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重度抑うつと言われたのでrTMS療法をやってみた①

専門卒・半アルバイト半ニート・20代前半・毎日希死念慮と醜形恐怖と視線恐怖を患うゴミクズ人間の象徴「私」がようやく心療内科に通う事になったので、いま話題のrTMS治療(療法)についての備忘録と、自分の感情の変化を綴っていこうと思う。


きっかけ


とある日の丑三つ時。

私は揉め事を起こしたことでヒステリーになってしまい、体も頭もとっちらかり自制が効かなくなった。その結果、自傷し、泣き叫びながら部屋中暴れ回る羽目になった。

完全にオーバーヒートしている状態なので、ぼんやりとしか覚えていない。このヒステリーは小学校の頃から起こっていたが、親に怒られたことがトリガーとなって泣き叫んでしまうものだと思っていたので、あまり気にしていなかった。

その様子を見た相手(以下、Yさんとする。)から「本当に病院に行ってくれ」と懇願された上に病院(心療内科)の予約をされた。

私が心療内科に行くのは今年の春ぶりだ。ちなみに、生まれて初めて心療内科に行ったのが今年の春。先生と話し終わる度に「次はいつ来ますか?」と聞かれ、義務感を感じたて苦痛となり、仕舞いには行くのを辞めた。

目標やゴールが全く見えない状態で、駅までのバス代・電車賃・診察料・薬代だけが毎回かさんでいくのがたまらなく嫌だったのだ。


いざ心療内科へ


ヒステリーを起こした翌週、Yさんに連れられて銀座の病院(心療内科)に行く事になった。以前行った病院では一人じゃ病状の説明が全くできなかった(おまけに自分を繕ってしまう)ため、「Yさんに同席してもらいたい」とお願いしたら快くついてきてくれた。本当に良い人だなと心から思った。なぜ銀座の病院なのかというと、Yさんがその病院に通っており、「とても良い先生だよ」と勧められたからだ。

正直遠かった。往復2時間、2000円はかかる。以前のように目的もないまま通う羽目にならないかすごく不安だった。


診察


私が問診票を書いている間、先にYさんが診察室に入った。

問診票:「いま一番悩んでいる事はなんですか?」

私:「うわでた〜〜難しい質問だ〜〜ぼんやりつらい、でも具体的に書けねえ・・・」

書けないのでYさんに言われた事をLINEのトークを遡りながら書き写す。「ああ、そういえばそうだったなあ。」「そういえばこんな症状だったなあ。」ぼんやりとつらくて息苦しいだけで、具体的な事が書けない。こんなんで大丈夫だろうか。

程なくして、私の名前が呼ばれる。一気に緊張感が全身に回る。

おっとりしていて恰幅の良い先生だ。他愛の無い会話から始まった。そして、問診票や心理テストの点数を見ながら「うん、重いねー。重度だね〜。重度の抑うつですねえ」と言われた。

「あっそうですかww」実感ゼロ。意外すぎて思わず笑いが出た。

その後、頓服でデパスを飲んでいる事を告げると、デパスが効かないのにずっと出されている人が多いと言われた。統合失調症の薬であるレキサルティが出された。

レキサルティは、セロトニンとドパミンの量を適切に調整してくれる作用があるため、SDAM(セロトニン・ドパミン・アクティビティ・モジュレーター)と呼ばれています。
すでに発売されているエビリファイを改良し、
・セロトニンに強く働く
・ドパミンの働きは控えめ(固有活性が低い)
という違いのあるお薬になります。これによって副作用をより少なくするとともに、陽性症状に対するしっかりとした効果と、陰性症状や認知機能障害、感情障害の改善を期待したお薬になります。

引用元 https://cocoromi-cl.jp/knowledge/psychiatry-medicine/brexpiprazole/about-brexpiprazole/

