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はじめての『波佐見陶器まつり』スタート!

今週ずっと、波佐見はそわそわしていた。「町」という単位でまるごと。昨日なんて慌ただしくて、まるで学生のころ味わった文化祭前日のような雰囲気に包まれていた。例年30万人は集まるイベントなんだから、そりゃそうだ。そして今日、3年ぶりの波佐見陶器まつりがはじまった。

こんにちは、こんばんは。栗田真希です。

あいにくの雨だったけれど、お昼にはほぼ止んだ。代わりに風が強かったなあ。けれど「どうにもならない」天気じゃなかったし、明日からはよく晴れる!

わたしは朝、大きなテントが連なる波佐見陶器まつりの会場を歩きまわりながら、感動していた。町の人たちが、お客さまが、3年も待ち望んでいた風景が、いま目の前にあることに、ちょっと泣きそうになった。雨天のひんやりと湿った空気の粒子が、熱気にふれて震えているような気さえしてくる。

あちこちで、個性豊かなうつわが安く売られている。お客さまはうつわを手に取って、じっくり眺めている。波佐見焼の多くは、かざらない普段着のうつわ。毎日使いたくなるデザインや機能のものが多い。だからもともと手ごろなのだけど、さらに安くなっているのでお客さまも熱心になる。

なぜ「陶器市」や「陶器まつり」というイベントでうつわが安く買えるか、わたしは波佐見に住むまで知らなかった。

焼きものには、その名の通り「焼く」という工程があるため、どうしても個体差が生じる。わずかな歪みや「ほくろ(鉄粉が飛んでついた黒い点)」や「えくぼ「釉薬の濃淡のムラ)」ができることもある。ほんのちょっとの個性でも、A品として認められなければ出荷することはできない。ワケあり品として扱われる。

でも、全然、余裕で、普通に、使える。

そういううつわを、安く、しかも自分の目で状態を確認して「これなら全然いいわ!」と買えるのが、陶器市や陶器まつりなのだ。エコだし、環境にもやさしい取り組みだ。

ほかにも、いろんなうつわがある。ワケあり品だけじゃなく、最高品質のA品のうつわだってたくさん並ぶ。現地に来てくださるので、そのぶん経費がかからないから安くできるものもあるのだ。

あとは、廃盤になってしまったものとか。デッドストックとか。わたしはヴィンテージのうつわも好きなので、普段は工房や倉庫の奥に隠されてて町に住んでいても見ることのできないうつわを見れると、たまらなく興奮してしまう!

とにかく、おまつりなので、多種多様なものが並ぶ。うつわ以外もある。雑貨屋さんとかギャラリーとか飲食店も、本気を出してくる。屋台もたくさん出ていて、食べものも気になるところがいっぱい!

本会場はやきもの公園前なのだけれど、町中が陶器まつり。明日も明後日も、町内をまわろうと思っている。たくさん取材して写真を撮って、運営に携わっている「Hasami Life」の記事にするつもりだ。

そして、お買いものもする! 初日からガッツリ買った。明日もきっと買う。

なかなか現地に来るのは難しい、という人もいると思う。そりゃそうだ。まだお出かけが不安という人もいるだろう。そんな人には、オンライン陶器市を楽しんでほしい。

A品をおトクに買えるし、ほんとうに好きなうつわを買ってもらいたいから、クーポンにしてある。一部を除いてほぼクーポン対象なので、気に入ったものをどうぞ。

ワケあり品も、できるだけきれいなものを編集部で選んでセット販売して(好評でほとんど売り切れつつあります、ありがとうございます)、リアル陶器まつりと似た試みをしている。

はい、最後にしれっと宣伝をしたけど、頑張ってよろこんでもらえるように準備したので、よかったら覗いてほしい。

明日からはいい天気が続く。波佐見町はどれだけ混み合うのだろうか。ちょっと怖い。でも、たくさんのお客さまによろこんでもらえたら、運命のうつわとの出合いがいたるところで発生したら、いいなあ。きっとそうなるよね。

30minutes note No.1002

さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。