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バレンタインデーの、特別なウインナーコーヒー。

いつもの珈琲店で、今日は店主がいつもと違うものを出してくれた。生クリームとチョコレートソースをかけた、ウインナーコーヒー。「バレンタインデーなので、どうぞ」と微笑まれて気づく。今日か、そうか。

こんにちは、こんばんは。くりたまきです。

このnoteを読んでくださってるあなたは、どんなバレンタインデーを過ごしたのでしょうか。わたしは仕事や仕事ではない企画にまみれて、すっかり忘れておりました。

ウインナーコーヒーを飲みながら、「バレンタインですね〜」と店主と話しました。彼は、自分の小学生の娘さんと一緒にお菓子をつくったと教えてくれました。でも、チョコレートを湯煎で溶かしているときにお湯が入ってしまって、失敗したそう……。そんな娘さんにとってはちょっと苦い思い出も、大人になったら笑い話になっちゃうんじゃないかなあ。

子どものころは、バレンタインって「お菓子をつくれるイベント」でした。スーパーやデパートには、お菓子づくりのコーナーができて、チョコレートや、バターや、小麦粉……いろんなお菓子の素材が、それぞれいくつも種類があるんです。たとえば、チョコレートだったらカカオがどのくらい入ってるのか、ホワイトチョコもストロベリーもあったりとか。バターだったら有塩無塩なのか、日本産か海外産なのかとか。パッケージを見ているだけでわくわくしました。

いまは、いつでもネット通販や専門店などでこだわりの素材を揃えることができますが、わたしが幼いころは目にすることが珍しかった。楽しかったです。結局、できるだけ安い食材を予算内で買って、ラッピングは100均で揃えていたけれど。

どんなお菓子をつくろうか、考える時間がいちばん楽しい。

つくる時間は、もうレシピと格闘。なんとか材料を正確に計ろうとして気疲れするし、ヘラや泡立て器を動かし続ける腕は疲れるし、クッキーやケーキを焼いてる時間やチョコレートが固まるのを待つ時間は、そわそわする。出来上がったときには、もう疲労困憊。うまくできあがるとも限らない。クッキーは焼いてる途中でふくらんでくっついてしまうのが鉄板。

うーん、でも失敗をたくさんして、よかったな。

バレンタインでお菓子をつくってきて、大きな学びがひとつある。

それは、よくばらないこと。

材料を多く入れ過ぎたり、天板にクッキーを並べ過ぎたり。そういうことが、失敗につながったんです。そんなちいさな失敗が、人生の大事なところで自分の性格を思い出させてくれる、こともある。そんな気がします。

来年は、なにかつくろうかしら。今日特別につくってもらったウインナーコーヒーみたいに、さりげなくて、でもうんとうれしくなって、おいしいものを。それをちゃんと、とっておきのうつわにのせて。

そう、今日のウインナーコーヒーのカップ、いつもと違う特別なものでうれしくなったんです。

30minutes note No.956

さいごまで読んでくださり、ありがとうございます! サポートしてくださったら、おいしいものを食べたり、すてきな道具をお迎えしたりして、それについてnoteを書いたりするかもしれません。