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サメぬい修繕大作戦〜復活のイケアシャーク〜

サメが痩せている!

 IKEAでサメを購入した帰り道に喫茶店に行ったら予想外のサービスを受け、Twitterでバズりにバズった日から2年が経過した。

 デートを経てサメすけと名付けられ、晴れて同居鮫となったIKEAシャーク。時は流れ、現在の姿は……

やつれていた。

 洗濯表示は印刷が取れてヨレヨレの紐になり、お腹の白色も黒ずみ、綿が寄って皮がたるみ、歯は接着が剥がれて乱杭歯になっている。頭からはほつれた糸が飛び出している。悲しい。
 抱き枕にし、キーボードクッションにし、あるいはただ抱きしめて、辛い時には涙で濡らし、病めるときも健やかなる時も一緒にいたら当然こうなる。ぬいぐるみは愛情を注ぐと痩せていく。すごく悲しい。
 というわけで、大々的に修繕を行うことにした。
 復活せよ、イケアシャーク!

修繕開始

 まずは計画を立てる。
 サメすけの治療は以下の手順で行うことにした。

・綿を取り出す
・綿を抜いた布を漂白し、洗濯する。
・剥がれている歯を接着する。
・綿を詰め直す。
・縫い閉じて完成。

 漂白剤に漬ける時間、洗った生地を乾かす時間、接着剤が乾く時間とそれぞれインターバルを取るので一日がかりの仕事になる。こういうことは晴れた休日に、気長にやろう。

 写真で見える通り、頭部の糸がほつれている。ここの糸を切って10cmほどの穴を開け綿を出す。この段階でぼろぼろの洗濯表示タグも除去した。

 外科手術みたい。

 酸素系漂白剤の溶液に3時間ほど漬け込み(塩素系だと青色まで落ちてしまう)、ネットに入れて洗濯。サメの干物みたいに干す。
 一時間ほど吊るして湿り気が取れたら歯の剥がれを布用接着剤でくっつけ、再びベランダに出して完全に乾燥させる。接着剤は1時間ほどで硬化するので布の乾燥時間と兼ねてしまう作戦だ。そのために紫外線で変色しないタイプを選んだ。
 上の写真は既に乱杭歯を直したあとなので結構きれい。

 右がサメすけから抜いた古い綿、左が買い足した新しい綿。古い綿はヨレて塊になっているのがわかる。
 今回は古い綿もほぐして再利用することにした。だって手芸用綿は結構高いから…
 追加の綿はDAISO(100均)で買ったものを一袋だけ用意していたが、足りなくなったのでトーカイ(手芸用品店)で418円の袋を買い足した。

 乾いたサメの皮に綿を詰め詰めしていく。古い綿だけだとでこぼこするので、、表面近くに新しい綿を混ぜ込んで綺麗に整える。密度が不均等だとそこからまた綿が寄るので、均等に。地道な作業だ。

 最後に微調整。胸ビレの付け根の綿を薄めにして、ヒレを前に出すポーズをつけやすくする。

 こういう撮影をまだやりたい。

 切開した箇所をまち針で留め、縫い目が見えにくいコの字綴じで縫い縫い。玉留めを隠して、
 修繕完了!
 朝9時に作業開始、夕方19時に終了。かなり長丁場のオペだった。

ビフォーアフター

 お腹のハリが段違い。ヒレもピンとしてすっかり元気になっている。心なしか目つきまで違う……!
 なんならお迎え直後よりちょっとパンプアップしているのでは?

逆襲のイケアシャーク

 総額528円と10時間でモチモチボディを取り戻したサメすけ。
 さっそく抱きしめてみる。モチモチ……フワフワ……

  いつのまにかお布団の中にいた……これから夕飯を作らなければならないのに眠気が押し寄せてくる。
 サメすけが囁く。「ちょっと横になるだけだから大丈夫……」
 そうだよね、今日は頑張ったから……少しだけ休もう……スヤ……

そして未来へ

 IKEAのサメは作りがシンプルなので、時間こそかかったが修繕はとても簡単だった。いつかこの記録が、痩せてきたイケアシャークにお悩みのイケアシャークオーナーさんの一助になればいいなあとまとめてみた。

 かくしてパワーアップを果たしたサメすけこと、池亜守無郎輩鮫之輔(いけあのかみ ぶろうはい さめのすけ)(フルネーム)との愉快な生活はこれからも続く。

 ここまでお読みいただきありがとうございました。

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