見出し画像

迷子

小学生の頃、迷子になった。

調理実習が嫌で、学校に行くふりをして家を出て、2、3時間歩いているうちに迷子になった。

最初は親戚の家に行こうと思い立ち、車道にある青い標識を見て新宿方面を目指して歩いた。

今思えばどうしてそれだけで辿り着けると思ったのか謎だけど、自信満々で向かった。

見知らぬ歯医者や大きな看板を見ながら歩くうちに、だんだん寂しくなってきた。

雨も降り始め、どうしてここにいるのかわからなくなった。

新宿には辿り着けず、力尽きた。
ランドセルに入っていた連絡先カードを出してコンビニに入った。

電話を貸してもらい、家に電話すると自分は捜索されていることがわかった。

迎えにきてもらい、お説教をされ、謝った。

そんなこともあったなあと思い出した。

なんだかんだ色んな人に守られて生きていると思う。

みなさまが迷子になった時も、無事家に辿り着きますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?