見出し画像

この道をゆけと声がきこえる。

こんにちは、こんばんは。
くりたまきです。

いきなりだけど、あなたは霊能力的なものを信じているだろうか?第六感とか、なんて呼べばいいのかわからないけど、そういう「なにか」。

わたしは信じているか聞かれても、正直よくわからない。そういうものと無縁で生きてきたからだ。

でも、知り合いにそういうことがわかる人がいる。能力のことは詳しく知らないけれど、その人のことは好きだ。いつもわたしの話を深く聞いてくれる。そして「あなたはどうしたいの?」と強い眼差しで微笑む。

高価なもの(壺とか)を買わされたことはないし、いつもお菓子をくれるし、彼女は「この力を使って宗教家になるつもりはないの」と笑う。

こっちの方角に行かないと地獄をみるとか、あっちを選ぶと絶対に幸運が待っているとか、そういうことも言わない。

今日、彼女のところに、ルームスプレーを買いに立ち寄った。手づくりして普通のボトルに入れてくれて、1000円。ハーブが混ざった、すごくリラックスできる匂いがする。それから、またお菓子とお茶をたくさんもらう。たぶんスプレー代以上にもらっている。いいのだろうか。

「ね、わたしの言った通りになったでしょう?」

彼女はチャーミングに笑った。

前に会って話をしたとき、わたしは転職活動のことを話していたのだ。いくつか受けていて、内定をもらったり最終選考まで進んだりしていること、どこもすごく魅力的なこと……。

そのとき、彼女は言ったのだ。「長崎へ行ってみるのも、環境も変わって人との出会いもあって、いいかもね」と。べつに猛プッシュされたわけではないけど、ほかの選択肢は「あなたに気づきを与える役割のもの、それだけだったんじゃないかしら」とも。

そのときはよくわからなかったし、彼女に言われたからといって進路を決めるわけでもなかったので「そういう見方もあるんだな〜」と思っていた。

でも、コロナの影響を受けて選考がなくなったり、長崎へ実際足を運んでみたり、自分のやりたいことを整理したり、選考で落ちたり、ほかの内定を断ったり、ひとつひとつ階段を登っていくと、長崎への道が待っていた。だから彼女は言ったのだ。

「ね、わたしの言った通りになったでしょう?」と。

そして、こう続けた。

「くりたさんは行くべき方向に流れてるんですよ。そういうときは後ろから『この道をゆけ』声が聞こえてくるものです」
「えー! わたしには、なにも聞こえてませんでした!」
「誰にでも聞こえるものじゃないから」
「……ですよね え」

わたしには聞こえないし、自分で考えて選んでいくだけなんだよなあ。でも、そういう声がどっかから、誰の声かもわからないけど、聞こえてるっていうんなら、進めばいいんだろう。

前に彼女が話してくれたことがある。自分で店を出すとき最初は全然うまく行かなかったのに、人との出会いで店の内容を変えたらトントン拍子に進んで、こっちに呼ばれていたと気づいたと。ものごとには潮の満ち引きのように流れがあるのだと、彼女の話を聞いて知った。

わたしには不思議な声は聞こえない。

でも、起きるできごとの流れを感じることはできる。自分の心の声を静かに聞くことはできる。わくわくするほうを選ぶことはできる。

彼女とはさっと玄関先で話しただけだったけれど、こう言ってくれた。

「いい決断じゃないですか? きっといい刺激を受けて『なるほど!』となるような、すてきなことが待ってますよ」

不安はある。馴染みのない土地、免許と車を持たずに田舎へ住むこと、とか、いろいろ。でも、きっとすてきなことが待ってると信じていよう、そして選択を正解にできるように動いてみよう。

まあ、行ってみたらわかるさ。

さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。