オンボロ自転車がちょうどいい。
引っ越してきて、部屋がカスタマイズされていって、どんどん住処ができてきた感じがする。家の中だけでなく、家の外にも広げていって、この波佐見町が住処になればいいなあ。
こんにちは、こんばんは。
くりたまきです。
車がないと不便な波佐見町で、まずは自転車を持とうと思った。でも、まず買いにいくことができないから、ネットで買うかどうしようか、と悩んでいた。
すると社長や上司が「誰か社内に自転車ば持ってる人おるやろ」(方言は雰囲気で書いてます)と言ってくれて、社内で聞いてくれることに。
その結果、オンボロ自転車をゲットした。
錆びてるし砂埃まみれだし、オンボロの名に恥じぬ見た目のママチャリだった。そんなふうに呼んで「自転車をくれた人に悪いな……」とか思わないくらい、ただ事実としてオンボロ。
同じ社員寮に住んでる女性は「汚い自転車だね」とケラケラ笑いながら、ホースで水をかけてくれた。一度水をかけたくらいじゃ、全然きれいにならなかった。ベルの内側も錆びてるのか、チャリンチャリン♪とは鳴らなくて、ゴロゴロと小さく音を立てる。わたしも思わず笑った。
でも、うれしかった。
プロっぽい、直線が多くて座高の高そうな自転車は乗りこなせないし、用途としてはスーパーに行くくらい。カゴがついてる普通のママチャリで十分だ。
それに、自分できれいにする、自分のものしていくことを、大事にしたかった。
最初からきれいなものじゃなくて、いまここにあるもので、自分なりに暮らしてみる。その結果ダメでもいいし、新しいものを買ってもいいけど、まずはなんでも受け入れてみて、考えたい。
これは住む部屋を整えていくうちに思ったことだ。
いまの部屋は、過去にわたしがひとり暮らしをしてきた部屋よりもかなり古い。環境もまるで違うから、虫だって害獣だって沢ガニだって蛇だって、すぐ外にいる。虫は家の中にもいるか。
でも、自分なりに虫を駆除したり、天井まですみずみ掃除をしたり、部屋に新しい家具を入れたり。そうして、どんどん部屋をつくりあげていくと、これまで以上のよろこびを感じた。
自分で手をかけてつくっていく、楽しさ。
まずは、部屋を整えた。
次に、自転車をきれいにした。
これで暮らしのベースは整ったし、動ける範囲も広くなった。
これからは、波佐見町で、いろんな人と関わりながら、ゆっくり自分の居場所をつくっていきたい。だから、オンボロ自転車でちょうどいいのだ。
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