どうやらかなり最新の薬だそう。副作用にアカシジア(手足や唇が勝手に震える現象らしい)がごく稀に起こるそうなので、アカシジアを止める薬も一緒に出された。

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↑私は3つめの◎に当てはまるらしい。

前置きが長くなったが、ここ銀座心療内科クリニックrTMS療法を行っている。

Yさんがここに通ってrTMS療法を受けているのもあって、rTMS療法に興味があり、気になっていた。ここは初回4300円だそう。私は以前、ブレインクリニック東京でQEEG検査だけ受けていたので、自分の脳波の資料は持っていた。

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私はASDとADHDのグレーらしい。トラウマ強め。一般の人と比べて左脳の後方がほとんど機能しておらず、右脳の前方が過剰に動いている。これをフラットするとトラウマや考えすぎ等、自分を苦しめている症状が良くなるらしい。

私は「これ持ってるんですよ…」と言いながら先生見せた。ここの先生はグラフを解読できるそうだ。検査結果を持ち込む事で、より正確な場所にrTMS療法の電気を当てる事ができるそう。


というわけでrTMS療法を受けてみた。


rTMS療法とはなんぞや?って人はどうかググってください🙇‍♂️

まず、左脳に機械を当てられて電気を流された。右手がバチっという音に反応してピクッピクッと釣りたての魚のように勝手に動く。ちゃんと電気が流れているか確認しているのであろう。生命の不思議と医療の進歩を一瞬にして感じた。右脳も同様に電気を流され、動く左手を眺めた。

いざ。まずは右脳の前方に機械を当てられ、連続して電流を10秒程流される。過剰に働いている状態を抑えるような事を言っていた。

次に、左脳の後方に機械を当てられ、数秒間電気を流され、数秒間休むという繰り返しを10分程させられた。こちらは動いていない脳を増幅させる、そんなような事を言っていた。右脳と対極な事をしているらしい。

電気を流されている間はリラックスさせられるBGMと共に、瞑想をさせられる。ちょっぴり胡散臭い瞑想だと思ったが、やり終わったあとに振り返ると非日常の中にいるような不思議な感覚だった。

電流を流し終えると終了。少しだけ頭痛がするようなしないような。


やり終わった後


心療内科を出て外に出た。いつものように希死念慮を感じていたが、なぜか気分が下に落ちないだが、上に上がるわけでもない。不思議な感覚だった。

ずっとゼロなのだ。ゼロフラット上がるわけでも下がるわけでもない

生きてたくない気持ちと共にドンヨリした気分になる…はずが、ゼロなのだ。だが、ウキウキするわけでもない。変な感じだった。

帰路、いつもなら目に入る広告やお店、電車の人など、大量の情報が流れ込んでいた。例えば、あの広告は作るの大変だっただろうなとか、すごいデザインの洋服だな、人が多くて酔いそう、怖い、みんな働いてて偉いけど私は偉くない、とか。そういうのがなくなっていたことに後々気付いた。あ、考えすぎてないのかもしれない。スルースキルとは違うけど、脳を使いすぎてない感じがした。


なんとなくいつも違うような、でも希死念慮とかの気持ちは変わらない。でも違うような。そんな感じだった。rTMS療法を10回以上受けている大先輩なYさん曰く、「受けたからって劇的に変わるものではないけど、頭が軽くなった。視界がクリアになった。」と話していた。


rTMSは継続して受けないと効果がドンドン下がってしまう、と先生に言われた。だが、エビングハウスの忘却曲線みたいなもので、すぐに受ければ効果の下がりが緩やかになる。また受ければあまり下がらなくなっていく。

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出典元 http://www.easyrote.jp/mnemonics.html

そのため、1回目を受けたら数日中に2回目を受けねば効果が薄まってしまう。決して安くない治療代だが、もう受けてしまった以上、未来の自分に投資するしかない。2回目以降は7000円ちょいとかだったので、10回一括払いの方が安くなるのだ (確か10回一括で69300円税込) 。

そして次回、10回一括を払う事になるのであった。

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