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32歳、無銭飲食未遂しちゃった件につきまして。

いつものお店でよかった。これに尽きる。もしはじめて入るお店だったらと想像すると鳥肌が立つ。いい大人なのに、無銭飲食未遂しました。

こんにちは、こんばんは。くりたまきです。立派な大人であるはずの32歳です。

こうして書いておかないと、恥ずかしさが成仏できないのと、二度と繰り返さないために書いています。もう笑って読んでくださいお願いします。

お昼、いつもいくお店にランチ食べに行きました。いつも通り。スタッフさんとの会話も楽しんで、お腹いっぱいになって、お会計というときに、財布を開いたら500円ちょっとしかない。

財布を二度見しました。

こちとらデザートまでちゃっかり食べてる系お客さまです。前菜、メインのお料理、カフェラテ、デザート。ぜんぶ食べた人間が500円しか持っていない。ただの罪。

言い訳をすれば最近、PayPayでの支払いが多くて財布を出すこともすくなくて……ということもあるんですが、「32歳、大人」の自分のプロフィールの前にそんな言い訳は愚かです。お店によっては支払い方法そんなに用意できない、当たり前です。お店側からすれば手数料だって取られちゃうんだぞ!

「あの……クレジットカードで支払ってもいいですか?」

わたしはできるだけ申し訳なさそうに訊ねました。そう、でもこんなときにはクレジットカードがある! スタッフさんもいいですよと言ってくれたんですが。

……ない。クレジットカードが財布にない!

「ご、ごめんなさい……クレジットカードもなかった……!夕方払いに来てもいいですか?」

とオーナーに言うと笑って許してくれたし「そういうことあるよね〜」とさえ言ってくれましたが、申し訳なさがとてつもない。

「ほんとうに……32歳にもなって無銭飲食……ごめんなさい」

とにかく謝って、仕事に戻りました。でもPCに向かって原稿を書いてても「いま、この瞬間、わたし無銭飲食してるんだよな」と思うと息苦しくて、切なくなって、手が止まります。

小学生ならまだわかるわ。高校生でも許せる。でもお前さんはな、32歳なんやぞ。

頭のなかのエセ関西弁のイントネーションしてる自分が責めてきます。とりあえず一回YouTubeで「うっせえわ」を聴きました。自分にやさしく! 大丈夫、夕方払いに行こう、となだめて。

そして夕方銀行でお金をおろし、お支払いして、ほっとひと息着きました。

32歳、無銭飲食未遂、完。

……と思っていましたがまだ問題は終わっていません。そう、どこかへ行ってしまったクレジットカードです。紛失して不正利用されていたら大変なことになります。

でもふだん、わたしは滅多にクレジットカードを使いません。ネットの買いもの以外では。きっと部屋のなかでネット通販で買いものするとき番号見るのに財布から出してそのまま放置しちゃったんだ、と推理しました。それ以外ありえない。

華の金曜日、夕方から3時間、部屋を探しました。部屋が綺麗になりました。けれど見つかりません。どこにもない。書類に紛れてない、ポケットにも入ってない、本の栞がわりにもしてない。

もう再発行するしかないのか……。

べそをかきながら、お財布の確認6回目をしていたら、なんと、ありました。

お財布のなかにクレジットカード、ありました。もはや愚かすぎて自分がかわいく感じる。

謎はすべて解けて、わたしの金曜日の夜の貴重な時間も溶けてなくなりました。部屋は綺麗になったけど!!

これにて一件落着……なのか? まったく、想像してた32歳と大違いです! ぜんぶ自分のせいだけど! 

30minutes note No.902

さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。