僅か3ヶ月で100万人の犠牲者を出した "ルワンダ虐殺"
どうも
プジョルです
アマガミって知ってますか?
僕が唯一プレイした事のある恋愛シミュレーションゲームでして
自称ゲーマーの僕が恋愛ゲームを1作品しかプレイしてないのは恥ずべきことですが
で、このゲームに登場するモジャ子棚町薫という子がお気に入りで
まぁ痴女七咲逢とか、隠しキャラのストーカー神崎裡沙も好きなんですけど
とにかく面白かったです
という事で
今回はたった3ヶ月で100万人もの命が奪われた
"ルワンダ虐殺"を紹介します
まずルワンダってどこだよって話なんですが
コンゴの右でウガンダの下です
タンザニアの左とも言えますしブルンジの上とも言えます
ルワンダ紛争
このルワンダには人口の大半を占めるフツ族と
少数派のツチ族という2つの民族が住んでいました
この2つの民族の関係が重要になるので覚えておいてください
この2つの民族は違う民族といえども民族性や言語や宗教に何の違いも無く
身分証でも見ない限りは分からないほどでしたが
少数派のツチ族が支配階級となり優遇されていました
ですが1959年にフツ族が革命を起こし、ツチ族中心だった王制を廃止し選挙で大統領を決める共和制へと移行する事になりました
初代大統領 グレゴワール・カイバンダ
王政から共和制になると選挙が行われるようになるので多数派のフツ族の意見が通りやすくなるのは当たり前
今までツチ族に支配されていたフラストレーションが爆発したかのようにツチ族を弾圧し始めました
この弾圧を恐れたツチ族は逃げるように隣国に難民として逃げ込み
この逃げ込んだ人々が次第にルワンダの反政府組織を結成していきます
それがルワンダ愛国戦線です
中二心をくすぐられますね。愛国戦線て
難民が多かったと言っても大半のツチ族はルワンダに残りフツ族と普通に暮らしていました
政治に口を出さなければ過激な弾圧はされない、なのでツチ族は経済を回しフツ族に政治を任せるといった協調が保たれていました
その後ルワンダは経済的に大成功し人口も増え
所謂バブルが到来しましたが、1980年代後半になると主要産業であったコーヒー豆の値崩れが起きバブルが崩壊
仕事を失う人が増え、更に人口密度も高かったため農業も上手くいかず
たった数年で貧困国になってしまいました
それがきっかけでフツ族によるツチ族への弾圧は過激なものになり
ツチ族を守るために武装戦線ルワンダ愛国戦線が立ち上がり、1990年にフツ族とツチ族が激突しました
これが虐殺への引き金となる
"ルワンダ紛争"です
多くの犠牲者を出したこの紛争は1993年に和平合意に至り、一旦は落ち着きを取り戻したかと思われましたが
1994年に大統領が乗っていた飛行機が何者かによって撃墜され両者の溝は修復出来ないほど深くなりました
そしてこの事件をきっかけに悪夢が始まる事になります
悪夢の始まり
ついにフツ族が国内の無関係なツチ族を殺し始めました
フツ族の過激派の政治家が政府を乗っ取り少数派のツチ族の政治家を皆殺しにし
更に軍や警察を掌握して国民にツチ族の虐殺を行うように扇動しました
マチェットの絵と共に"社会革命を完了するために、我々は何をするべきなのか?"と書かれたチラシを撒き、ラジオやテレビ等の国内のメディアでツチ族の虐殺を奨励
国内にフツ族の過激派が派兵されると最初の犠牲者として教師や地元の有力者、会社の経営者が虐殺されました
ある日突然フツ族が大勢押し寄せ
何の理由もなくマチェットやAKライフルで殺していきました
そうして上流階級がいなくなると遂に老若男女問わず次々とツチ族を捕らえては殺し続けるようになります
これは虐殺というよりもはや民族抹殺
つまり
ジェノサイドです
フツ族はツチ族を滅ぼそうとしました
そのやり方は残酷極まりなく、銃や手榴弾で吹き飛ばされて即死出来るならまだ幸運な方
多くはあえて苦しむようにジワジワと殺されていきました
