Dr.STONE　感想　大人をうならせる本物。平成さながらの王道少年漫画アニメ

アニメ「Ｄｒ．ＳＴＯＮＥ(ドクターストーン)」公式HP

Dr.STONEがなぜ話題になっていない！？
今さらアニメ1・2期＋スペシャル（龍水）みたんですが、非常に面白かったです！
こんな”王道”良アニメなかなか作れるもんじゃない。
なぜ話題になっていない！？！（大事なことなので２回（ｒｙ

あらすじ

謎光線で石化した人類。３０００年後に目覚めた主人公（超頭いい科学オタク高校生）が科学の力で文明開化させていく村おこし系アニメ。

1期～2期は、科学反対霊長類最強高校生ツカサとの　力vs科学力（ツカサ王国vs石神村・科学王国）　対決
スペシャルは、石化の謎を探るための冒険に出る準備スタート

といった流れ。

感想

ます、テンポがいい！

アニメやドラマ、映画など映像作品で一番大事なのはテンポ。
本や漫画と違って決められた一定時間を必ず拘束される映像作品は、テンポが悪ければ見れたもんじゃないですからねぇ。
現代っ子は倍速で動画を見るといわれていますがエンタメのみのTVバラエティ番組・Youtubeならまだしも、アート＋エンタメである創作作品に倍速視聴なんてナンセンス。
そもそも倍速視聴をさせる作りになっているならば初めから見る価値がないんです、そんな作品！

Dr.STONEは問題なくテンポがいいです。まあ回想（石化前の）とかは若干たるいエピソードはいったりしますがぜんっぜん許容範囲内。かなりの優等生。

そして友情・努力・勝利の少年漫画の王道ストーリーでありながら、

シナリオと伏線が巧妙！

さすが原作がアイシールドの作者なだけあります。

たとえば、タイトルの「Dr.STONE」ですが、さっと見た感じ石化したセンクウ（主人公）が科学博士（Dr.）だから主人公をさしているという単純明快な推測が可能です。
ところが、この石化から生身の人間に戻るときに、一定の治癒能力を持つことがかなり物語序盤で明らかになります。
つまり石の医者という意味も込められている。
さらに、物語序盤から要所で活躍する石鹸ですが、これも石であり、主人公は石の医者という意味の台詞を発します。
つまりかなり序盤から3つの意味を込めたタイトルになっている。
はぁ……こんなの私が嫌いなわけないじゃんね……。まじですげえわ……。

そして、メインストーリーの村おこしも非常に面白いんですが意外と伏線が巧妙なところもいい！
センクウは科学王国を作る際、石化した現代人ではなく生き延びた人類の子孫たち（石神村）に出会い仲間にします。
この石神村、石化を免れた人類の生き残り…ではなかった。
センクウの父は宇宙飛行士であり、人類がみな石化したとき宇宙にいて石化を免れ、地球に戻り、子孫を残していた＝石神村の始祖だった。
これは素直にすごいな……と思いましたね。
漫画で宇宙とかスケール広げると大抵設定負けして面白くなくなるんですが（宇宙兄弟とかは別だよ）これはまじですごい。
宇宙にいたから石化を免れた……そっかなるほどそれならばストーリーに無理はない！！！！！ってなったわけ！うまい！とね。
そして日本なのに石神村には金髪や碧眼など、外人ぽい要素の人間がいるんですね。宇宙飛行船には日本人は1人。そしてアメリカ人・ロシア人……そう宇宙船のメンバーが作った石神村の子孫がハーフになるのは理にかないまくり！
これだけうまく構成されてて、私が嫌いなわけないでしょ。。。

王道少年漫画ストーリーにみせかけてさまざまに仕掛けられた伏線をきれいに回収しながら、テンポのいい科学解説とともに進んでいく。
素晴らしいアニメですよまじで。一気に見たからね！

ネーミングセンスが素晴らしい！

（鬼滅のなんとやらは中二ネーミングセンスを恥ずかしいと思え！）

主人公は「石神千空」→石の世界の神（科学使い）、千年以上の眠りから覚める。
ほかにも、大樹（1話で大きな木の下で告白しようとする。気のように体力・防御力が段違い）、クロム（科学者だから原子のクロムから由来）、カセキ（モノづくりの得意なおっさん）、スイカ（見た目のまんま）……。

うーん！ナルトを彷彿とさせる覚えやすい明確なネーミングセンス！私は好き！
名前が覚えられないのが最近の作品を見る上での悩みだったんですが、この作品は本当王道を行ってくれてうれしいよ。

令和っぽくない、平成さながらの王道少年漫画

これぞジャンプ！違いますか？
王道って展開が読めるんですよ。仲間が裏切る、親友ライバルが敵になる、ヒロインを助ける……。だからこそ、少年じゃない私たちが見ても面白くするのがむつかしいんです。
でも本当の名作は王道なのに面白い。展開が読める（必ず主人公が勝つ）のに面白い。
Dr.STONEは間違いない、名作です。
王道なのに私をうならせる脚本。頭があがりません。
Dr.STONEを令和で一番売れなかったなら、集英社は反省すべきだ。
ジャンプで売るべきは、看板にすべきは間違いない。Dr.STONEです。
（調べたら連載終わっちゃってるらしいけど…悲。）

呪術廻戦は面白いよ。でもあれは看板じゃない。
呪術キチガイ・鬼信者の私でもわかるよ。
時代は変わった？令和だ？
違うね。
時代が変わっても、トトロはトトロ。名作だろうがよ！大人が見てもおもしろいだろうがよ！

そういうことだ！
思い出せ。
バスった作品が看板じゃねえだろうが、何のための出版社だ。