2019/03/30 助けない社会でいいのか

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若い人に『生活保護は廃止するべき!』という人が多い印象です。

ネットでもこの手の意見を釣りではなく本気で書いているのは若者のような気がします。

「ゼロにしろ!」という意見は『小さい政府』でなければ成り立ちません。

税金も安くて生活費も安いから医療費などの備えは自己責任にできるのです。

ですがこの社会がタフな物になるのはみなさんおわかりだと思います。

冷静に、冷静にですよ?

「失業するかもしれない・・・」

これは誰にでも起こり得る話ですが、これを『助けない』ってことは

救われない失業者による犯罪・暴動のための治安悪化を『受け入れる』ってことです。

『社会生活=共同生活(群れ)』

ということをわからない、もしくはわかっていない人がこの手の発言をしがちな気がします。

共同生活は助け合いです。自分が持っていないモノや足りないモノをわけてもらうことによって成り立ちます。

金持ちですらそうです。

「1人ではとてもできない仕事量を手助けしてもらう」ことによって利益を得るので給料で還元するわけです。

「足を引っ張るから」「邪魔」、という理由で体が不自由になった人間や貧困に陥った人間を切り捨てると、

『自分がそうなった時に同じ目にあわされ』ます。

弱者を切り捨て生きながらえた命はずっと勝ち続け捨て続けなければ死ねないのです。

税金を取ってそれで困った時のために制度を整えるのは当たり前の話なわけです。

ただ今の日本は『大きい政府』のくせにまったく社会保障が行き届いておらず、受けるハードルも高いのに不正受給者、外国籍の人間は容易く受給できるのが問題なのです。

「それでも生活保護はお金がかかりすぎなのだ!フードスタンプにしろ!」

という意見もありました。

フードスタンプを換金することで不正受給しポルシェに乗っていたセレブの話・・・・はアメリカではよくあることです。

それに

「生活保護者は自堕落でパチンコで使い果たす!だから食べ物だけ与えておけばいい!」

とも言います。

それは社会復帰させる芽を摘んでしまうことになるんです。

もちろん例えば受給者はギャンブルができない規制は議論されるべきかもしれません。

それでも「食いもんだけ」だと服も家も買えません。

さらに仕事を探すために髭をそるカミソリも買えなくなるかもしれません。 

そういうのをクリアしても初給料までどうやって生活するのでしょうか?

初給料がでるまで路上生活でしょうか?

それとも貸付するのでしょうか?今よりも面倒なことになりそうです。

使い道を限定するのではなく、『低い捕捉率』をなんとかするべきです。

もらっている人間にもそりゃダメな人間はいるでしょう。

そもそも人間がダメなんです。酒やギャンブルはダメさをわからせてくれるだけです。

ダメな人間がみんなで肩寄せ合うんだから助け合おうよってことで、

それを否定するなら

「なんで社会インフラ使ってんの?」

と思いますね単純に。

山奥に住むでもなく便利な街中で電気もガスも水道もネットも使って、自分の会社はブラックだ、と言いながら弱者は切り捨てるのかと。

それはブラック企業に勤めてる弱者自分生活保護者を糾弾する社会的強者の二面性を使い分けているダブルスタンダードにしか見えないのです。

本来は

「受ける権利がある人が簡単に受けられて」「必要がなくなる状況回復を目指して」「必要がなくなったら即座に停止する」

的確さが社会保障の肝ではないですか?

もちろん今のグズグズ制度が悪いのでしょう。

そしてその制度のまま、もしくはそれに乗っかっている年上を見て

「ふざけんな・・・・」

ってなる若さゆえの怒りと勢いなのでしょう。

でもそれは『パンク』です。

パンクは勢いでやってもいいですがたいてい何も生みだせず、さらに言えば

むなしい理想論だったりします。

ところが平和とか協調を謳う人ほどなぜか暴力的なのです。

なぜ?

「今の制度がダメだ、今の制度からこぼれている自分達は少数派だから暴れて世の中を変える!暴れても表現だ!」

と突き抜けてしまうからなのかもしれません。

わたしも少数派ではなくても『普通の人』の定義からは外れている人間です。線維筋痛症なんて本当に苦しくて動けないのに横になると布団と接している部分が痛んで寝ていることもできないのは地獄です。

でもわたしは世の中へ火炎瓶を放り込んだり銃撃したりは今のところする予定はありません。

それは「本当に助けてほしいから」です。

結局関係ない人が一番煩いんです。声がでかいんです。

苦しい人は声なんか出ません。

だから安易に切り捨てることはやらないでほしいし、考えてほしくない。

それは切り捨てられる覚悟が伴わなければなおさら資格がない。

社会で生きるのは難しいし嫌な人もいます。

それどころか関わってはいけない怖い人や電波な人もいます。

だからこそトラブルに巻き込まれた時の社会保障や身辺保護は必要なのですから。

それでも「生活保護はいらない!」と叫ぶなら

病院にかかる時も保険を使わず、痛くとも辛くとも声を上げず全て1人で解決することです。

自分の子供が難病で死にそうでも手の施しようがないなら黙って死を見つめることです。

死から目を逸らす癖に弱者切り捨てとか軽々しく言うな。

死から目を逸らす人間ほどいざとなると逃げるものだ。

死は逃げない。

死を見なさい。

神様なんかよりずっと確実です。

だから形は色々あるしやり方の是非はあれどセーフティネットは必要なのです。

あなたの強さを押し付けるのは辞めなさい

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