バンドで役立つ!クラシック奏者向けポピュラー音楽理論④セブンス(四和音)を理解する。
こんにちは。ジャズバイオリン奏者の佐治拓人です。
今回はセブンス(四和音)コードについての解説です。三和音はまだわかるけど四和音になるとなかなかニガテ・・・という方も少なくないと思います。
しかしこちらも仕組みさえわかってしまえば三和音を覚えるのとそう大差はありません。
というわけで今回はセブンスの基本コードであるメジャー、マイナー、ドミナントセブンスの解説です。
★なんでセブンスっていうの??
トライアド(三和音)では根音・3度・5度が団子状に積み重なっていました。ドミソですね。
これを四和音にするために、新たに7度の音を追加します。セブンス(7th)が加わるのでセブンスコードという呼び方になるんですね。音が7つ重なっているわけではありません。
この7度の音が和音の美しさをさらに引き立てます。オシャレに聴こえるともよく言われますね。ジャズではこのセブンスコードが基本になっています。
それではこの前提をもとに見ていきましょう!
①メジャーセブンス
7度が加わることによって透明感のある明るさになります。ドミソシ。
基本表記は○Maj7,○M(大文字)7,○△7など
メジャートライアドに根音からはじまるメジャースケール(長調音階)の7度を加えた形です。
完全1度・長3度・完全5度・長7度の並びになります。これが基本の1・3・5・7です。
②マイナーセブンス
こちらも美しいですね。トライアドの直球な暗さが少し和らぐ感じがします。ドミ♭ソシ♭。
表記は○min7,○m(小文字)7,○-7など
マイナートライアドに根音から始まるナチュラルマイナースケール(自然的短音階)の7度の音を追加します。短7度であることに注意が必要です。
もしくはメジャーセブンスコードの3度と7度を半音下げると同じ形ができます。覚えやすいほうで大丈夫です。
完全1度・短3度・完全5度・短7度の並びになります。
メジャーセブンスと比較して1・♭3・5・♭7と表すこともできます。
③ドミナントセブンス
メジャーとマイナーの中間的なサウンドです。3度と7度の関係が増4度(トライトーン)という強烈な響きを作り出すのが大きな特徴です。
表記は○7。ドミナントセブンスが正式名称ですが省略して○セブンスと呼ばれます。セブンスセブンス言ってるときに四和音のセブンスコードのことを指すのか、このドミナントセブンスを指すのか文脈によって少しややこしいので注意しましょう。
メジャートライアドに根音から始まるナチュラルマイナースケール(自然的短音階)の7度の音を追加します。長7度ではなく短7度です。
完全1度・長3度・完全5度・短7度の並びになります。
メジャーセブンスと比較して1・3・5・♭7と表すこともできます。
以上がよく使われる基本のセブンスコードです。
まとめ
最後に改めてそれぞれの違いをまとめてみましょう。
メジャーセブンス⇒1・3・5・7
マイナーセブンス⇒1・♭3・5・♭7
ドミナントセブンス⇒1・3・5・♭7
それぞれの特徴を覚えてしまうのが近道だと思います。
最終的には耳で慣れるのが一番です。
次回は少し変則的なセブンスコードについてまとめたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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