両手両足を切断され、火をかけられ、汚水に投げ込まれ苦しみながら死んでいくのが殆どだったのです
大人だけではなく子供も同じように殺され
被害者の中には全財産を渡し「子供だけはどうか楽に殺してくれ」と頼む親や
妊娠している妻の腹を割かれ、子供を取り出し「食え」と顔に押し付けられた夫もいました
このジェノサイドに行動的な人間は政府や軍、警察や一部の過激派だけであり
当然多くのフツ族は虐殺に反対していたのですが
過激派は虐殺に反対したフツ族までもを殺していったため誰も過激派に逆らうことが出来ず精神を病むフツ族の人も多かったといいます
ある日突然マチェットを渡され、今まで隣に住んでいたツチ族の家族を殺せと命令される
躊躇したら自分の家族が殺されるため彼らはジェノサイドに加担せざるを得なかったのです
ここで疑問が一つ浮かびます
本来ならば国連が出動しこのジェノサイドを止めなければならないのですが
なぜ世界はルワンダを救えなかったのでしょうか
答えは簡単です
救えなかったのではなく
救わなかったからです
国連に強い意見力を持っていたアメリカはこの事件の前年に起こったソマリア内戦でアメリカ兵士が無惨に殺され、遺体を市中で引き回すという映像が流された事件を受け、他国への介入に消極的になり
これをジェノサイドと呼ばずジェノサイド的行為と呼びました
アメリカだけではなく西側諸国の殆どの国が"ルワンダでジェノサイドは起きていない"としたのです
このルワンダ虐殺の後、国際連合ルワンダ支援団のロメオ・ダレールはこういった発言をしてます
国連がまともに動かない中、武装戦線ルワンダ愛国戦線が立ち上がりツチ族の保護のために一大攻勢に出ました
隣国ウガンダから武器の提供を受けるとルワンダに向かって侵攻を始め、フツ族の過激派から村を次々に解放していきます
このルワンダ愛国戦線と共に戦うためにツチ族の人々やフツ族の穏健派が立ち上がり、150万人もの大規模な軍となってルワンダ政府軍を倒して行きました
僅か3ヶ月でルワンダの首都を制圧すると
その勢いのまま全土を掌握し、国内の過激派を国外へと追放しました
こうして凄惨なルワンダの虐殺は終わりを迎えます
その後ルワンダは反政府軍の指揮官ポール・カガメを大統領とし
カガメ大統領のもとアフリカの中でも目覚ましい経済発展を遂げ現在に至ります
さて、3600文字です
かなり長くなってしまいましたが
これがルワンダ虐殺の内容です
ここまで読んでいただきありがとうございました
ではまた
「ちょっと待った〜!」
なんですか、ヒゲじい。
「そもそもフツ族とツチ族って何でそんなに対立してるわけ〜?」
良い所に気が付きますね。
「身分証が無ければ見分けも付かないって言ってたよね〜?その身分証って〜?」
IDカードの事ですよ。
「IDカードって何それ〜?民族の違いを示すのにIDカードが必要なの〜?」
ではブラウザバックしなかった貴方だけに!
続きをどうぞ!ダーウィンが来た!
元々フツ族やツチ族は存在していなかった
ルワンダは元々ベルギーの植民地でした
ベルギーはルワンダを上手く統治するためにルワンダに住む人々を分けていきます
背が高く痩せ型、肌が少し薄い人間をツチ族
それ以外をフツ族と身体的特徴で分けツチ族を少数派にする事で中間管理を行わせていました
つまり白人に近い方を優れた人間と称しツチ族に教育やインフラなど様々な場面で優遇し対立を生ませようとしたのです
そうする事によって、もしフツ族が反乱を起こしても直接ベルギーに被害は来ない
殺されるのはツチ族だと考えていました
そしてその通りになりました
この虐殺の発端はルワンダ内戦ですが
その内戦の原因を作ったのはヨーロッパの誤った認識から生まれた人種差別が原因です
この悲惨な事件
果たしてフツ族だけが悪かったのでしょうか
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