庭が欲しいな、と思った晴れの日。
もし一軒家を建てるとしたら。庭はなくてもいいと思っていた。管理がめんどくさそう、と言う気持ちが大きすぎて、ズボラには庭のある暮らしが想像できなかったのだ。
こんにちは、こんばんは。
くりたまきです。
今日はずっと家のなかにいて、企画をまとめていた。ときどき、幅40cmくらいの立つだけで精一杯のベランダに出て、「いい天気だなあ」と空を見上げる。
ふと「庭が欲しい」と思った。
ゆるりと外に出て日差しを浴びて、お茶をするじぶんを想像した。外からは見えない、緑のある場所。ミモザの木を植えたいな。
朝起きたらマグカップにコーヒーや紅茶を淹れて、クッキーやチョコを豆皿に盛って庭に出る。しかもパジャマや部屋着のままで。ぼーっとスマホも見ないで、移ろう風景のうつくしさに目を凝らし耳をすます。そしておいしいものを味わう。
そこまで現実逃避をしてから、ベランダから部屋へいそいそと戻る。
目の前には、やることが。脳内の庭は、ラピュタのように空中のどこかへと旅立っていった。目の前のあれもこれも、とても大切だ。また調べては万年筆を動かす。
そうして夜になって、今、また庭のことを考えている。
友だちに借りたターシャ・テューダーの映画にも影響されているかもしれない。
絵本作家でもあり、ガーデナーでもあった彼女の晩年の暮らしは、幻想的なまでにうつくしく、それでいて地に足の着いたものだった。
なんでもじぶんで作り(ろうそくも、りんごジュースも)、季節の行事を楽しむ姿。
彼女が亡くなって、いまは息子さんやお孫さんがお家と庭を管理しているのだそうだ。
庭がある家に住む、うん、いいなあ。雲のなかの庭が欲しいわけじゃないんだもの、不可能じゃないわ。
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