『1日外出録ハンチョウ』 14巻 感想
概要
協力:福本 伸行
原作:萩原 天晴
漫画:上原 求、新井 和也
初版発行:2022年
デジタル版発行:2022年
発行者:森田 浩章
発行所:株式会社 講談社
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発行者による作品情報
感想
冒頭3話(第104話「漫道」、第105話「持込」、第106話「絵心」)は生粋の絵描きとしては胸が熱くなる話でした。特に「絵心」は、序盤の一旦ときめいたら絵を描かずにはいられなくなる楽しさ、中盤の己の実力を思い知らされて打ちひしがれる辛さ、終盤の柳内さん(黒服の一人、そば打ちが趣味)から送られたエール、全てが心に響きまくりでした。柳内さんのエールについては、僕自身画力の関係で苦しんだ過去を持つからというのもあるかもしれませんが。
「漫道」での大槻班長のマンガ論はなるほどと思いました。『ハンチョウ』で追加された設定だけど、さすが古今東西様々な作品を読み漁った人だなと(そもそもプロの漫画家が作った台詞だということを忘れて)感心しました。
「やたら舌の合う彼」(地下労働者の一人、最後に出たのは第52話「鍛上」)や『中間管理録トネガワ』第50話「金虎」に出てきた相田さとし(地下労働者の一人、お笑い芸人志望)など懐かしい面々も出てくるので、そういう意味でも必見の一冊です。
相田&沼川のM-1挑戦、少し見てみたいな…。相田のギャグも沼川のツッコミもそこまで笑いツボに響いたことないけど(そもそも沼川のことは「常識人枠」であって「ツッコミ役」ではないと思っていた)。
ちなみに、今回収録分からしばしの間、情勢故の休載があったみたいです(詳しくは第111.5話「爆騰」参照)。