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読書メモ 『ライフピボット』

以下の本が読み終わったので、内容を僕なりの理解で簡単にまとめます。

本書はキャリアの描きかたに関する本です。キャリアを築いていくうえで著者は「ライフピボット」という考えかたを提案しています。ライフピボットというのは、現在の仕事に軸足を置きつつもう片方の足を別のタスクに置いてキャリアの選択肢を増やしていき、あるとき一変にあるいは漸次的に重心をその片方の足に移してキャリアをシフトさせて人生を歩んでいくという考えかたです。

なぜ、そのようなことをする必要があるのか。著者は以下のように説明します。医療技術の高度化により人びとの健康寿命は伸び人生100年時代となります。必然的に働く年月も長くなります。一方でテクノロジーの進歩は加速度的に早まっていき、結果として企業の栄枯盛衰のスパンは短くなっていきます。終身雇用が前提で、学生→就職→出世→結婚→マイホーム購入という「すごろく的人生」はすでに過去のものです。令和の時代は変化の早い時代の波にうまく乗り、自身のキャリアも柔軟に変えていく必要があるということです。

一本道のすごろく的人生に対して、柔軟性を備えたキャリアピボットはハニカムマップ上のマスをあちらこちらへと一歩ずつコマを進めていくタクティクスゲームのようなイメージで語られています。前者との大きな違いは前に進めるマスが複数個あることです。つまり、一歩マスを進めると次に進めるそれぞれ微妙に異なるマスが複数あります。例えば現在「ライター」というマスにいるとすると、そこから次は「スポーツライター」「フードライター」「インタビュアー」というマスに進めます。それらのマスへ進むとさらにそこからまたいろいろなマスへと進めるといった具合です。

マスからマスへと移るためには蓄積が必要だと著者は言います。蓄積には3つあります。

①価値を提供できるスキルセット
②広く多様な人的ネットワーク
③経験によるリアルな自己理解

①と②は前へ進むための駆動装置、③はどのマスへ進むかといった進む方向を決定づけるハンドルであると説明しています。それぞれの具体的な蓄積のしかたについてはここでは割愛します。副業や複業、ビジネスマッチングアプリの活用、プロボノ(スキルを活かしたボランティア活動)などを紹介しています。気になるかたはぜひ本書を手に取ってみてください。

本書では、ハニカムマップ上のマスにあるコマを一歩一歩進めていくようなキャリア構築というコンセプトをベースに論理が展開されています。このライフピボットという考えかたは視覚的にイメージしやすく、次の一手を考えるうえで思考の良いフレームワークとして機能すると思いました。今、自分はどんなマスにいるのか。そのマスはどんなマスに隣接しているのか。現状の自己理解だとどのマスに進みたいのかが見えてきそうです。

僕自身に当てはめて考えると、僕が現在いるマスはIT技術に関わるSE職ではあるもののあまりITスキルを必要とせずどちらかというと雑用に近い、体系だった知識やスキルが身につけにくい環境のマスです。隣接するマスにITスキルをふんだんに駆使できるマスがありそうに感じています。僕としてはもっとITスキルを向上させたい。ピボットする方法としては次の2通りが考えられます。一気にそのマスに乗り込む。つまり、転職ですね。または少しずつ軸足を変えていく方法。つまり、副業してスキルを磨いて転職または独立というのが考えられます。両方の可能性を考えて行動すれば良さそうです。

以上、だいぶ端折って要約してしまいました。もっと詳しく知りたいかたはぜひお読みいただければと思います。僕は3時間くらいかけて読み終わりました。3日もあれば読めてしまうのであまり気張らずに読めますよ。

今日はこのへんで。それでは。

(終)

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