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四国で1番混んでいた場所、下灘駅-四国旅行vol.2

海が好きなので、瀬戸内海と太平洋に面した四国ではなるべくたくさんの海を見ようと考えていた。
今回はさまざまな様子の海を見た体験をば。

穏やかな瀬戸内海

瀬戸内海といえば内海であり波が穏やかなイメージがあった。
今回、瀬戸内海のなかでも四国と本州の間の海を見るのは初めてだったので非常に楽しみにしていた。

瀬戸大橋から広島方面
瀬戸大橋を渡り、四国から岡山方面

瀬戸内海には小島が多いのを実際に見て感じた。

そんな島々の名前をGoogleマップで見ていたのだが、気になる島を1つ見つけた。

岡山県と香川県の間にある島はほとんどが香川県らしい。
しかし画像中央の"井島"を見ると、島の北側に県境がある。小さい島の中に県同士の領土紛争があったのだろうか。漁業権的なところで両県の主張がぶつかったのではないかと推測する。

高松港より。船にヤドンとパルシェン。

鳴門海峡…海流の複雑さを実感

徳島県は鳴門にて。大塚国際美術館を訪問した後、バスの時間まで余裕があったので海峡の方まで足を伸ばした。

その道のりは15分ほどだったのだが、上り坂が続いており時間以上のキツい道だった。

大鳴門橋と淡路島を望む

このような大きい橋が繋がっているのを見ると本州から出たことを肌で感じることができる。遠くまで来てしまったことを思う瞬間だった。

それに対して地元の人(とりわけ若者)にとってこの景色は違うものに映るのではないかと思った。
この橋は未知の本州へ繋がった橋であり、まだ見ぬ世界へ渡っているといっても過言ではない。
本四連絡橋がストロー現象を加速させたというのはあまりにも想像に難くない話だが、ぼくも四国に幼い頃から住んでこの風景を見たら本州に出たいと思うかもしれない。

大鳴門橋の真下を通る遊歩道を訪問。
海峡で非常に強い風が常に吹き抜けていた。ここまでの暑さが嘘のようだった。
この風は上を通るドライバーにとっては脅威にもなりうると感じた。

鉄骨の真上が大鳴門橋
橋には至る所に下を望むガラスがあった
これが渦か?
徳島方面

当時は干潮(だったか)で渦が見やすい時間らしく、観潮船もいくつか見えた。
当然海の流れで大半の渦ができているだろうが、しばらく見ていると船が急旋回している光景を見かけた。一部の渦は船が流れを作って生み出されているのではないかと邪推してしまった。

海と坂本龍馬

高知駅を降り立ったぼくは桂浜へ向かう。

太平洋と対面
龍馬像。10mくらいはあろうかという大きさ。
教科書から消滅の危機にあったという話もあるが、この像の大きさが彼の存在感の大きさでもあろう。

瀬戸内海に対して波が荒いのを第一感で感じた。海の力強さや恐ろしさを見た。
その一方で、地球という規模ではごくわずかな距離の香川県から高知県という距離を移動するだけで、これほどまで違う色を見せてくれた。海の多様性とでも言っておこう。多様性を叫ぶ人間も海を見て学んだ方がいい(適当)。

四国で1番混んでいた場所…下灘駅

愛媛県の松山から列車だと40分ほどだろうか。予讃線の瀬戸内海側の支線に"下灘駅"というそこそこ有名な駅がある。
というのも、駅のホームから遮るものがなく眼前に瀬戸内海が広がっているというのがビュースポットとして話題になったのである。

予讃線の本線と支線が分岐する伊予市駅から下灘駅に向かう列車に乗ったのだが、(1両編成とはいえ)車内はロングシート座席が埋まるほど混雑していた。
四国で今まで乗った列車といえば、乗車率が半分にも満たない特急、高校生とぼくとあと1人しか乗ってないローカル線など都市に比べると人の少ない印象であった。
ここで乗った列車の乗客の多くは観光客であろうが、四国で最も乗車率の高いものであったことは間違いない。

下灘駅に到着。
海と駅の間に見える国道が埋め立てられる以前は、駅の目の前が海だったらしい。
駅からこれほど綺麗に海が見える。
電化されておらず、電線がないのもこの景色を作った一因でもあろう。そう考えると東京に同じロケーションの駅あっても同じようには見えない…?
入れ替わり立ち替わり訪問客がここで写真を撮っていたが、ごくわずかに誰もいないタイミングがあった。
地方の無人駅とは思えないほど駅舎に多くの人が見える

松山から下灘方面の列車と下灘から松山方面の列車の間がおよそ30分と1日の中で最も訪問しやすいタイミングだったのだろう。ぼくと同じ列車で来て同じ列車で帰る人が大勢いた。

友人などと旅行していた人たちは思い思いのポーズなどを取って思い出を写真に収めていたが、1人旅であったぼくはわざわざ自分を写した写真を残してもなあと思っていた。
一方で、風景だけの写真は写真家やスマホでもハイエンドの機種を持っている人の方が綺麗に撮れることは間違いない。そういう意味では、ぼくの写真は誰でも撮れるものではあった。

そんな小さな葛藤の末に考え出した、少しでもオリジナリティをと思い撮った写真がこれである。

推しとオーシャン」とでも題しておこう。
戻りの列車が到着する数分前に、残暑も残るこの時期にピッタリの寒いダジャレを思いつき写真に収めたのである。

こうして30分ほどの滞在を終えて松山に向かった。

列車の最後尾から駅を望む。
残った人はおそらく自動車で来たのだろう。

続く。

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