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なるはや
私は何事も先送りにしてしまうタイプである。
仕事においては私は人の前で喋る機会が多いのであるが、どんなことを話すか当日の朝にならないと決められない。
当日の朝、布団の中か、朝の支度をしている時か、電車に乗っている最中に、ふとその日に何を話したらいいか思い付くのである。
もちろん前日までにも何を話そうか考えてはいるものの、たぶん心のどこかに「まだ時間があるからいいや」という甘い気持ちがあるので、本気にはなれない。
ただ、当日の朝はさすがに切羽詰まっていて、必死なのできっと話す内容が固まるのであろう。
人前で話す以外の仕事についても万事がそうなので慌てることが多い。
自分のやる気を引き出すのが一番難しいのである。
自分A「あなたはやればできる子なのよ。この仕事、今すぐにやっちゃいなさい」
自分B「ちっ!うるせーな、明日やればいいだろう」
自分A「今日やっちゃえば明日がだいぶ楽になるわよ」
自分B「明日にできることは明日にやる。それでいいんだよ!」
自分A「そんな考えでいたらいつか後悔するわよ」
自分B「くそっ!今からYouTubeの生配信見なきゃいけねえんだよ。もう話は終わりだ」
自分A「こら!待ちなさい。まったくもう…あの子ったら…」
と一人反抗期のようなことを日々続けている。
早めにやっておかなくて後悔することは多く、次こそ「自分A」の意見を取り入れたいと思うことが多々ある。
しかし喉元過ぎれば熱さを忘れるので、また同じことを繰り返してしまうのである。
妻も同じタイプである。妻は資料を作成したり、原稿を書いたりする業務が多い。
それらには当然締め切りが存在する。
妻は大体締め切りの当日の朝方に、資料や原稿を完成させる。
妻はいつも22時から24時くらいに職場から帰宅する。
それは資料や原稿の締め切りが、次の日の朝に迫っていても同じである。
「明日の朝までに書かなきゃいけないやつ、一文字もまだできてない。今から徹夜でやらなきゃいけない」とちょっと焦りつつ帰宅する。
ただ妻はそれでもすぐには取り掛からない。気がつくと夜中にNetflixで韓国ドラマを見ているのである。それが締め切り当日の午前2時とかである。午前7時までには仕上げなければいけないのに、大丈夫なのかと心配になる。
そして、ドラマ鑑賞がひと段落すると徹夜で原稿や資料を作成して、そのデータが入ったパソコンを抱えて朝、大慌てで職場に向かうのだ。
私たち夫婦はKAT-TUNもしくはB'zさながらギリギリが好きなようだ。
ただ私の娘(小1)はそんな性質をまるで受け継がなかったということが、最近判明した。
それは夏休みの宿題を通して分かった。
物事を先送りにする私は、学校に行っていたころは、当然、夏休みの宿題もギリギリまでやっていた。8月31日に泣きながら、読書感想文を書いていた記憶がある。
妻も夏休みの宿題について同じような感じだったらしい。
それが娘は違ったのだ。
先日、娘の小学校の終業式があった。私と妻はフルタイムで働いているので、娘は学校後は学童保育に行っている。
終業式の日は、給食なしの下校で学童保育に12時前に到着して、私が18時までお迎えに行くので、学童保育で過ごす時間がかなりある。
娘はなんとその時間で、夏休みワーク(国語と算数の問題集)を全てやりきっていたのだ。
私も妻も学童保育で夏休みの宿題をやるようにとはまったく言っていない。
周りの子の影響もあったのだろうが、自主的に夏休みワークを終わらせて帰ってきたのである。
帰宅後、娘から、全部やりきった夏休みワークを見せられた時、私は驚いて言葉を失った。
驚き過ぎてしばらく褒めるのを忘れていたくらいである。
私にとっての夏休みワークとは母に「早くやりなさい!」とどやされつつ嫌々やるものであった。
まさかそれを自主的にやりきってくるとは。
妻も帰宅してその事実を知り信じられないものを見るような顔をしていた。
妻にとっても夏休みの宿題を早々に終わらせるというのは、信じがたい事実だったのだろう。
これを機に私たちも娘を見習い、ASAP、なるはやの精神をもてるように意識改革をしていきたいと思った。
おわり
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