。
 そして最も注目すべきなのが被シュート成功率が低いことです。打たれているシュート数自体は11.9本でリーグ9位と平均の数です。にもかかわらず被シュート成功率が低いのは、危険なエリアで打たせない守備ができているからでしょう。逆に言えば、危険なエリア以外では割と好きにさせる守備なのではないでしょうか。

最後を上手くやらせない仙台の守備
 ラインを低く設定した守備、そして被シュート成功率が低い、以上の守備の特徴から、川崎がボールをある程度自由に保持して試合を進めることができると思いますし、シュートを打つこともできますが、そういった状況でシュートが入らない時間が続くと、川崎としては攻撃は上手くいっているけど最後のところが噛み合わないといった感覚に陥ると思いますそれこそ仙台の狙いであり、最終的に怖いスペースを攻めさせなければ問題ないというスタンスで守備をする理由です。
 川崎はこういった感覚に陥ると、パススピードを上げて崩すことが多いのですが、パススピードを上げるとミスが増え、綺麗にカットされることも増えます。最悪の場合、相手に有利な状況でカウンターを許すことになります。これが仙台の理想の試合展開です。

仙台が嫌がる攻撃ができるか
 ボールを保持していてもペースを握れていないような試合展開にしないためにも、仙台が嫌がる攻撃を続ける必要があります。例えばサイドを抉ることで最終ラインを無理やり広げたり、強引な形でミドルシュートを打たないなどが考えられます。どうであれ、いつも以上に相手の状況を見定め、どこを攻めれば良いのか考えることが求められる試合になるのではないでしょうか。

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