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飛び跳ねるほどうれしい、うさぎの絵付ポットをお迎えしました。

一昨日、波佐見町の器替まつりを取材しました。その名の通り、手持ちの要らない器や割れてる器と交換することで、お店で売ってる新品の器を安く買うことができるおまつりです。ちなみに、回収された古い器は、建築関係の骨材として生まれ変わるらしい。

こんにちは、こんばんは。くりたまきです。

1日かけて、6ヶ所のお店や窯元さんをまわりました。いろいろお話しをきかせてもらって、写真を撮って、実際に器を買ってみました。商品によるけど、最大半額で買うことができます。

これはありがたい仕組みです。

わたしは波佐見に住みはじめて、食器が増えました。もう、そんなに新しい食器を入れる余裕はありません。かわいがり愛でることができる食器の量も限られています。

そんなわたしでも、ちゃんとリサイクルができるかたちで不要な器を手放せれば、新しい器を気持ちよく買えるのです!

ということで、器替まつりで出合ってしまい我が家にお迎えしたのが、このポットです。

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利左エ門窯さんのものです。ただ生地は利左エ門窯さんのものなのですが、かなり昔に流しの絵付師さんに描いてもらったそう。流しの絵付師さんっているんですね、かっこいい! 

全体の構図と絵柄が華やかで、上品&可愛らしい!のびやかな筆さばきとバランスのよい色彩にもうっとり。ひと目惚れしました。見れば見るほどうつくしい…大切に使います。

裏には、青いうさぎが。対になるようにうさぎがいます。かわいすぎて、真顔でずーっと見てしまう。

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いつも絵付教室では波佐見らしく染付(藍色の絵具での下絵)ばかりやってるので、上絵のあざやかさに目を奪われてしまったのかもしれません。この花と蔦もうつくしい……。何年修行したら、こんなふうに描けるんだろう。

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ちなみに、上の方はしっかり描き込んでありますが、下部は2本線を引いてその下は絵がありません。でも、ポットって真横から見ることありませんよね。だいたい机の上とかに置いて、斜め上から見る。しっかり視界に入るところを意識して絵柄が施してあるようです。勉強になるなあ。

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真上から見たときも、華やか!

昔の絵付の文様は、縁起のよさが重視されていました。うさぎもそうです。月の使いともいわれるうさぎは「ツキを呼ぶ」動物。また跳びはねる姿から「飛躍」の願いが込められていたり、子だくさんなので「豊穣・子孫繁栄」の象徴とも考えられていたりします。

子孫繁栄って言われてもピンとこないですけど、「未来までずっと、大切な人たちが健やかでいられますように」ってことだよなあと思うと、愛おしくなります。

ほかにも、うさぎの冬眠から目覚めて駆け回る姿は春の象徴とされ、「幸運」を呼ぶのだそうです。きっと、もっと数え切れないほど、いろんな縁起があるんでしょうね。

暮らしの身近なところに、そっと祈りを込める。そういう昔の人たちのこころが、すてきだなあと思います。

もうわたしはこのポットをお迎えできただけでしあわせになっちゃってますが、これから長い時間を一緒に過ごして、ハッピーを味わっていきたいです。そして、飛び跳ねるくらいの楽しい気持ちで、お家に遊びに来てくれた友だちにもこのポットでお茶を淹れられたら最高ですね。

30minutes note No.917

さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。