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透明無題日常劇場

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これは日記。すなわち、透明無題の日常を綴る一個の人間の、魂の軌跡、生命の神秘、宇宙的エロスの三文芝居。
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#漫画

透明日記「エッセイなど買う」 2024/07/15

透明日記「エッセイなど買う」 2024/07/15

朝、土日の日記を書く。

何か食べようと思って、冷蔵庫を開ける。欲しいものは何もない。冷凍庫を開けると、冷凍のお好み焼きを発見し、美味しそうだったので食べた。

岡崎京子の「マジックポイント」を読む。山根くんがかわいかった。スクリーントーンの貼り方もかわいかった。他の作品と比べてみたが、この作品のスクリーントーンが一番好き。何がそんなに違うのかは、よく分からなかった。物や人物の輪郭をはみ出してスク

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透明日記「空の青が深くて散歩」 2024/07/08

透明日記「空の青が深くて散歩」 2024/07/08

暑い日が続いているけど、これからもずっと暑い日は続く。暑い暑いと言うのにも飽きた。だから、空の青が深いとか、暑い以外の夏も見るようにしよう。

朝、岡崎京子の漫画を読む。昨日読んだ『ヘルタースケルター』が面白かった。軽くて、深い。絵の余白が堪らない。他の作品も古本屋でパラパラめくって面白そうなので買っていた。読んだものは、ハッピーと残酷が表裏一体な話が多かった。すごい作家だ。

ご飯を食べる気がし

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透明日記「車突っ込み、夏来たる」 2024/07/07

透明日記「車突っ込み、夏来たる」 2024/07/07

朝起きて漫画を読む。漫画のような気分になる。

ぼくは人間から逃げる野ウサギのように、クーラーの効いた家から飛び出した。

マンションの廊下を駆け抜け、階段を転げ落ち、車道に出る頃には肉製のスーパーボールとなって、アスファルトを跳ねた。身にまとう冷気はすでに消えていた。

ただただ、路上に跳ね、汗にまみれた。汗のしたたる肉の玉となったぼくは、跳ねた拍子に空中で我が身が分解される運命を望んでいた。

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